mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

甲子園に置かれた黒ひげ危機一発ゲーム



明日のタイガース戦を前にして、目を瞑ると、甲子園球場のセカンド後方、バックスクリーンの手前に黒ひげ危機一発ゲームの巨大な樽とその中に入った黒髭さんの人形が見える。


樽の側面には、さまざまな穴にすでに差し込まれている巨大なプラスチック製の剣が9本。


よく見ると、紺色にライムグリーンで何かの文字が書かれた剣が3本、赤色で白抜きの文字が書かれた剣が3本、そして、黒とオレンジに塗り分けられた剣が3本ある。


その巨大な樽に青い剣を持って近づいていくのはベイスターズの三浦監督だ。

彼は手にした剣を樽の真ん中、正面にある穴に差し込もうとしている。


何か嫌な予感がする。


ああ、そこは、9連敗中のタイガーズの打線が大爆発するツボあるいは「やる気スイッチ」だ。いけない。待ってくれ。これでまた連敗ストッパーのホワイトナイトになってしまう。


というのは嘘で、相手チームの大型連敗なんて気にしないのが一番よろしい。


阪神タイガースが連敗中でも連勝中でも、今シーズンの初対戦を敵地甲子園で迎えるということだけが事実だ。


先週までの他チームとの戦いは特に参考にはならない。そんなことを考えていると足をすくわれるだけだ。




タイガースの先発は絶妙のコントロールと変化球のキレを誇る西勇輝投手。

これまでの対戦成績は芳しくない。西投手を打ち込んで勝ったという記憶はほとんどないくらいだ。


西投手自身のコメントは未だ見ていないが、タイガースOBで解説者の赤星さんの記事を読んだ。


明日の初戦が連敗を止める最大のチャンスというのが赤星さんの考えだ。


“その理由は西勇輝投手が先発するんですよね。西投手は必ず試合を作ってくれるピッチャーですから。


できれば7回ぐらいまで長いイニングをいってくれること。開幕戦と同じような点の取り方をして、終盤逆転されないで勝ってほしい”


一方のベイスターズの先発はフェルナンド・ロメロ投手


彼は、今日、横浜スタジアム内で投手指名練習を行っていて、次のように語っている。


“木塚コーチ、斎藤コーチ、三浦監督とブルペンからしっかりコミュニケーションを取って、阪神戦に向けていい準備ができた”


また、対戦相手が連敗中のタイガースであることについては、


“正直自分がコントロールできるところではないので、そこはあまり意識せずに、しっかりと自分が勝てるようにやっていきたい。


ビデオでもチェックして、いい打者がそろっているので、自分の投球ができるようにしたい。特に甲子園だからといって意識することなく、自分のメンタルを意識して投げていきたい“


とのこと。その通りだ。平常心で投げるのが良いに決まっている。


こうした場合は、色々と雑音が聞こえてくる日本人投手よりも実力のある外国人投手が相手の大型連敗のことなど全く意に介さずに登板するというのは良い作戦だと思う。





先週の打線の状態を見ていると、スタメンを大きくいじるということはないだろうと思う。先発のロメロ投手との相性という意味で、キャッチャーには山本祐大選手、阪神戦で相性の良い大和選手をショートで起用ということになるだろう。


ただし、打順については少し変えてくるかもしれない。スワローズとの第二戦で宮﨑選手が申告敬遠され、好機で関根選手が凡退というシーンが何度かあったので、宮﨑選手の後ろに打力のある、あるいは勝負強いベテランを置きたいと首脳陣が考える可能性があるためだ。


この場合、一つの選択肢としては、次のような打順がある。


1. 桑原(CF)

2. 楠本(RF)

3. 佐野(1B)

4. 牧(2B)

5. 宮﨑(3B)

6. 大和(SS)

7. 関根(LF)

8. 山本(C)

9. ロメロ(P)


もう一つの可能性は、三浦監督が関根選手のチャンスメーカーとしての働きや走塁を評価している場合、逆に彼の打順を上げて楠本選手と入れ替えるという考え方だ。この場合は、次のような打線になる。


1. 桑原(CF)

2. 関根(LF)

3. 佐野(1B)

4. 牧(2B)

5. 宮﨑(3B)

6. 楠本(RF)

7. 大和(SS)

8. 山本(C)

9. ロメロ(P)


この二つのオプションのどちらかで初戦に望んで欲しいと思う。



どちらのオプションにもそれぞれ魅力があるが、私自身は、簡単にはアウトにならない打者に成長しつつある関根選手の2番打者としての働きを見てみたいのでどちらかと言えば後者を推したい。


もう一度言うが、相手が連敗中のタイガースだからと言って意識しないことが肝心だ。今シーズンの初対戦だという事実だけを見て平常心で戦って欲しい。


“平常心を持って一切のことを成す人、これを名人というなり”    柳生宗矩