mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

怒涛の追い上げから逃げ切ったのは覚えていないくらい久しぶり



3月30日 対中日ドラゴンズ バンテリンドーム 7-6 辛勝


7回までは先発の石田投手の安定したピッチングと効率の良い攻撃で6安打ながら7点をあげて7-2と楽勝ムードだった。


しかし、私の耳元ではいつもの古田新太さんに似た風貌の悪魔が「継投失敗って言うのもあるよ」と囁いていて、実際その通りの展開が待ち受けていた。


7-6と一点差で何とか逃げ切った。しかし、後半に追い上げられて辛くも逃げ切ったのは記憶にないほど久しぶりだ。まあ、良しとしよう。




1. 桑原(CF)

2. 楠本(RF)

3. 佐野(1B)

4. 牧(2B)

5. 宮﨑(3B)

6. 関根(LF)

7. 柴田(SS)

8. 戸柱(C)

9. 石田(P)


継投 石田健大(回)


2回表 ベイスターズの攻撃


ドラゴンズ先発の高橋投手は高卒2年目の若手ながら素晴らしいストレートを駆使してなかなかつけ込むのが難しそうだった。


しかし、この回先頭の宮﨑が三遊間を鋭いあたりで破って出塁すると、今日はスタメン左翼の関根が追い込まれた後レフトに流して続く。


柴田はバントで一死二、三塁として、8番戸柱がライトへの犠牲フライ。岡林の強肩とサードランナー宮﨑の足を考えるとギリギリかと思われたがセーフ。1-0と先制した。


戸柱の犠牲フライの間に関根が抜け目なく三塁まで進んでいたことは評価できる。

二死三塁でラストバッターのピッチャー石田がピッチャーの横を抜けてゴロでセンターに抜けるタイムリー。2-0とリードを広げた。


3回表 ベイスターズの攻撃


フォアボール二つとデッドボールで一死満塁のチャンス。

打席には先ほどヒットを打っている関根が入り、フルカウントまで粘って詰まりながらセンター前に持っていく2点タイムリーヒット。4-0とさらにリードを広げた。


4回裏 ドラゴンズの攻撃


ヒットの大島を一塁において新人の鵜飼選手が広いバンテリンドームのレフト中段まで届く特大のツーランホームラン。4-2と差を縮められた。


6回表 ベイスターズの攻撃


高橋に代わって登板した橋本投手が先頭からフォアボール二つの後ピッチャー石田がバントで一死二、三塁。ここで打席に入った桑原は追い込まれながら粘って9球目をライトに犠牲フライで5-2と再びリードを広げた。


二塁走者の戸柱は犠牲フライの間に三塁に進んでおり、さらに、次の楠本がフルカウントからデッドボールで二死一、三塁。


この試合でヒットを放っている佐野が打席に入り、三遊間を破るヒットを放って2点タイムリー。7-2とドラゴンズを突き離した。


8回裏 ドラゴンズの攻撃


好事魔多し。


2番手の入江が先頭打者の木下にツーベースを打たれると、その後二つのフォアボールを出して一死満塁で降板。入江投手は途中から表情がこわばっていた。まあこれも経験と割り切るしかない。


代わって登板した砂田は準備ができていたのか?

大島と平田に連続ヒットを浴びて7-5となり、ワンアウトも取れずに降板。


とうとう三嶋が出てきたが今日ホームランを打っている鵜飼にレフトへのタイムリーヒットを打たれて7-6と後がなくなった。


その後、ビシエドを5-4-3のダブルプレーに打ち取って辛くも抑えた。


9回裏に登板した山﨑康晃は先頭の阿部をあっさりフォアボールで出塁させた。

関東地方の嫌な予感を全て集めてきたのではないかというほど嫌な予感がしたが、次の木下はショートライナーでワンアウト。これで少し落ち着いてくれ。


最後は7番の石川のショートフライでファーストランナーの阿部も帰塁できずダブルプレー。あれはヒットエンドランだったのですか?


ともかくゲームセット。まあ勝てばいい。

押しまくられていた8回9回にダブルプレーを二つ取れたというのは神様も助けてくれたのでしょう。


入江投手は最後のバッターには全くストライクが入らなくなっていたので、ここをしっかり対策できるまではある程度点差がついていてもリードの局面では怖いと感じた。




今日の石田投手はストレートの球速が140km/h台前半だったがスピードガンの表示以上に速く見えた。実際、ドラゴンズのバッターは差し込まれたり振り遅れたりしていたので、体感的にも速いという印象だったのだと思う。


今日はあまりチェンジアップを投げなかったように思うが、ストレートとスライダーを内外角にしっかり投げ切っていたことが奏功した。やはり投手の生命線はコントロールだ。


往年の杉内投手(ホークス→ジャイアンツ)のように数字と全く違うキレを感じさせる左腕投手として今後も頑張ってほしいと思う。


ヒーローインタビューでは、ビジターの球場ということもあって抑え気味の受け答えだったが、昨シーズンの不甲斐なさや悔しさを晴らすことができた喜びはにじみ出ていた。


昨年後半に先発に再転向してから中々結果が出ない期間も黙々と課題に取り組んできたことが報われて良かった。おめでとうございます。


それにしても5点差を追い付かれて勝利投手の権利が消滅するような不条理はギリギリ回避できて良かった。9回裏を抑えた山﨑投手は石田投手と同期入団でもあり、何とかしたいという気持ちも強かっただろうと思う。





このところ好調だった桑原、楠本、牧がいずれもノーヒットに終わったが、一方で佐野と関根がマルチ安打を放ち打点も2ずつ挙げて存在感を見せた。


佐野はこの試合の前まで打率2割台半ばとらしくない状況だったが、今日で3割に乗せた。

まだ5試合なので打率の話をするのは気が早すぎるのだが、それでも、選手自身としては気になるところだろう。


明日以降、また彼らしいシュアなフルスイングを見せて行って欲しい。


そして、関根選手の打席が私には良い意味で意外だった。

以前は、現状の山本選手のように落ち着かない打席でタイミングも取れておらず、バッティングに余分なものが多すぎる印象だったが、今日はシンプルにしっかり打ち返すことができていた。


追い込まれてからねばって打った2点タイムリーは非常に良い働きだったと思う。


両外国人が復帰するまでの体制として、レフトに関根選手を入れて佐野選手をファーストに持ってくるというのは続けてみる価値があると思う。現状では、神里、大田、細川というライバル達から頭ひとつ抜け出ているように感じた。



明日の先発は全ベイスターズファンの胃薬消費量を急激に増大させることが不可避のハマちゃんだ。


そういえば、古田新太風の悪魔は黒いマントをひるがえしながら、「明日の晩またくるよー」と言って飛び去っていったような気がした。明日は小さな十字架を握りしめて観戦しよう。