mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

ベイスターズ 来年に向けた補強の必要性



11月11日 FA有資格者と他球団との交渉開始日


【ここまでの動きのまとめ】


2022年シーズン終了時点でのベイスターズの支配下登録選手数は69名(伊藤選手と森原選手のトレード、ピープルズ投手の戦力外、平良投手、石川投手、宮城投手の支配下登録を含む)。


その後、まず、10月中旬の第二次戦力外通告及びその後の田部選手の早すぎる現役引退によって、下記の8名が支配下登録から外れた。


これで支配下登録選手数は61名。


・田部隼人(20)(戦力外 10/31)→現役引退



・倉本寿彦(31)(戦力外 10/16)→現役続行希望



・三上朋也(33)(戦力外 10/16)


・浅田将汰(21)(戦力外 10/16)→現役引退



・有吉優樹(31)(戦力外 10/16)



・山下幸輝(29)(戦力外 10/16)→現役引退



・高城俊人(29)(戦力外 10/16)



・宮本秀明(26)(戦力外 10/16)→トライアウト


そして、10月20日のドラフトにおいて以下の5名の新人選手を獲得した。これで、支配下登録選手数は66名となった。


・松尾汐恩(捕手:大阪桐蔭)


・吉野光樹(投手:トヨタ自動車)


・林琢真(内野手:駒澤大学)


・森下瑠大(投手:京都国際)


・橋本達弥(投手:慶應義塾大学)



続いて、今週に入ってから、それぞれ手術後の復帰過程にあった以下の2人の投手と育成契約を結ぶことが発表され、支配下登録は再び2名減で64名。


・櫻井周斗(11/9)


・松本隆之介(11/9)


さらに、山﨑康晃投手のポスティングによるメジャー挑戦、そして昨日の記事でも書いたように、嶺井選手のソフトバンクへの移籍の可能性が高まったことから、これが実現してしまうとすると、支配下登録選手数は62名。


・嶺井博希(ソフトバンクへの移籍?)


・山﨑康晃(ポスティングでMLBに挑戦?)



来季の去就が不明確な以下の3名の外国人選手のうち2名と契約を結ばないと仮定すると(ロメロ投手は大幅な減俸を呑まない限りは放出だろう。


ガゼルマン投手は残留する可能性が高いと思うが、クリスキー投手は不運とは言え故障による離脱期間が長かったためリリースの可能性もあるように思う)、60名となる。


・フェルナンド・ロメロ


・ブルックス・クリスキー


・ロバート・ガゼルマン



各球団の支配下登録可能な選手数は70名であり、シーズン途中での育成選手の昇格あるいは新外国人の獲得のために数名程度の枠は確保しておくにしても、来シーズンの開幕までに65~66名程度の陣容にしておくのが通常だ。


こうして考えると、これからシーズンオフの間に5〜6名程度の補強が行われるとみるべきだろう。


また、以下の5名については故障のため来シーズンの開幕時点で不在となる可能性がある。


・三嶋一輝 8月31日 胸椎黄色靱帯骨化切除術


・平田真吾 10月20日 右肘尺骨神経前方移行術


・タイラー・オースティン 10月24日 右肘靭帯修復術


・中川虎大 10月31日 右肘クリーニング手術


・佐野恵太 10月31日 右肘クリーニング手術


打者の場合、肘のクリーニング手術からの復帰は3〜4ヶ月程度と比較的速いので、佐野選手はほぼ間違いなく開幕からスタメン出場可能だろう。


肘の靭帯修復術を受けたオースティン選手も間に合う可能性はあるが、こちらはキャンプ初日から万全の状態とは行かないかも知れず、1軍復帰時期は開幕よりも少し遅れるのではないか。


また、三嶋投手については、既に秋季練習に参加しており、来シーズンは開幕から元気な姿を見せてくれることを期待しているが、これまで複数あるプロ野球選手の症例のなかで100%のパフォーマンスを復帰後に発揮することのできた選手はいないため、どのような状態になるかは不確実性が大きい。


【補強がない場合の来季開幕時の陣容と補強の必要性】


以上の現状に基づき、現状で去就の不明確な外国人はガゼルマン投手だけ残留、故障組で開幕から万全の状態で復帰できるのは佐野選手のみという想定のもとで来季の1軍の陣容を整理してみよう。


(投手)


先発投手(左):今永昇太、東克樹、濵口遥大、石田健太


先発投手(右):大貫晋一、R.ガゼルマン、平良拳太郎


先発投手(バックアップ):上茶谷大河、阪口皓亮、坂本裕哉、小園健太、徳山壮磨、吉野光樹


勝ちパターン:入江大生、伊勢大夢、E.エスコバー


準勝ちパターン:田中健二朗、森原康平、京山将弥


ビハインドロング:三浦銀二、砂田毅樹、石川達也、宮城滝太


先発投手に関しては、東克樹投手がトミージョン手術から3年を経過してかつての球威を取り戻し、平良拳太郎投手も復活することが期待できるので、近年にない充実ぶりだ。


他方、リリーバーについては、長くクローザーを務めた山﨑康晃投手がポスティングで移籍するとした場合、盟友の三嶋一輝投手の離脱もあって勝ちパターンの迫力不足は深刻だ。


入江大生、伊勢大夢、E.エスコバーの3投手は今シーズンも登板過多であり、来季も同じだけの活躍が保証されているとは見ない方が良い。


充実している先発投手陣から京山投手に続いてリリーバー転向を図る人材が望まれる(阪口投手や徳山投手など?)が、ここは、中日マルティネス投手並みの威力抜群のクローザー候補を獲得したい。


(捕手)


正捕手格:伊藤光、戸柱恭孝


第三捕手:山本祐大


もし嶺井選手がFAで移籍したとすると、捕手の補強は最優先の課題になる。もちろん、ドラフト一位の松尾選手の獲得は中長期的には大きな期待となるが、来季から一軍でマスクをかぶるというのは難しいだろう。


ましてや、松尾選手は高校時代に捕手に転向してからまだ経験が浅く、捕手としての完成度という意味では今季の新人でスタメン出場したロッテの松川選手とは事情が異なる。


ここは是非とも経験豊富な一軍クラスの捕手の獲得が必要だが、候補となるのはオリックスからFA宣言した伏見寅威選手ただ一人だろう。


これが、戦力外となっている桂選手や松井選手で補充するだけということになると、彼らには失礼な言い方だが、人数合わせということで優勝を目指した補強とは言い難い。


(内野手)


ファースト:N.ソト(佐野恵太)


セカンド:牧秀悟(柴田竜拓・林琢真)


サード:宮﨑敏郎(蝦名達夫)


ショート:大和・森敬斗(柴田竜拓・林琢真)


ユーティリティ:藤田一也、知野直人


内野手については、ソト、牧、宮﨑、大和+森というレギュラーが揃っており、加えて、最近積極的に進めている蝦名選手のサード併用プランがうまくいけば、各ポジションのバックアップも充実することになる。


セカンドとショートで、大和、森、柴田にドラフト3位の林選手が加わることで競争が激しくなり、全体の底上げも期待できる。


内野手については、早急に補強する必要性はないとみて良いだろう。


(外野手)


センター:桑原将志(神里和毅)


ライト:楠本泰史(大田泰示)


レフト:佐野恵太(関根大気)


外野手についても、各ポジションのレギュラーとバックアップは揃っており、一軍としての試合を滞りなく行うことについては問題ないだろう。


しかし、この中でコンスタントに打撃での貢献が期待できるのは佐野恵太のみであり(大田泰示もバッティングは良いが下半身に不安があることからフルタイムの出場は難しいだろう)、やはり強打者の補強が望まれる。


個人的には日本ハムからFA宣言した近藤健介選手の獲得を希望するが、本人もDH制のあるパリーグを希望しているようで、また、ベイスターズのフロントが4年間で16億円とも言われる資金を投下することはないように思う。


そうするとやはり新外国人の獲得ということになるだろうが、タイラーオースティンと大型契約をしており、円安が進んでいる現在、チームのニーズに応えることのできるような大砲を獲得することは可能なのだろうか?


ジャイアンツを退団したポランコ選手程度は打って欲しいところだが、彼自身は年俸(2億5000万円)がネックとなりベイスターズが食指を伸ばすとは考えにくい。


海外スカウトの慧眼に期待しよう。


以上、全体をまとめると、次のような内訳で合計5〜6名程度の補強が必要と考えられるが、こんなことは球団の編成もとっくに承知しており、具体策を練って既に動き始めているだろう。


・クローザーあるいはセットアッパーを任せられる剛腕の新外国人(クリスキー投手が残留するとしてもさらに一名追加)


・経験豊富な捕手(具体的に言うと伏見寅威選手)


・強打の新外国人野手(外野手)