mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

三浦監督の宿題 先発ローテーション



7月25日 オールスター前日 試合なし


昨日の記事に続いて、オールスター休みの間に三浦監督はじめベイスターズ首脳陣の取り組むべき宿題について考えてみる。


今日は先発ローテーション。


このところ、先発が早々に炎上して試合を壊してしまうことは少なくなり、そこそこ試合を作れていることが多いように思う。


そこで、7月に入ってからの先発投手陣の成績をざっと書き出してみた。




7月1日 今永昇太 6回2/3 被安打8 与四死球0 失点4 勝ち
7月2日 浜口遥大 7回 被安打7 与四死球1 失点1 (勝ち負けつかず。チームは負け)
7月3日 京山将弥 1回2/3 被安打6 与四死球4 失点6 負け
7月6日 大貫晋一 5回 被安打5 与四死球4 失点1 勝ち
7月7日 東克樹  8回 被安打3 与四死球1 失点0 (勝ち負けつかず。チームは引き分け)
7月8日 今永昇太 8回 被安打1 与四死球1 失点0 (勝ち負けつかず。チームは引き分け)
7月9日 浜口遥大 7回2/3 被安打5 与四死球4 失点0 勝ち
7月10日 ロメロ 5回 被安打4 与四死球5 失点3 (勝ち負けつかず。チームは勝ち)
7月12日 石田健大 5回2/3 被安打4 与四死球0 失点2 勝ち
7月13日 大貫晋一 5回1/3 被安打6 与四死球2 失点4(自責2) 負け
7月14日 石川達也 2回1/3 被安打3 与四死球2 失点2 (勝ち負けつかず。チームは勝ち)
7月16日 今永昇太 7回 被安打3 与四死球4 失点2 (勝ち負けつかず。チームは勝ち)
7月17日 浜口遥大 6回 被安打6 与四死球1 失点2 勝ち
7月18日 ロメロ 5回2/3 被安打5 与四死球3 失点1 勝ち
7月19日 石田健大 5回 被安打4 与四死球3 失点3 負け
7月20日 大貫晋一 6回2/3 被安打7 与四死球0 失点2 勝ち
7月22日 坂本裕哉 4回 被安打2 与四死球1 失点2 負け
7月23日 今永昇太 5回 被安打5 与四死球4 失点2 負け
7月24日 浜口遥大 6回 被安打6 与四死球0 失点1 負け


先発投手陣全体としては、107回2/3 自責点36 被安打90 与四死球40 で、7勝6敗(チームは10勝7敗2分け) 防御率 3.01 WHIP 1.21 QS 8回(42.1%) HQS 4回と言う結果となった。今シーズンの防御率は3.57(1軍の投手全体)なので、比較的良いと言えるだろう。


この19試合の先発投手のうち、ローテーションとして明確に組み込まれているのは、今永昇太、石田健大、浜口遥大、東克樹の4人の左投手と大貫晋一、フェルナンド・ロメロの両右腕。


彼ら6人に限って見ると、99回2/3 自責点26 被安打79 与四死球33で、7勝4敗(9勝5敗2分け) 防御率 2.35 WHIP 1.12 QS 8回(50%) HQS 4回と言うことになる。


このローテーションで貯金3を作っており、防御率とWHIPも低いレベルで安定している。そして、この6人で4点以上の自責がついたのは7月1日の今永昇太(6回2/3で自責点4)のみであり、冒頭に書いた印象をほぼ裏付けるようなデータとなった。


打線はミズモノ、とよく言われる(ところでミズモノって何ですか?と思って調べて見ると、天候や景気あるいは客の嗜好などによって収入が変動しやすく予測することが難しい商売のことを水物あるいは水商売というそうです。なお、由来は江戸時代の水茶屋からと言う説もあるとか)。


従って、昨日までの阪神三連戦のように先発投手がそこそこ抑えていても勝てないことはままある。しかし、先発投手陣が安定していれば、近い将来必ずやって来る打線の好調期に連勝することができるはずだ。


と言うことで、昨日までの三連敗であまりがっかりすることなく、オールスター休み明けの後半戦で安定した先発ローテーションを継続することが何よりも大事だと思う。




上に挙げたデータによれば、今永昇太、浜口遥大、大貫晋一の3人は6回2失点以内で試合を作ってくれることが期待できる、言わばローテーションの柱となる投手たちだ。


彼らについての三浦監督の宿題は、ローテーションの柱をどのような順序で何曜日に先発させるかと言うことだろう。


そして、彼らに続く存在は石田健大とフェルナンド・ロメロと言うことになるが、この二人もこのところ2度続けて5回を3失点以内でおさめており、打撃陣の調子あるいは相手先発の状態次第では勝ちにつなげることができる。


彼らは2人とも順調に投球している時には柱の3人の投手と同様安定して抑えるだけの力があるが、問題は、ピンチの時に最小失点で粘ることができず、複数点を失ったり、あるいは回の途中で走者を残して降板することが多いと言うことだ。


この問題をどのようにして改善するかと言うことも三浦監督や斎藤隆投手コーチの宿題だ。


そしてもう一つの宿題は、先発ローテーションのうち、東克樹のコロナ陽性による離脱で生じた穴をどうするか、と言うことだ。


まず一つ目の宿題、三本柱の先発する曜日についてだが、この3人の今月の成績を比べて見ると、意外と言っては失礼だが、浜口遥大の好調と安定感が際立っているように思う。


私としては、この好調が続くうちは、彼を週初めの火曜日に持ってきてチームに勢いをつけたい。


そして、大貫晋一の制球力に裏付けられた安定感も評価している。彼にはいわゆる表のローテの先頭つまり金曜日を任せたいと思う。


今永昇太の実力は誰しも認めるところだが、実はこの3人の中で現状では一番波が大きいように感じている。そこで、良ければ長い回を託し、悪ければ良いリリーフを注ぎ込むと言う自由度のある日曜日に彼を配置したい。これは興行面でも悪くない選択だと思う。






次に二つ目の宿題。石田健大とフェルナンド・ロメロのピンチでの粘りの問題だが、やはりピンチで傷口を広げているのは不用意なフォアボールのように思える。


石田投手の7月19日中日戦での初回、ビシエド選手に打たれたスリーランホームランは、結局、早々と試合を決める一発になったが、その前の平田選手への四球が伏線となっている。


そして、7月10日の巨人戦で6回途中降板したロメロ投手も、ポランコ選手にソロホームランを打たれた後、次打者の中田翔に3-0からフォアボールを出したところでベンチは投手交代に踏み切った。


この2人のピンチで共通しているのは、あまり甘くないボールをうまく打たれた後に警戒し過ぎてフォアボールを出すと言う点だ。


良いボールが行っているのに打たれた時、この2人の場合は特に、キャッチャーか投手コーチがマウンドに行って声をかけ、「今のはたまたまだから気にするな。思い切ってストライクゾーンで勝負しろ」と言うメッセージをはっきり伝えるようにしてはどうか。


7月23日の阪神戦で初回先頭の中野選手に初球ストレートをクリーンヒットされた直後の今永昇太も同じようなケアが必要だったかも知れない。





三番目の宿題、東克樹の代わりをどうするかは悩ましい。東投手は7月13日にコロナの症状が出て抹消されたが、23日には復帰してDOCKで練習を再開している。この後ファームでの登板をこなしてから復帰ということになるだろう。


因みに上茶谷投手も同様の経過だが、こちらの方が少し早く、10日に発症して19日に復帰している。ただし、彼はその直前に足首の捻挫で離脱しており、復帰途上での感染だったため、東投手よりも時間がかかる可能性もある。


後半戦のローテーション6人目はこの2人のどちらかと言うことになるだろうが、2人とも後半戦開始直後には間に合わない公算が高い。


後半戦最初のカードとなる29日からの巨人戦は先方のクラスターのために開催の可否が不透明だが、仮に実施できた場合でもジャイアンツはフルメンバーには程遠いと思うので、ここにローテーションの谷間をあてて、京山投手あたりを先発させる。


そうすると、次の谷間は8月5日からのバンテリンドームでの中日戦となる。なんとかここで東投手か上茶谷投手のどちらかが間に合わないか?もし無理なら、もう一週後の8月12日からの神宮でのヤクルト戦と言うことになるだろう。



以上、まとめると、後半戦のローテーションは次のように考えると良いのではないだろうか?


火曜日 浜口遥大
水曜日 F.ロメロ
木曜日 石田健大
金曜日 大貫晋一
土曜日 東克樹(後半戦の最初は京山将弥など)
日曜日 今永昇太


この6人が安定して回るようになった時、そして同じ頃にタイラー・オースティンが復帰できれば、ベイスターズは今シーズン初めてベストメンバーでの戦いを見せてくれるだろう。