大貫の好投で昨日のことはリセット 横浜反撃継続
3月6日 対オリックス 4-0 勝ち
昨日のベイスターズは10安打で一点だけ。対するオリックスは12安打で12得点と大きな差がでた。得点効率が悪かったのは前線までと全く異なる消極的な走塁や併殺打のせいだし、12失点は13四死球というピッチャー陣の大炎上のせいだ。
昨日の大敗が春の嵐に過ぎず、1日経てばまた横浜反撃のモードに戻ることができるかどうか、今シーズンの序盤に向けて意外と大事なポイントになるかも知れないと思って今日の試合には注目していた。
蓋を開けてみれば、9安打で4得点、守っては昨年のパリーグの覇者バッファローズ打線を散発3安打に抑えて完封リレーだった。
昨日の大敗で目が覚めたのか、今シーズンのチーム方針である次の塁を狙う積極的な走塁とチームバッティングが戻ってきた。ピッチャーもストライクゾーンで勝負するというチーム全体としての目標をしっかりと達成できていたと思う。
1. 桑原(CF)
2. 梶原(LF)
3. オースティン(DH)
4. 牧(2B)
5. 大田(RF)
6. 知野(3B)
7. ソト(1B)
8. 戸柱(C)
9. 柴田(SS)
ピッチャー 大貫晋一(5回)→石川達也(2回)→砂田毅樹(1回)→山﨑康晃(1回)
昨日の悪い流れを断ち切るためには、大貫が初回のオリックスの攻撃をしっかり抑えることが必要だと思って見ていた。
一死から福田の上手い流し打ちでレフト前ヒットを許したが、次の宗の打席で福田の二盗を戸柱が刺した。微妙なタイミングで一度はセーフとなったが、リクエストの結果判定が覆ってアウト。
戸柱の送球も良かったが(解説の多村さんは逸れたと言っていたが、一塁側に行っており、ちょうど滑り込んでくるランナーの膝の辺りに来たのベストの位置だったように思う)、ほぼ捕球したままの位置でタッチした柴田も上手かった。
このプレーも含めて、今日の柴田と大和の二遊間は流石の安定感という守備だった。
初回の攻撃ではオリックス先発の昨年新人王となった宮城投手に2三振を喫するなど抑え込まれたが、2回裏の攻撃では、先頭の牧がセンター返し。良いあたりではなかったが、セカンドが追いついて難しい体勢からファーストに送球する間に牧が全力疾走して内野」安打となった。
次の大田の打席で、キャッチャーが投球をこぼす(記録は宮城のワイルドピッチ)間に牧は抜け目なく二塁に進み、大田のファーストゴロの間に三進した。
ツーストライクと追い込まれた後の難しいボールだったが大田はバットを折りながら右に打ち返し、進塁打としては最適の当たりとなった。
今年のベイスターズは、こうした場面で進塁打を打って帰ってくるバターを全員で讃えるという良いムードのようだ。太田も嬉しそうだった。
一死三塁で続く知野はボテボテのサードゴロ。牧はギャンブルスタート気味に走り出しておりホームに還って先制点。最初はアウトの判定だったが、ここでもリクエストの結果判定が変わってセーフとなった。
ここまでの攻撃は、昨日のことが嘘のような、内野安打で一点を挙げるという効率の良いものだった。
3回裏 ベイスターズ
先頭の戸柱が内角低めのストレートをシャープに振り抜いてライト方向への2塁打。昨年終盤に打撃開眼したような打席が多かったが、どうも本物のようだ。
次の柴田の打席では、ここでも、オリックスのバッテリーエラーがあって戸柱がサードに進むと、柴田はツーストライクからライト前へのクリーンヒットで2-0とリードを広げた。
その後、ヒットエンドランでキャッチャーがワンバウンドのボールをこぼしたため柴田の盗塁となり無死二塁とした後、個人的には進塁打が苦手だと思っていた桑原が右方向に良いあたりのファーストゴロでランナーをサードに進めた。
梶原三振、オースティン死球(緩いナックルカーブが防具をつけていない左肘に当たって痛そうだったが大事なさそう)の後、二死一、三塁で4番牧がフルカウントまで粘ってからセンター前のタイムリーヒットで3-0。
追加点とはならなかったが、ここでもオースティンと牧の好走塁で二、三塁としたのは今年のテーマ通りの好プレーだった。
6回裏 ベイスターズ
二死走者なしから、戸柱に代わって8番キャッチャーに入った嶺井がライトスタンドにホームランを放って4-0と試合を決定づける追加点を奪った。
戸柱と嶺井は打撃でも競い合うことで、良い相乗効果になってくれると有難い。
その後、大貫から石川、砂田、山﨑と繋いでバッファローズの攻撃を無失点に抑えて、そのまま4-0でゲームセット。昨日とは打って変わってナイスゲームをきっちりと締めくくった。
大貫晋一 5回 被安打2 与四球0 奪三振3 無失点
大貫投手は今日も安定していた。昨シーズンまでは春先に調子が出ないイメージがあったが、今年は順調に調整が進んでいるようだ。
練習試合からオープン戦と登板の度に良くなっているようで、今日はストレートが左右のコースに決まり、変化球もバッターが全く反応できないようなシーンがあった。
開幕投手の一番手と言って良いだろう。
石川達也 2回 被安打1 与四球0 奪三振3 無失点
石川投手は2020年のドラフト育成一位で入団した左投手だが、横浜高校から法政大学で活躍した好投手で、大学時代の怪我がなければ育成という立ち位置ではなかっただろう。
昨シーズンはファームで防御率2.35を記録しており、満を持して一軍での登板の機会を勝ち取った。ゆったりとした変則的なフォームから急に変調してピュッと投げ込むストレートはバッターから見るとタイミングがとりにくくスピードガン以上に速く見えているだろうと思う。
大貫投手に代わって登板した6回表にはセーフティバントがファーストエラーで出塁し、その後のバッターがヒットと二人のランナーを出したが、その後を落ち着いて抑えた。
三振が取れていることも心強い。このまま行けば、そう遠くない将来に支配下契約を勝ち取ることになるだろう。そう思わせるのに十分な内容のピッチングだった。
砂田毅樹 1回 被安打0 与四球0 奪三振1 無失点
山﨑康晃 1回 被安打0 与四球1 奪三振1 無失点
二人の勝ちパターンのリリーバーはしっかりと結果を出した。
砂田投手はコントロールが安定しており、やはり安心して見ていられる。
山﨑投手は先頭打者をストレートのフォアボールで出塁させ、おやっと思ったが、厳しいところを狙ってのものだったのであまり心配はないだろう。
それよりも、今日はツーシームの落ちが久しぶりに良かったと思うし、ストレートで押し込めていた点も評価できる。復活に向けて希望の持てる内容だった。
牧秀悟 3打数 2安打 1打点
今日も安定の活躍。
解説の多村さんも言っていたが、二年目のジンクスと言うのは、何かをさらに良くしようとして失敗すると言うことが多いそうで、牧選手の場合は何も変える必要がないと三浦監督も言っている通り、彼らしいバッティングで活躍を続けてくれそうだ。
柴田竜拓 3打数 2安打 1打点
キャンプでは森敬斗選手に話題をさらわれた形だったが、ここに来て柴田選手の存在感が増している。先日のホームランにも見られた通り、彼は華麗な守備に加えてパンチ力のあるバッティングも魅力であり、ショートのスタメンの候補の一角であることは間違い無いだろう。
森選手が復帰するまでは、柴田、大和、知野の三人でショートと宮﨑選手やソト選手の守備固めの役割を担っていくことになるのだろうか。
上には書かなかったが、途中出場の関根選手のヒットと盗塁など、昨日の失敗がチームを引き締める良い刺激になったのではないかと思えるほど見違えるようなプレーが多く出ていた。
古来、災い転じて福となす、とやら申すようでございます。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。