mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

これからの先発ローテーション6投手に伝えたいこと(その1)



今日の各紙報道を見ていると、交流戦後の休みが明けてリーグ戦が再開されてからのベイスターズの先発ローテーションは以下の6投手になるようだ。


金曜日 今永昇太
土曜日 浜口遥大
日曜日 京山将弥


火曜日 大貫晋一
水曜日 東克樹(石田と順序が逆になる可能性あり)
木曜日 石田健大


まずは、今永、浜口、京山の3投手が甲子園での阪神戦、大貫、東、石田の3投手が東京ドームでの巨人戦というアウェーでのカードに臨むこととなる。


この6投手を見ていると、投手王国というのは言い過ぎだが、一時期の崩壊しかけていた陣容に比べるとかなり充実してきたように思う。


今日と明日も1軍の試合はないので、6投手それぞれの最近のデータを振り返りつつ、期待を込めてこれからの活躍を祈る言葉を伝えたいと思う。いや、是非伝えさせてください。


まず今日のところは俗に言う金曜日からの表ローテの3人に伝えたいことを書きます。





最近の今永投手の成績は次のようなもので、毎回QS以上を達成しており、彼が投げると負けない、エースとしての投球を続けていると思う。特に、先週火曜日のノーヒットノーランは圧巻の投球だった。


5月 4登板 2勝0敗 防御率 1.67 WHIP 1.07 被打率 .255 QS3回 HQS1回


6月 1登板 1勝0敗 防御率 0.00 WHIP 0.00 被打率 .000 HQS1回


6月7日の前回登板(日本ハム戦ノーヒットノーランの試合)では117球を投じているが、金曜日の次回登板は中9日となっているので疲労も抜けていることと思う。


今シーズン初めての阪神との対戦ということになるが、相手先発が防御率セリーグトップの0.89を誇る青柳晃洋投手ということでロースコアの投手戦になることが予想される。


青柳投手は交流戦で3試合先発して無失点(防御率0.00)で終えており、現在絶好調だが、青柳キラーの神里選手や前回大戦でヒット2本を放った牧選手に頑張ってもらい何とか先制点をあげてエースを援護して欲しい。


今永投手のデータで気になる点は一つだけ。右バッターに対する被打率 .153に対して、左バッターに対しては .264と比較的打たれていることだ。


タイガースで絶好調の大山選手は右バッターだが、左でも近本選手、佐藤輝明選手、そして中野選手あたりは好調だし、左のベテラン糸井選手をぶつけてくる可能性もあるので要注意だ。


今永投手は左右いずれのバッターに対してもストレートを50%以上投げており、被打率が .156と低く空振りも取れている(空振り率 14.4%)。


左右のバッターとの対戦で大きく異なるのは以下の2点だ。


・右にはチェンジアップ(平均球速 132.5 km/h、空振り率 22.0%)を26%ほど投げるのに対して、左にはほとんど投げず、代わりにカットボール(平均球速 139.6 km/h、空振り率 9.9%)を30%程度投げている


・左バッターの内角は全投球の12%程度であり、右バッターの場合の約33%に比べてかなり少ない


もちろん、こうしたデータを念頭に置いて阪神の各左打者は攻略法を考えてくると思うので、上記の二つの傾向のどちらかを敢えてずらすような投球ができれば逆に有利に試合を展開することができるだろう。


そこで、今永投手に伝えたいこと。


”ぶつかりそうになったら避けてくれるだろうと言うくらいの開き直りで左打者のインコースを狙ってください。


そして、これまで1.6%つまり一試合に1球くらいしか左バッターには投げていないチェンジアップを1イニングに一球ずつくらい投げてみてください。”


ついでに、先日の今永投手のノーヒットノーランの快挙を見て思わず涙ぐんだ時に思いついた回文を一つ。


男泣き、今永が生意気なことお




浜口投手は今シーズンの開幕から安定した投球を見せていたが、コロナ陽性から隔離期間を経て先月復帰した。


5月 1登板 1勝0敗 防御率 1.80 WHIP 2.00 被打率 .176 QS1回


6月 2登板 0勝1敗 防御率 3.09 WHIP 1.46 被打率 .267 QSなし


浜口投手は制球がばらつくことが最大の特徴だが、フォアボールの多い時の方が被打率は低く、フォアボールが少ないと被打率が上がるという傾向があるように思う。つまり、いわゆる荒れ球が持ち味の一つということになるだろう。


彼も阪神とは今シーズン初めての対戦となるが、過去のデータによれば阪神戦特に甲子園での対戦は得意にしているので、やや苦手という説もあるデーゲームでも敢えて週末の阪神戦に彼を持ってくるということだろう。


浜口投手に伝えたいこと。


”荒れ球も武器のうちなのでフォアボールをあまり怖がらないでください。


ただし、続けてはいけない。


フォアボールが続くくらいだったら打たれた方がマシだという開き直りで真ん中に得意のチェンジアップを投げ込んでください。”





京山投手は今年は先発ローテーションの一角を担うことが期待されていたが、今春のキャンプ直前にコロナ陽性判定となり大きく出遅れる結果となった。


ファームでもなかなか調子が上向かなかったが、5月に一軍に合流してから徐々に本来のピッチングを取り戻してきた。


5月 1登板 0勝0敗 防御率 2.25 WHIP 1.75 被打率 .231 QS0回


6月 1登板 0勝0敗 防御率 0.82 WHIP 1.09 被打率 .189 QS1回



彼の持ち味は、140キロ代後半から時折150キロを上回るキレのあるストレートを軸にしながら、右バッターに対してはカットボール、左にはフォーク等の変化球を織り交ぜることだが、軸となるストレートをコースに投げ切ること、そして変化球、特にカットボールで欲しい時にストライクを取ることが安定してできるようになってきた。


回転の良い素晴らしいストレートが魅力の京山投手だが、そのデータはこれまでのところあまりよろしくない。空振り率 2.5%、被打率 .360とバットに当てられ、そして結構ヒットにされている。


これはひとえに高めの甘いコースに来た球を捉えられているせいだと思う。実際、先週のロッテ戦ではコーナーにストレートが決まることもしばしばあり、それはほとんど打たれなかったと記憶している。


先週の佐々木朗希投手との投げ合いは見応えがあったし、上に書いた彼の持ち味がしっかりと出せていた。味方のエラーがあり不運な失点があったが、自責点ゼロでのQS達成というのは自信になったことと思う。


京山将弥投手に伝えたいこと。


”佐々木朗希投手に投げ負けなかったということを忘れず、怯むことなく好調の阪神打線に立ち向かってください。


ストレートの失投が真ん中や高めに行くのが一番危ないので、しっかり捕手とも相談してそこの危機管理だけはくれぐれも注意してください。”


3人とも、恐ることは何もない。


勝ち負けを気にし過ぎることなく、それぞれの投手の最高のピッチングができることを祈っている。