mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

ベイスターズの3点とる打線が3点とって連敗ストップ



9月18日 対読売ジャイアンツ 東京ドーム


勝 ベイスターズ 3 ー 1 ジャイアンツ


勝利投手 大貫晋一(11勝7敗0セーブ)

敗戦投手 山﨑伊織(5勝5敗0セーブ)

セーブ 山﨑康晃(0勝2敗34セーブ)


継投 勝 大貫(6回)→H エスコバー(1回)→H 伊勢(1回)→S 山﨑康晃(1回)


中日とのバンテリンドーム最終戦から横浜でのカープ2連戦にかけて3連敗と言う重苦しい雰囲気の中だったが、やはり連敗からチームを救ったのは先発投手の奮闘だった。


もはや右のエースと言う立ち位置になりつつある大貫晋一が、初回からランナーは出しながらも丁寧なピッチングでジャイアンツの先発山﨑伊織投手との投げ合いで遅れを取らなかった。


山﨑投手は明石商業で甲子園出場の経験を持つ東海大卒2020年ドラフト2位で2年目の若手だが、昨年は肘の手術からのリハビリが主だったので、今年が本格的なデビューと言って良い。


150キロ近いキレの良いストレートと鋭く曲がるシュートそしてスライダーのコンビネーションをコントロール良く操る好投手で、これまでベイスターズが苦手にしているピッチャーの一人だ。


両投手ともランナーは出すもののそこからギヤを上げて失点は許さず、0-0のまま5回表裏の攻防を終えた。


ゲームが動いたのは6回表のベイスターズの攻撃。


先頭の佐野恵太が久しぶりに彼らしいドライブのかかった鋭い打球をライト前に放ち、続く牧秀悟もサード強襲の内野安打で無死一、二塁のチャンスを掴むと、昨日1000本安打を放った宮﨑敏郎が山﨑投手のインコースやや甘いシュートを体を開いて引っ張りレフト前ヒット。



中軸の3連打で両チームの待ち望んでいた先制点はベイスターズが奪った。


レフトのウォーカーからの返球がもたつく間に宮﨑はセカンドに進んで無死二、三塁。


6番ソトはフォアボールで無死満塁となったところで、嶺井の打ち損ないのピッチャーゴロは打球に不規則な回転がついていたように見えた。


素早い反応で捕球した山﨑はホームに送球すようとしたがボールが手につかない。それではと走って来る嶺井にタッチしようとしたが、また上手く握れない。さらに、握り直して一塁に送球しようとしたがジャッグルしてしまい結局オールセーフ。



この間にサードから牧が生還して2-0とリードを広げた。


ビッグイニングのチャンスかと思われたが、ジャイアンツベンチはここまで好投の山﨑をスパッと諦め、左のクロールにスイッチした。この判断が奏功した。


今日は山﨑投手からツーベースを放っていた森敬斗はクロールの背中から回り込んで来るようなスライダーに全くバッティングをさせて貰えず、空振り三振でワンアウト。


さらに、次打者の大貫晋一には代打を出さず、そのまま打席に向かわせた。10連戦ということで、やはり中継ぎは節約したいのだろう。


この時点で、ブルペンでは、本来は先発でありながらベンチ待機していたロメロと楽天からトレード後はじめて一軍昇格したばかりの森原が準備していた。この二人は恐らく積極的な交代というよりも、次の回に大貫が打ち込まれた場合に備えたリスク管理だろう。


そして、ベンチは二死満塁で打順をトップバッターに帰し、桑原将志に期待すると言う選択をしたのだと思う。


この戦術は成功しかけた。クロールの2球目、高めのボールを右方向にジャストミートした桑原の打球はライトのポランコの頭上を襲ってフェンス手前まで飛んだが、ポランコは最後フェンスにぶつかりながら捕球して追加点とはならなかった。


チャンスの後にはピンチあり。


6回表には、先頭打者の岡本に大貫の真ん中高めに抜けたようなカットボールを思い切り振り抜かれ、2-1の1点差に追い上げるソロホームランを打たれた。


そして、続くポランコに7球粘られてフォアボールを選ばれたところで大貫は交代かと思われたが、ベンチは辛抱して続投を命じた。


大貫は既に100球を越えて抜け球も出始めており、ギリギリの状態に見えたが踏ん張った。この後、ウォーカー、大城、そしてクロールの代打岡田を三者凡退に打ちとって切り抜けた。


今シーズン自己最多となる110球を投げ、6回、被安打6、与四死球2、1失点のQSで、自己最多となる11勝目を挙げた。



今日の勝利をもたらした最大のポイントはここでの大貫の踏ん張りだったと思う。こう言う投球が出来ると、右のエースと言うチーム内の信頼はより確かなものになって来る。


今日のヒーローインタビューでは、右のエースと言うことは自覚しているかと聞かれ、全然無いでーす、と言っていたが謙遜せずにそう言う意識で投げて欲しい。それだけの力のある投手だと思う。


そして、もう一つの勝利の要因は9回表二死走者無しからの攻撃。


回跨ぎとなったジャイアンツの5番手平内投手の0-2と追い込まれた後の三球目を桑原がセンターに弾き返して出塁すると、続く好調の2番楠本泰史が粘ってフルカウントから8球目の初めて甘く入ったストレートを捉えてセンターオーバーのツーベースヒット。



打つと同時にスタートを切っていた桑原がファーストから長駆ホームまで還って貴重な追加点を挙げた。3-1とベイスターズのリードは再び2点。


9回には何だか久しぶりのような気がする山﨑康晃が出て来て、先頭の大城にヒットを打たれたものの、次の代打の切り札中島宏之を6-4-3のダブルプレーに打ちとり、最後は吉川尚輝をストレート中心の配球で追い込みサードゴロで抑えてゲームセット。


カープに連敗した昨日と一昨日の2試合でベイスターズの得点はいずれも3だったが、今日もやはり3得点。しかし、投手陣の奮闘で岡本のソロによる一点だけで逃げ切ることができた。


今日は打線全体で10安打を放っており、緩やかにだが復調の気配が感じられた。


桑原、楠本、ソトがマルチヒット。クリーンアップの3人と8番の森にも一本ずつヒットが出ており、先発野手でノーヒットは嶺井のみ(ただし、ピッチャーゴロによる打点1)。


そして、久しぶりにエスコバー、伊勢、山﨑康晃の勝ちパターンが完封リレーを見せてくれた。


昨日の記事でも書いたが、8月の連勝時に機能していたこう言う「勝つための形」を再び築き上げていくことがもう一度ベイスターズを強くするために必須のことで、目先の勝ちよりも重要だと思う。



そうしたことも含めて、今日は久しぶりに良い試合を見せてくれた。


明日は今永昇太。


哲学的なコメントで自分を追い詰めずに、普通に頑張れよ。