mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

この敗戦を意味あるものにしよう



4月15日 対ヤクルトスワローズ 横浜スタジアム 2-3負け


無症状ながらコロナ陽性判定で離脱中だった牧秀悟、倉本寿彦、戸柱恭孝、山下幸輝の4選手が昨日14日にチームに合流したという報道があったが、三浦監督の“しっかりと状態を見てから”という言葉通り、今日直ちに一軍登録ということはなかった。


この4人に続いて、今日は同じく無症状ながら陽性判定だった浜口投手がチームに復帰したというニュースもあった。先発投手の場合は復帰登板までに二週間程度必要だろうか。


スタメンは打撃好調の嶺井を6番に上げたこと、スワローズの先発が右腕の金久保ということもあり2番右翼に蝦名ではなく左打者の関根を入れたこと、そして知野に代わって田中俊太をセカンドに起用したことが沖縄での巨人戦(第二戦)からの変更点だ。


ベイスターズの先発は今年ブレークの予感のある坂本裕哉投手。


身体が一回り大きくなってプロの投手らしい体格になった。三段モーションから投げ込む速球と変化球のキレも昨シーズンからかなり良くなっているように見える。




1. 梶原(CF)
2. 関根(RF)
3. 佐野(LF)
4. ソト(1B)
5. 宮﨑(3B)
6. 嶺井(C)
7. 大和(SS)
8. 田中俊(2B)
9. 坂本(P)


継投 坂本裕哉(5回)→M.ピープルズ(2回)→E.エスコバー(1回)→伊勢大夢(1回)


3回表 スワローズの攻撃


一死ランナーなしから塩見選手への初球。低めのカーブをバットに上手くのせて右中間スタンドへ運んだソロホームランでヤクルトに0-1と先制された。


4回表 スワローズの攻撃


先頭打者の村上から三連打で一点追加。スワローズのリードは0-2と広がった。
さらにフォアボールで無死満塁となり、8番古賀がライトへ犠牲フライを打って0-3。


なおも一死一、三塁でピッチャー金久保はセーフティバントを試みたがこれは坂本が素早く冷静にさばいて併殺をとり追加点は許さなかった。


6回裏 ベイスターズの攻撃


一死からバウンドが変わってライト前にゴロで抜けるややラッキーなヒットで佐野が出塁。


次は今日もヒットを打っており好調のソト。金久保の外角を狙ったスライダーがやや甘く入ったのを逃さず捉えてツーランホームラン。2-3と追い上げる。


しかし、その後は両チームとも拙攻もあって決め手に欠け、2-3のままゲームセット。
ベイスターズは5回、8回、9回とチャンスあるいはチャンスの種を作ったが、点が入りそうな匂いは感じなかった。


好調のソトのツーランがあったために2-3と言う接戦風のスコアになったが、内容的にはもっと差があったように感じた。大差の接戦、と呼ぶのは矛盾しているだろうか?




クラスターによる大量離脱の後、大量復帰を待つ今のチーム状況では耐えて戦うしかない。
しかし、その中で今後の戦力アップにつながるような兆しを見つけて育てていくことが大切だ。


① 4番と言う打順がソト復調の最高の場となっている


もしクラスターによる離脱がなければ、復帰直後のソトの打順は6番あるいは7番だっただろう。この場合、相手バッテリーは無理に勝負せず、外角のボール気味のスライダーの出し入れを多用するに違いない。


そして、こうした状況だと、ソトは追いかけてしまい、調子を落として行ってしまう。
ここ2年ほどの彼の不調モードの入り口だったように思う。


クラスターによって牧秀悟が抜けたことによる怪我の功名で、今回は復帰戦からソトが4番に座っている。佐野と宮﨑に挟まれたこの打順では、バッテリーは四球覚悟と言う訳にはいかない。


怪我で出遅れたソトの復帰という意味では非常に幸運な出だしになった。
復帰してからのこの3試合での彼の成績(打率.538、本塁打1、打点4、OPS1.385)がそれを物語っている。



② 救援陣が落ち着いて来ている


この3試合全てで5回以降の失点は0だ。


エスコバー、ピープルズ、クリスキー、伊勢大夢、タナケンと言ったリリーフ陣がほぼ完璧に抑えている。試合間隔もあり、酷使とは無縁の状況でこのような安定感ある救援を続けていくことは、信頼できるブルペンの構築のために格好の環境になっているように思う。


明日か明後日、僅差のリードをもって6回からの継投で凌ぎ、最後は三嶋一輝がピシャリと締める、と言う勝利をものにしたい。


こうしたことがあると、ベイスターズのリリーバー達は昨シーズンの混乱で失いかけた自信を取り戻し、敵の強力なクリーンアップに対しても堂々と闘っていくことができるだろう。



③ 中堅やベテランが味のある働きをし始めた


クラスター発生前の甲子園で今年32歳になる大田泰示が大活躍した。


那覇のジャイアンツ第二戦では同じくもうすぐ31歳の嶺井博希がタイムリー2本の勝負強いバッティングを見せた。


そして今日、ベイスターズのユニホームを着て10年ぶりに横浜スタジアムに登場した40歳まであと三ヶ月の藤田一也が代打でヤクルトのセットアッパー清水からヒットを放った。


彼らの復活はこれまでこのチームにはあまりなかったベテランの味を加えてくれるだろう。


牧秀悟をはじめとして、離脱中の主力が戻って来てからも、チームの精神的フルバックのように、しんがりをしっかりと固めてくれるはずだ。



④ 坂本裕哉は必ずレベルアップする


坂本裕哉の投球は既に昨シーズンまでのボールとは異質の威力とキレを持っている。


コースヒットやフォアボールが続いて失点する悪癖はまだ治っていないが、私はそれも時間の問題だと思っている。


今日の試合で疑問だったのはただ一つ。


何故、前の登板であれほど有効だった左打者の内角へのツーシームをほとんど投げなかったのだろうか?


ブルペンでの投球で調子がもう一つだったのか、あるいは嶺井捕手の選んだ配球だったのだろうか?


あのボールは、坂本裕哉がこれから一流投手の仲間入りをするための大切な切符だ。


決して手放してはいけない。