mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

エース今永の投打の奮闘で呪いは解けた



9月12日 対東京ヤクルトスワローズ 横浜スタジアム


昨日の悔しい完封負けでスワローズに対して5連敗となり、苦手意識が芽生えてきてしまったようにも見える。


6月28日から始まったホーム17連勝、その後もヤクルト戦以外のホームゲームはすべて勝利している。


なんと、2ヶ月半にわたって横浜スタジアムではヤクルト以外に負けていないという状況が続いているが、逆に言うと、ヤクルトをそれだけ苦手にしているとも言えるだろう。


ヤクルト戦となるとベイスターズの各打者は力んでしまい、ボール球を振らせる中村悠平のリードに手玉に取られる。


そして、村上に対してベイスターズの投手陣の投じるボールは甘いコースに吸い込まれていく。


呪いをかけられているかのようだ。


今日の試合でその呪いを解いてくれたのはエース今永昇太のピッチングと勝負所でのバッティングだった。


勝 ベイスターズ 7 ー 1 スワローズ


勝利投手 今永昇太(10勝3敗0セーブ)
敗戦投手 原樹理(7勝6敗0セーブ)


本塁打 山田哲人23号(1回表ソロ)、大和1号(7回裏ソロ)


初回簡単にツーアウトをとったところで好調の3番山田哲人に2-1から真ん中高めのストレートを見事に捉えられ、レフトスタンド上段に届く大きな先制ソロホームランを許した。


これは今永の失投だったが、ミスなく捉えた山田の集中力はさすがだった。


その後も2回にはデッドボールと長岡のヒットで二死一、二塁のピンチを作り、3回には先頭の塩見のツーベースヒットから二死一、三塁のピンチとなったが、いずれも後続を断つ粘りのピッチングを見せてくれた。



終わってみれば、7回、119球、被安打4、与四死球3、被本塁打1、奪三振6、失点1と昨日の大貫に続いて立派なHQSだった。


9月6日の前回登板から中5日でこれほどのピッチングを見せてくれるとは。まさにエースとしてチームを引っ張る働きだった。


これで、今永は2019年の13勝以来となる4年ぶり3回目の二桁勝利を挙げた。開幕直前の故障で大きく出遅れたにも関わらず、10勝、そしてノーヒットノーランを達成したことは本人も我々ファンも誇るべき快挙だと思う。


今日の今永はバッティングでも活躍した。


4回裏、不調だった宮﨑の9月8日以来となるヒットから大和、嶺井の連打で一死満塁の場面。打席に入った今永はヤクルトの先発原樹理の初球(シュート?)を左方向におっつけてレフト前に運ぶクリーンヒットを放ち、チームとして13イニングぶりとなる得点を挙げた。


これで2-1と逆転に成功した。今永は同期の原樹理に対して、これで今シーズン6打数5安打という脅威の打率を残している。



さらに、一死一、二塁のチャンスで1番桑原がレフトへのタイムリーツーベースで一点追加。


そして、続く楠本もセンターへのタイムリーヒットで4-1とし、佐野敬遠の後、牧秀悟のサードゴロの間にサードランナーが還って、打者10人、5得点のビッグイニングとなった。


試合はその後、6回裏先頭の今永の2本目のヒットから作った二死一、三塁のチャンスで牧のタイムリーヒット、そして7回裏には大和がヤクルトの3番手星投手の真ん中高めのストレートを叩いてレフトスタンド最前列に飛び込む1号ソロホームランでそれぞれ1点ずつ加え、7-1とダメを押した。



久しぶりにチームの安打数は11本と二桁になり、大和、嶺井、今永がマルチヒット。その他の先発野手も佐野以外は全員安打。


佐野の最終打席のファーストライナーも彼らしい鋭い当たりだった。あとはBABIPと言う名前の運が必要なだけだ。


これでチームの皆が気分良く名古屋に向かうことができるだろう。


今日のヒーローインタビューでは今永と嶺井のバッテリーがお立ち台に上がったが、野手陣が固くなり、なかなか得点が入らない状況が続いたところでピッチャーの今永がそれを破ってくれたことに感謝していた。


嶺井から今永に向けた、素直で素朴な「ありがとう」という言葉はあっさりしている分だけ逆に気持ちがこもっているように感じられた。良いヒーローインタビューだった。


これで、ヤクルト戦の連敗を5で止め、もはや呪いはかかっていない。


残り4試合は全て神宮でのヤクルト主催試合だが、きっとベイスターズらしいのびのびしたプレーを攻守にわたって見せてくれることだろう。


明日の試合は、名古屋に移動してバンテリンドームでのドラゴンズ戦。若きエースになりつつある髙橋宏斗とガゼルマンの予告先発が既に発表されている。



ガゼルマンは先月末のヤクルト戦で1イニングで被安打4、被本塁打1、4失点と炎上してしまい、その後ファームで先発に向けた調整をしていたが、ベイスターズ2軍のチーム内でクラスターが発生したことで実戦での登板なくいきなり一軍での初先発ということになった。


前回の中継ぎでの登板と同じく、今回もやや雑な扱いのような気もするが、勝負はやってみないと分からない。


ガゼルマンはオープナー的な意味での先発で、その後、京山や平田、中川などで繋ぐという作戦も考えられる。


彼らがどのようなピッチングを見せてくれるか、そしてベイスターズ打線が今シーズン5度目の対戦となる髙橋宏斗を攻略できるかどうか、注目してみたい。


シーズン終盤になって、まだ緊張感と期待を持って毎日の試合を観戦できることに感謝しつつ、明日も名古屋に向けて強く念力を送ろうと思う。