mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

4位浮上 おかえりなさい東克樹 おめでとう森敬斗



6月23日 対読売ジャイアンツ 東京ドーム 7-5 勝ち



ポイント①


ベイスターズの先発は5月15日以来となる東克樹。


約1ヶ月の間ファームで調整を行い、ストレートのキレと制球を取り戻す努力を続けてきた。その間イースタンリーグで4試合に登板して3勝をあげ、防御率 0.86と言う好成績を残した。


同じくファームで調整中でバッテリーを組んできた伊藤光と共に復活を遂げることができるか?


(答え)
6回に3失点し、ピンチを残した状態で降板したが、何とか今シーズン初勝利をものにした。


ストレートの威力とチェンジアップの制球はファーム降格前に比べて大きく改善されており、5 回までは強力ジャイアンツ打線を無失点に抑えたことを自信にさらにチームに貢献して欲しい。



ポイント②


ここ5試合で18打数2安打と不調に喘ぐ牧秀悟は、昨夜の試合では良い当たりが野手の正面に飛ぶこともあり、坂本選手のファインプレーでタイムリーヒット未遂に終わった場面もあった。


復調のきっかけを掴むような働きを見せることができるだろうか?


(答え)
牧は今日もノーヒットだった。どうも焦りがあるように思えてならない。珍しく高めの明らかなボールを強振したり、外角のボールになるスライダーに簡単に釣られたり、と強引なバッティングが目に付く。こういう時は誰か先人の一言が必要な気がする。


ポイント③


ジャイアンツの先発は新人(ドラフト3位)の赤星優志投手。1軍では防御率 4.32と苦戦しているが、すでに3勝(3敗)を挙げており、直近の試合では西武ライオンズの強力打線を5回、被安打2、1失点に抑えている。ジャイアンツ首脳陣の期待も高いのだろう。


初モノに弱いと言われるベイスターズ打線は赤星投手を攻略することができるだろうか?


(答え)赤星投手は素晴らしいコントロールだったが、ここぞというところで若さが出て、打たれるとボールが真ん中に集まる傾向があった。そこにベイスターズ打線がつけ込んで7安打1四球で5点を奪い、4回でノックアウトした。




スタメンは、キャッチャー嶺井に代わって伊藤光が7番に入る以外は昨日の試合と全く同じ。


1番 蛯名(RF)
2番 桑原(CF)
3番 佐野(LF)
4番 牧(2B)
5番 宮﨑(3B)
6番 ソト(1B)
7番 伊藤光(C)
8番 森(SS)
9番 東(P)


継投 東克樹(5回2/3)→クリスキー(1/3回)→田中(1/3回)→H 平田(2/3回)→H エスコバー(1回)→S 山﨑(1回)


1回表 ベイスターズの攻撃


このところ好調の3番佐野恵太が、二死走者なしから赤星投手のカットボールを強振すると、センターのフェンスをぎりぎり超えるソロホームランとなり、1-0とベイスターズが先制した。



2回表 ベイスターズの攻撃


先頭の宮﨑そして続くソトの連続ヒットで無死一、二塁のチャンス。
ここで7番伊藤光の三塁線の鋭い辺りは岡本が良い反応で捕球しセカンドに送球してアウト。しかしファーストはセーフとなり、一死一、三塁のチャンスが継続する。


ここで打席に入った8番森が引っ張ってゴロで一、二塁間を抜くタイムリーヒット。2-0とベイスターズがリードを広げる。


なおも二死一、二塁のチャンスで打順はトップバッターに戻り、蛯名が三遊間を破るタイムリーヒット。レフトのウォーカーの送球に難があるという弱点をついてソトが2塁から長駆生還して3-0と引き離した。



4回表 ベイスターズの攻撃


一死から伊藤光がツーベースヒットで出塁し、森敬斗がフォアボール、東がバントで送って二死二、三塁のチャンスを作る。ここで打席に入った蛯名はライトへのタイムリーヒットを放ち、セカンドランナーの森まで生還して5-0とリードをさらに広げた。


6回表 ベイスターズの攻撃


この回先頭の伊藤光がツーベースヒットで出塁した後、続く森敬斗がプロ初ホームランとなるツーランを右中間スタンドに運んだ。7-0とベイスターズのリードが広がり今日は圧勝かと思われたのだが・・・



6回裏 ジャイアンツの攻撃


一死一塁から5番坂本がタイムリーツーベースでまず1点。その後一死一、三塁となって7番石川のサードゴロの間にさらに1点。7-2とジャイアンツが追いかける。


ここで東は降板し、2番手のクリスキーがマウンドに上がる。ここで、代打中田翔がクリスキーの2球目を逆らわずにライトスタンドに打ち返し、ツーランホームランで7-4とジャイアンツに3点差まで追い上げられた。


7回裏 ジャイアンツの攻撃


3番手のタナケンが残した一死一、二塁のピンチで登板した4番手の平田から4番岡本のセンターへのタイムリーヒットで7-5とジャイアンツはさらに差をつめる。


しかし、その後は8回エスコバー、9回山﨑康晃がいずれも無失点で抑えて7-5のままゲームセット。薄氷を踏む思いの勝利だった。




東克樹はこの1ヶ月間ファームで研鑽を積んできた。スピン軸とスピン量を測定し、DeNA得意のデータ分析能力を活かしてフォームの修正を行ってきた。


本人も言う通り、降格前の気の抜けたようなボールとは異質のキレの良いストレートが低めに決まっていた。4回裏二死二、三塁のピンチで代打増田陸を見逃し三振に打ちとった真ん中低めギリギリのストレートは素晴らしかった。


やはり久しぶりの1軍登板で緊張したのか、回の先頭打者を出塁させることが多く、球数が嵩んだため、6回途中ですでに100球を超えていた。球威も衰えてジャイアンツのバッターに捉えられ始めたところだったので、回途中での交代も仕方ないかと思う。


ハイライトだけ見ると継投失敗と言うことになるのかも知れないが、昨日までで伊勢投手が3連として使えない以上、クリスキー投手に任せたことについては、私は納得している。


次回の登板では、無駄な力を抜いて7回くらいまでは投げ抜けられるように工夫して欲しい。


それにしても、開幕投手にも関わらず5連敗と結果が出なかった中で復帰第一戦がホームランバッターの揃うジャイアンツとの試合で緊張のため精神的な疲労度が大きかった中よく投げてくれた。



今週はベイスターズの左腕カルテットが怪我なく揃う稀な景色を見られることだけでも満足していたが、東克樹が結果を出してくれたことで、明日の今永、明後日の浜口への期待も膨らんできた。


今日のリリーフ陣は盤石とはとても言えなかったが、それでもよく抑えたと思う。そう、この人たちは勝つためにできるだけのことをすると言うのが仕事なのだ。好投することが目的なわけではない。


2番手のクリスキーが代わりばなに中田翔にツーランホームランを打たれたが、あれは相手が上だった。外角高めの打ちごろのところに来たとはいえ、初球タイミングの合っていなかったクリスキーの154km/hの速球を一発でしとめたのはさすがヤンチャ系強打者の後継者だけある。


コンパクトに軽く合わせた感じだったが、あれでスタンドインすると言うのも凄い。長嶋茂雄さんが中田選手に軽く打つように指導していたと言うのはこれなのでしょうか?


むしろ、今日はタナケンがジャイアンツに流れを渡しかけたように見えた(吉川尚樹に打たれたストレートは良いボールだったのでコンパクトにセンター返しをしたバッターを褒めるべきだとは思うが)。


しかし、その後の平田真吾(中島を空振り三振に仕止めたスライダーはよく切れていた)、エスコバー、山﨑康晃は踏ん張ってチームに勝ちをもたらしてくれたことを評価したい。


特に、山﨑康晃は今シーズン横浜スタジアム以外では未だ無失点という外弁慶ぶりを発揮して、ジャイアンツの2、3、4番を3人で抑えた。先頭のウォーカーに投じた初球のツーシーム(別名スプリット)が抜けてバッターがミスショットしてくれたことが大きかった。


恐らくウォーカーはツーシームを狙っていて、それが落ちなかったためにポップフライになったのではないだろうか?


そして、続く吉川尚樹を打ちとった外角低めのストレートと岡本和馬を詰まったファーストファウルフライに打ちとったインハイのストレートはどちらも思ったところに投げ切れたのではないだろうか?


佐野恵太は今日も本塁打を含むマルチヒット。4番の牧の不調をしっかりとカバーしてくれている。今日のホームランも、駒のような軸のブレない鋭い回転で打ち返した彼らしい形だった。


三浦監督は思った以上に頑固なので(良い意味でも悪い意味でも)牧の4番は固定なのだろうが、不調を脱するための一つの戦術として佐野と打順を入れ替えてみるというのもアリのように思うのだがどうでしょうか



伊藤光と宮﨑敏郎は二人揃って猛打賞の大活躍だった。宮﨑選手はこれで打率 .306と戻してきた。経験豊富な彼は不調からの脱出方法の引き出しも色々持ち合わせているのだろう。


伊藤選手はファームの最後の試合でも5安打を放っており、好調を維持していることがうかがえる。守備の方では5失点ということで忸怩たる思いもあるだろうが、復帰第一戦を勝利で飾れたこと、そして、最初の試合から猛打賞を記録できたことで気分良く広島に乗り込めることと思う。


厳しい外野のレギュラー争いで頭ひとつ抜け出した感のある蛯名達夫も今日はマルチヒットで3打点をあげる活躍だった。


これで打率を .320まで上げてきた。彼の最近の活躍を見ていると、一皮むけるというのはこういう事かと思わされる。


同じ北東北大学リーグ出身の秋山翔吾選手や外崎修汰選手のように走攻守バランスの取れたスター選手になる資質があると思うので、このままどこまでも伸びていって欲しい。


そして、今日のヒーローは森敬斗選手。3打数2安打だったが、この2本の安打が今シーズン初のタイムリーヒットとプロ入り後初めてのホームランで3打点という大活躍だった。





今シーズンはオープン戦での大きな怪我でかなり出遅れたが、その長いリハビリの間、彼がずっと心のなかで念じていたことをもう一度書いておきたい。


”チームの状況、チームの雰囲気がどうであれ、いつも自分は光り続けていたいと思ってるんです。それによって、みんなをどんどん光らせていきたい。


ぼくの立場で言うのはちょっと、上からみたいな表現になってしまうんですけど……。


自分が発した光をどんどん全体につなげていく、そういうイメージを持っています”


How does it feel like to shine on everyone?


という歌詞はThe Chemical Brothersの歌(Let forever be)でしたっけ?三菱地所かなんかのCMに使われていたような気がする。


それで森君、いつも輝いてみんなを照らしているってどう言う感じですか?


おじさんには死んでもわからない感覚だろうけど、ともかく君はずっと輝き続けていてください。