mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

マイケル・ピープルズ投手の再契約が決定した



マイケル・ピープルズ投手は昨年12月2日の球団保有者名簿に含まれておらず、一旦は自由契約となっていたが、本日、各紙が一斉に残留という報道をした。


昨年11月にアメリカに帰国する際には、そのまま退団となる可能性もかなりある中で、球団を通じて、


「サポートしてくださった全ての方々に心から感謝しています。


チームとしてなかなか思うようにいかなかったシーズンでしたが、そのなかでも良いパフォーマンスも見せることができたと思います。


それを継続していけば、必ずチャンスはあるはずです。


ファンの皆さまシーズンを通して応援していただき本当にありがとうございました」


とコメントしていた。


私は、196cmと言う長身の彼のおおらかで温和な表情や誠実な言動に兼ねてから好意を持っていたので、2022年に戻って来てくれることを願っていたが、上記の通り、自由契約となった時点では仕方ないかなとほぼ諦めていた。


その後、オミクロン株の感染対策の一環として新規外国人選手の来日が難しくなり、一方では、昨日、今シーズンは延長12回というルールになりそうだというニュースもあって新たな外国人獲得以外の方法で救援投手陣を厚くする必要がさらにはっきりしたところだった。


私はちょうど、こんなことならマイケル・ピープルズを残しておけば良かったのに、と思っていた矢先の再契約報道だったので、よくわかってはる、と何故か関西弁でつぶやいていた。


それにしても、今年の球団首脳陣は我々ファンの集団心理を読んでいるかのように絶妙な一手をくり出して来る。


一つだけ心配なのは、一旦自由契約になって再契約する場合も新規外国人と同じ扱いになってしまわないかと言う点だが、球団は昨シーズンの反省を活かして万全の手を打っていたはずなので、きっとこれも杞憂に終わるだろう。


今シーズンもベイスターズでともに戦うことが決まり、ピープルズ投手はこのようにコメントしている。


「2年間プレーした第二の故郷へ戻ってくることができて幸せです。


オフシーズンは横浜へ優勝をもたらすために向上心を持って過ごしてきました。


今シーズンもまたファンの皆さまの前で、プレーできること楽しみにしています。


アリガトウ!」


と言うことは、やはりベイスターズに戻ってくることが既定路線に近かったのだろう。


12月時点で契約がなされていなかったのは、ベイスターズ側の新外国人投手発掘の可能性と、ひょっとすると、先発を希望していたピープルズ投手それぞれが少し様子を見ていたと言うことかも知れない。


3年前の入団時、ピープルズ投手は、


「いろんな球種を使って打者のタイミングを外すような投球が持ち味。それは日本でも上手くいくのかな、と。長いイニングを投げて、チームの力になることが自分の長所だと思っている」


と語っており、先発あるいはロングリリーフに適性があると考えているようだった。


昨シーズンの彼は、主力ピッチャーの故障や手術等の影響で前半戦の先発ローテーションがおぼつかない中、比較的安定した投球を見せていたが、6月19日の試合で投球後突然倒れ込みそのまま退場した。


私は、脳卒中のような最悪の事態も考えたが、実際には、急性腰痛症いわゆるギックリ腰で、その後リハビリと調整を経て9月23日にリリーフピッチャーとして一軍での復帰登板を果たした。



それ以降のリリーフとしての彼の成績は、16回を投げて防御率1.13、WHIP0.56、被打率0.122、被安打6、被本塁打1、奪三振16、与四球3と言う素晴らしいものだった。


9月23日の復帰登板ではストレートの球速が150km/hに達しており、先発時の平均球速が140キロ台半ばだったことを考えるとずいぶんボールに威力があるなと感じていた。


これは私の単なる推測だが、彼が短いイニングでストレートを全力で投げた場合、高速のストレートにも196cmから投げ下ろす角度にも慣れている米国3Aのバッターを力でねじ伏せることはできなかったが、NPBでは可能だと言うことなのではないだろうか?


3Aの相場感で自分は丁寧に低めをついてゴロを打たせ長いイニングをこなすのが強みと言っていたピープルズ投手自身も、日本のプロ野球では、短いイニングを球威で支配するようなピッチングができると言う感触を掴んだのではないか?


なんと言ってもコントロールが良いのが彼の持ち味で、試合終盤のリリーフとして少ない球数でツーストライクまで持っていき打者を追い詰められるというのは非常に大きなアドバンテージだと思う。


だとすると、彼のコメントにあった「オフシーズンは横浜へ優勝をもたらすために向上心を持って過ごしてきました」と言うのは、筋力トレーニング等を含めたストレートの球速アップ、そしてスプリットチェンジやSFFのような狙って三振のとれる変化球の習得なのではないか?


延長12回制で喉から手が出るほど欲しい勝ちパターンの中継ぎ、場合によってはセットアッパーの有力候補が突然現れたようだ。


マイケル・ピープルズ投手、お帰りなさい。


一緒に優勝と言う栄冠を目指して頑張りましょう。