mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

強打者の揃い踏みが難しいことと神里和毅に期待すること



桑原将志、牧秀悟、佐野恵太、宮﨑敏郎、タイラー・オースティン、ネフタリ・ソトの6選手は我がベイスターズの誇る強力打線の中核だ。


2021年はソト選手の調子が最後まで上がらず苦戦したが、他の5名はいずれも打率3割を上回る活躍を見せた(ただし、オースティン選手は故障のためギリギリ規定打席には届かなかった)。


しかし、シーズンを振りかえってみると、この6人全員が本来の打撃をしていた期間というのがあまり思い浮かばない。つまり、誰か一人位はスランプだったような気がするのだ。


そして、この6人はスランプでも使い続けたので、打線はそこで分断され、得点力が削がれたような印象がある。


下の表は、ベイスターズの主力選手の打撃成績を月別にまとめたものである。





青色のセルは打率3割以上あるいはOPS.900以上という主力打者に相応しい活躍を示した月で、赤色のセルは打率.250以下と主力以外の選手としてもやや劣っているという評価の月を示している。


この表は上記の私の印象を裏付けるものとなった。


宮﨑選手を除くと、全員1〜4ヶ月程度は「主力以外の選手としてもやや劣っている」月があり、5月と6月を除くと各月とも6人のうち1〜2人はスランプと言って良い状態の選手が含まれている。


このことは、チームの月別成績にも反映されていて、打撃好調な選手が少なく投手についても防御率が4.85と絶不調だった3、4月はご存知の通りの大連敗を記録した。



また、打撃好調で6人の中でスランプの打者のいなかった5月と6月は防御率が4.62と4.59と依然高止まりしており、得点が多い割には勝てなかった。春先の連敗に続いて打撃好調のこの時期に調子の波に乗れなかったことが昨シーズンの低迷の主要因だろう。


投手陣は7月以降は持ち直したが、今度は主力打者にスランプが続いた。牧選手は7月、佐野選手は8月、オースティン選手は7月と10月、ソト選手は9月にそれぞれ月間打率が1割台に落ち込むことがあった。


もしも、もう一人打率が高く長打も期待できる好打者がいれば、各月一人はいるスランプの打者を休ませつつ復調に向けた調整を行うことができたはずだ。


その一人とは誰か?

私は神里和毅選手に期待したい。


神里選手は、昨シーズン、打率 .191、OPS .558と入団以来最大のスランプを経験した。過去3年間は打率2割台後半から3割、OPSで .700以上をコンスタントに挙げてきた選手だけに本人も随分悔しい思いをしただろう。


特に昨シーズン目立ったのは三振の多さで、過去3年間は20%台だった三振率が41.5%まで悪化してしまった。スタメンで出場して1試合に5回打席に立ったとすると、コンスタントに2打席は三振するということなので、これは非常に厳しい。


神里選手自身は、キャンプの時から不調で、出場機会が限られる中で本来見逃すべきボールにもがっついてしまったと反省している。なるほど


どうも彼は春先に今年こそはレギュラーに最も近いなどと言われるとキャンプで絶不調になる傾向がある。その点、今年はそうしたプレッシャーは皆無だろう。


だから大丈夫だ。昨年の反省を活かして、今季はきっと復活してくれるものと思う。


元来、俊足で打撃も力のある選手なのだ。昨年の満塁ホームランはたまたまだったと本人は謙遜していたが、あの場面でたまたまホームランが打てるほどプロ野球が甘いものではないことは誰でも知っている。


神里選手が2019年のような彼本来のプレーを見せてくれれば、桑原選手、佐野選手、オースティン選手の誰かがスランプになった時に穴を埋めてくれるだろうし、ソト選手が不調の時には佐野選手かオースティン選手をファーストに回して彼が外野を守るということで打線の分断を避けることができる。


今シーズンは日本ハムから大田泰示選手が入団して、神里選手の直接の競争相手になる。

そして、この競争は二人が復活するための絶好のチャンスになるだろうと思う。


神里選手が7人目の強打者としてベイスターズ打線を支える時、チームは優勝に近づくことができると信じている。