栗林がんばれ!と思わず叫んだ夜
このところ好調のベイスターズはホーム17連勝、直近8連勝と破竹の勢いだが、連勝はいつかは止まる。
大事なのは、ダメージの少ない負け方にとどめること、そして、その負けを翌日に引きずらないこと。
結局、京セラドームでの第3戦は先発のロメロが不運な当たりや味方のエラーもあり試合を作れず、打線は西純矢投手を打ちあぐねて0-5の完敗だった。
しかし、2番手以降は登板間隔の空いていたリリーフ投手で繋いで翌日以降に影響のでるような負け方にはしなかった。
神宮ではヤクルトもカープに負けており、首位とのゲーム差も変わらず、まあ良い負け方だったと言って良いのではないだろうか?
大事なのは今日から始まるヤクルト3連戦。
チャンスで力む主力打者達が目立った昨日の反省を活かして、もう一度自然体で闘う本来の姿を取り戻せるかどうかが鍵だろう。
敗 ベイスターズ 0-5 タイガース
勝利投手 西純矢(5勝2敗0セーブ)
敗戦投手 F.ロメロ(4勝7敗0セーブ)
初回のベイスターズの攻撃は、一死一、二塁のチャンスを作ったが、4番牧、5番宮﨑が凡退して無得点。
一方のタイガースは立ち上がりのロメロを攻めて、内野安打2本と盗塁に四球で二死満塁。ここで6番ロハス・ジュニアは8球粘って押し出しのフォアボールをもぎ取った。
この初回の攻防で試合の流れはタイガースに大きく傾いたと思う。
ロメロが惜しいコースのフォアボールを出した時、私は密かに呟いた。
「駄目だ、ロメロ、駄目だ(回文)」
その後も不運な当たりやエラーもあってロメロは順調に失点し、3回、64球、4失点で降板した。やはり、3回で被安打7、与四球2は多すぎる。スピードガンの表示は150キロを超えているが簡単に芯で捉えられており、このままではちょっと厳しいというのが正直な感想だ。
先週日曜のイースタンでの東克樹の2イニング限定登板は、やはり本来は京セラドームの第3戦先発のための調整登板だったのだが、何らかの理由でロメロに変更した、というのが実情なのではないだろうか?
考えられる理由は二つ。
(その1)日曜日の登板後、東克樹に何らかの問題が生じた(あるいは、術後の肘や指先のマメなど経過観察の必要な懸念点が見えた)
(その2)ロメロに見切りをつけるために最後のチャンスを与えた(今朝未明の報道でガゼルマンが1軍合流というニュースがあったので、外人選手枠をこちらに使うと言う話が既にあったのかも知れない)
いずれにしても、チーム内でのロメロ投手のポジションは難しいものになってしまった。今シーズンは、結局、昨年後半のような好調期は一度もないまま終えてしまうのだろうか?
2番手以降は、中川虎大、坂本、三上、宮國とこのところ登板機会のなかった4投手のリレーで終えた。三上が1失点したものの、大勢に影響は無く、無難な撤退戦だったと思う。
特に初めてのリリーフとなった坂本裕哉は、島田、近本、佐藤輝明の上位打線を三者凡退に打ちとるなど冷静なマウンド捌きだった。このリリーフの経験が彼のレベルアップのきっかけになってくれることを願う。
往年の三上を知っているファンとしては辛いのだが、今回のピッチングをみるかぎるでは接戦で起用するのはちょっと怖いな、と言う印象だった。しかし彼もコロナからの復帰直後であり、これから調子を上げて行ってくれる可能性も十分にある。ガンバレ
上にも書いたが、打線は主力が、決めてやる、とばかりに力んで凡退と言う場面が目立った。
1回表 一死一、二塁で牧、宮﨑が凡退
3回表 二死一、二塁で牧がワンバウンドのボールに空振り三振
5回表 二死一、二塁で佐野が少しだけつまってセンターフライ
7回表 二死満塁で佐野がキャッチャーファウルフライ
毎回打てるわけではないが、どれか一つでもチャンスをものにできれば展開は変わっていただろう。チーム内の事前の予想で、今日はピッチャーが点を取られる日で、バッターが打って打撃戦をものにしようと言うようなスローガンが逆効果になったのではないかと勘繰るほど主力打者の力みが目についた。
今日からの3連戦でもう一度肩の力を抜いて自分達の素直なバッティングができることを祈っている。場所も相手も変わるので、気持ちを入れ替えるには良いタイミングだ。
ベイスターズとタイガースの試合の趨勢が見えた頃、私はDAZNの番組をこまめに変えて、首位ヤクルトとカープの試合を見守っていた。
そうだ、ヤクルトも負ければダメージはないんだ、と言う姑息な考えがあったのは勿論である。
この試合は、初回と4回にカープが1点ずつ挙げて、序盤は2-0でリードしていたが、このカードは先制してヤクルトに逆転されると言う展開が続いている。
今日も5回にピッチャー高橋奎二のタイムリー、そして7回には青木のタイムリーツーベースでそれぞれ1点ずつ挙げてヤクルトが2-2の同点に追いついた。
試合は同点のまま延長に入ったが、10回表、二死一塁でカープベンチが勝負手を切った。代打松山が打席に入り、梅野投手の初球を叩いてレフトへのタイムリーツーベースで3-2と再び突き放した。
こうなると、10回裏には絶対的なクローザー栗林良吏がいる。
しかし、このところカープが連敗していたため、登板間隔が約1週間空いており、特にセーブシチュエーションでの登板はほぼ2週間ぶりと言うことで、さすがの栗林も試合勘が鈍っていたようだ。
キブレハンと村上を三振に打ちとり簡単にツーアウトまで来たが、その後、ヒットとフォアボール2個で二死満塁のピンチを作った。
栗林のようにストレートと落差の大きいフォークボールで勝負するタイプは、村上のように思い切り振って来てくれるバッターの方が三振を奪いやすいように思う。
しかし、絶対絶命のピンチで打席に入ったのは小兵代表(失礼!)の8番長岡。
私は思わず、栗林投手が日本代表のクローザーとして活躍したオリンピック以来の叫び声を上げた。
栗林、ガンバレー!!
すると長岡は何故かフルスイングしてライトフライを打ち上げてくれ、辛くもカープが逃げ切った。
と同時に、ベイスターズが週末のヤクルト3連戦をゲーム差4のまま迎えることが決まった瞬間でもあった。
4ゲーム差というのはまだ首位攻防戦と呼ぶのもおこがましい。しかし、ここで勝ち越せば、9月に入ってから天王山と呼ぶに相応しい闘いに挑む、挑戦権のようなものを手に入れることができるだろう。
初戦の先発は大貫晋一。
頑張れ大貫。負けんなよ!
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