mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

久しぶりの打線爆発で天敵藤浪をノックアウト



9月9日 対阪神タイガース 横浜スタジアム


一昨日の大敗そして昨日の逆転負けの後、今日はチームを勢いづける何かが欲しかった。


しかし、こうした意気込みはたいてい空回りするというベイスターズの伝統がある。


3ヶ月ぶりの一軍での登板となる先発の上茶谷大河は恩師が亡くなったことなどもあり、必要以上に意気込み、力んでいた。


トップバッターの中野に3-1からフォアボールを与えると、力みはピークに。


ストレートはシュート回転しつつ左バッターの外角遥かに高い位置に抜けていき、得意のカットボールも浮いて大きくコースを外れる。


2番の糸原も3-1から歩かせて無死一、二塁。


ここで打席には好調の近本が入り、コントロールの定まらない上茶谷がストライクを欲しがった甘いカットボールを逃さずライトへのタイムリーヒットでタイガースが1点先制。


ここで、流石にキャッチャーの伊藤光がマウンドに歩み寄り、上茶谷と言葉を交わして落ち着かせようとした。


ヒーローインタビューの時の上茶谷のコメントによると、


”おい、お前。しばくぞ。”


と言われたとのこと。


これでクスッとして少し落ち着いた上茶谷は、大山の犠牲フライでさらに1点は失ったものの、5番ロハス・ジュニアを併殺に打ち取ってチェンジ。


永遠に終わらないのではないかと思われた初回の守備だったが、なんとか2点で乗り切ることができた。



その後、3回までは藤浪投手に素晴らしいストレートとフォークボールで完璧に牛耳られたため、この2点が重くのしかかると思ったが、案ずるより産むが易し。そうでもなかった。むしろ、2点で切り抜けたことが今日の勝利につながったとも言える。


反撃の狼煙を挙げたのは、4番牧秀悟。


4回裏の先頭打者として打席に入り、藤浪の初球、150km/hのインコースのフォークボールを引っ張った完璧な当たりはレフトスタンド中段に飛び込むソロホームラン。


とても太刀打ちでいないと思われた藤浪のボールを完璧に捉えてホームランを打ったことで、ベイスターズの選手たちもスタジアムのベイスターズファンも自信を取り戻した。



まだ諦めることはない。まだどうなるかわからない。


直後の5回表、徐々に落ち着きを取り戻しつつあった上茶谷が9番藤浪から中野、糸原と続く打順ではじめての三者凡退で抑えたことで、試合の流れはさらにベイスターズに向かってくるような予感があった。


5回裏のベイスターズの攻撃。


先頭の楠本が藤浪の150キロ台中盤のストレートを捉えてセンターへのクリーンヒットで出塁すると、続く伊藤光はピッチャーへの内野安打。ファーストへのヘッドスライディングでチームをさらに盛り上げる。


8番森敬斗が巧みなバントで送って二死二、三塁。


勝負所と感じた三浦監督は、ここで、立ち直りつつあった上茶谷に早くも代打オースティンを送る。


すると、完璧だった藤浪の投球に綻びが生ずる。


この打席2回のワイルドピッチでなんと二人のランナーが相次いで生還し、3-2と逆転に成功した。



そして、オースティンはストレートのフォアボールで出塁。桑原と関根の連続ヒットで一死満塁。


ここで、3番佐野は打ち取られたあたりだったが、レフトのロハス・ジュニアとショートの中野が譲り合うような形となりどちらも捕球できず。これがラッキーな2点タイムリーツーベースとなって5-2とリードを広げる。


ここで、あれほど完璧だった藤浪投手は降板。



そして、私がこの試合で1番嬉しかったのが、一死一、二塁で4番牧というさらに畳み掛けたいシーンで、セカンドランナー関根とファーストランナー佐野(!)が意表をついたダブルスチールを成功させた。


阪神バッテリーは全く想定していなかったようで、一死二、三塁のチャンスを作ることができた。


このチャンスに、牧は2番手の加冶屋投手の3球目をライト方向に強く叩いてライナーでライトの頭上を越えるツーベースヒット。サードランナーとセカンドランナーがホームインして7-2とした。ダブルスチールが見事に活きた。



さらに、宮崎のセカンドゴロが進塁打となり、二死三塁で打順一周して再び打席に入った楠本がセカンドへのタイムリー内野安打(この回2本目)。8-2と試合をほぼ決定づけた。


べイスターズは、さらに7回にも二死一塁で楠本がレフトフェンス直撃のツーベースでさらに1点を追加。9-2とリードをさらに広げた。


継投は、まず、6回がタナケンでクリーンアップを内野ゴロと内野フライで見事に三者凡退に打ち取り、7回は伊勢大夢がこれも6〜8番を内野ゴロと内野フライで三者凡退。全く危なげなかった。


タナケンは復帰直後こそコントロールがアバウトでせった場面で使うのは恐ろしかったが、かなり落ち着いてきたようだ。そして、伊勢は必要ないかと思ったが起用された。


二日間登板がなかったから?


エスコバーじゃないんだからそんなにブラックにしないでください。


8回と9回を任された京山はかなり酷かった。8回はフォアボール三つ、9回は短打3本でいずれも二死満塁のピンチを背負った。


7点差もあるのだから、ゾーン内で堂々と勝負すれば良いものを、ボール先行で苦しい投球にしてしまう。結果オーライとはせずに大いに反省が必要だと思う。


先発野手で宮﨑(珍しく三振2つと元気がなかった。少し心配だ)以外は全員がヒットを放って11安打、9得点の猛攻を見せてくれた。難敵の藤浪投手相手に久しぶりの打線爆発を見せてくれたことで、これが活性化につながると期待したい。


勝 ベイスターズ 9 ー 2 タイガース


勝利投手 上茶谷大河(3勝6敗0セーブ)
敗戦投手 藤浪晋太郎(2勝4敗0セーブ)


本塁打 牧秀悟24号(4回裏ソロ)


明日は前回登板のカープ戦で5回途中3失点で降板して雪辱に燃える石田健大が先発だ。


石田が余裕を持って投げられるように打線は今日の勢いを駆って序盤から得点を重ねて欲しい。


タイガース先発の森木投手は高卒一年目の新人ながら素晴らしいボールを投げる好投手。恐らく近い将来、球界を代表するピッチャーになると思われる好投手だが、今日の藤浪投手を攻略できたことを自信にして、きっとやってくれるだろう。