mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

上茶谷のマダックスでホーム初勝利



4月16日 対ヤクルトスワローズ 横浜スタジアム 6-0勝ち


色々あって4月1日の前回登板から随分と間の空いた上茶谷大河投手が先発した今日の試合は思い出すのに苦労するほど久しぶりの完勝だった。


上茶谷は100球以下で完封と言ういわゆるマダックスを達成した。


打線は14安打で6得点。クリーンアップの3人が2打点ずつと揃い踏みで、打つべき人が打って勝った試合だった。


守備でも宮﨑のジャンピング(横倒れ?)キャッチや一塁線の鋭いあたりを止めたソトのファインプレーなど好守が目立った。横浜スタジアムで観戦していた小学生男子が、“今日はエラー無いね”と言って感心していたのが印象に残った。




1. 宮本(RF)
2. 関根(CF)
3. 佐野(LF)
4. ソト(1B)
5. 宮﨑(3B)
6. 大和(SS)
7. 藤田(2B)
8. 山本(C)
9. 上茶谷(P)


上茶谷大河(9回完投)


1回裏 ベイスターズの攻撃


二死からシフトの逆をつくサードへのゴロヒットで出塁した佐野を一塁に置いて、好調のソトがスワローズ先発の原樹里の三球目をレフトスタンドに放り込む先制ツーランホームラン。


その後も3連打で原を攻めて二死満塁としたが、8番山本はセンターへのフライで追加点はならず。


3回裏 ベイスターズの攻撃


先頭の佐野がライトへのツーベースで出塁。続くソトは三振だったが、5番宮﨑はフルカウントから原の高めの変化球を引っ張ってレフトポールぎわのツーランホームラン。


コマのように身体をクルッと回転させる宮﨑の独特のバッティングのせいであの打球がファウルにならない。素晴らしい技術だと思う。だって、レフト線上のフライが全く切れずに真っ直ぐ飛んでいくんですよ。


4-0となり、ベイスターズのリードは4点に広がった。



6回裏 ベイスターズの攻撃


今日当たりのなかった1番宮本と2番関根が二死から連打で出塁し、一、二塁のチャンスを作った。そして、3番佐野が左中間を破るツーベースで2人のランナーがホームまで戻ってきた。


6-0となり、今日の上茶谷の出来を考えると試合を決定づける殊勲打だった。




今日の上茶谷投手はストレートが走っていて、ゾーン内で勝負出来ていた。
80%の確率で3球で打者をツーストライクまで追い込むというチームとしての目標をしっかり達成できていた。


序盤では最速149km/hのストレートは高めでも空振りが取れていて、昨シーズンとは全く違う球威を感じた。


また、今季習得したシュートでつまったゴロを打たせていた。もともと自信のあったカットボールやスライダーと対になるボールを覚えたことで、バッターに対する攻めのバリエーションが広がった。


そして、今季は積極的に使っているフォークボールも有効だった。ストレートのキレが良いとさまざまな球種が相乗効果で生きてくる。


9回を投げて91球の完封勝利。マダックスだ。
彼にとって3度目の完封だが、マダックスは初めてのはず。


無四球で三振も四つと比較的少なく、ヤクルトの各打者が早いカウントから積極的に打ってくることもあって達成できた記録だ。





沖縄の試合後、横浜に戻ってソト選手が大活躍することを予想した記事を書いたが、この2試合はそれが当たって2試合連続ホームラン。2打点ずつをあげると言う大活躍を見せてくれている。


昨日も書いたが、やはり前後に佐野と宮﨑がいて、相手バッテリーはストライクゾーンで勝負せざるを得ないと言う状況が彼にとって幸いしていると思う。


身体の開きが早くなったり、外角のボールになるスライダーを追いかけると言った悪癖が出ることもなく、打つべきボールを素直に打てている状態だ。


ここ2年ほど不調が続いていたが、今シーズンは以前のような輝きを取り戻してくれることを期待している。



宮﨑選手のバッティング技術の素晴らしさは上に書いた通り。
誰も真似のできないこのバッティングを元気なかぎり続けて行って欲しいし、ファンとして見続けていきたいと思う。


佐野恵太のバッティングも良かった。


私は彼も牧秀悟と同じく強打の中距離打者だと思っているので、今日の二本のツーベースのようなバッティングを継続してできれば、打率も打点もどんどん上がってくると思う。


得点圏で打てないと言う批判も時折耳にするが、そんなことはない。
代打の切り札として売り出した頃の勝負強さが一過性のものであったはずがないのだ。


キャプテンになり、一時期は4番を打ったりといったプロセスの中で責任とプレッシャーを感じ過ぎていた部分があったのかも知れないが、彼ならそれを克服できるはずだ。


その他にも、大和選手が猛打賞。藤田一也は昨日の試合に続いてヒットを打つなど打線は活発だった。


上茶谷もヒットを打ったので、スタメンで唯一ノーヒットだった山本捕手が目立ってしまう結果となった。彼の打撃は色々と無駄な動きが多く、タイミングも取りにくいしコンタクト率も低いように思うのだが、もっとシンプルなフォームに変えられないものだろうか?


勿論、打撃コーチがアドバイスしているので、素人がとやかく言うべきものでも無いのだが。




良いことしかなかったこの1日の終わりには、ヒーローインタビューに呼ばれた上茶谷、佐野、宮﨑の3選手にスポンサーのマルハニチロからマグロが贈られていた。


贈呈式は、背番号0826をつけたマルハニチロの代表取締役ご本人から直接行われた。


言うまでもなく、ベイスターズの前身である大洋ホエールズのオーナー企業だった同社がこうした形で折に触れてベイスターズに関わってくれるのはオールドファンにとっては特に嬉しい。


シーズンの中で、稀に今日のような完璧な日がある。
暗黒時代から、途中で目を背けたくなるような試合が続くこともあったが、それでも今日のような日には思い出したものさ。


“この世は素晴らしい。戦う価値がある。” アーネスト・ヘミングウェイ