11月のベイスターズは嵐の前の静けさか
11月12日土曜日
ポスティングでMLB挑戦の意思が伝えられる山﨑康晃投手が国内FAの権利を行使しないこと、そして恒例となっているオンラインファンミーティングを12月18日に開催することがアナウンスされた。
ここ数年は不調が続き昨シーズンはどん底と言う状況だった山﨑投手が見事に復活を果たし、自己最多タイの37セーブを挙げたのは何よりも彼自身の工夫と努力の賜物だったと思う。
従って、彼がベイスターズのチームメイトや首脳陣そして我々ファンからは残留を強く求められ、一方、MLBでも彼の入団を希望するチームがあるとすれば、それはプロ野球選手冥利に尽きると言うものだ。
プロ野球選手の活躍できる期間は限られており、彼自身の野球人生なのだから、本人が納得のいく選択ができることを願っている。
しかし、やはり心のどこかでは、来月18日のオンラインファンミーティングで、
“今までの人生で一番悩みましたが、やっぱりこのチームで優勝したい、そして250セーブ、300セーブと積み上げて、皆さんにヤスアキジャンプをしてもらいたいと言う気持ちが強くなって来ました。
山﨑康晃は生涯横浜です。“
とか言って残留を発表する事を期待している。
可能性が低いことは分かっているが、宝くじを買って、もし5億円当たったらああしようこうしようと考えない人は少ないだろう。
Always look on the bright side of life!
【経営者目線の皮算用】
と言うのは1ファンとしての私の気持ちだが、常々、ベイスターズのことを我が社と呼び、ヤクルトスワローズファンに対しては貴社の村上サンというように話している私(もちろん、本当の球団関係者ではありません)は、経営者目線での冷徹な分析も内々で行なっている。
経営者目線でも山﨑投手と嶺井捕手には残留してほしいというのは無論のことだが、ファンと違って、そうならなかった時にも備えておかなくては球団経営などできない。
昨日のブログでも書いた通り、シーズン終了後、ベイスターズは例年以上に多くの戦力外通告を行なっており、一方でドラフトで獲得したのはドラフト1位の高校No.1捕手である松尾汐恩、即戦力のトヨタ自動車吉野投手や駒澤大学林内野手など5選手に過ぎない。
このため、シーズン中の育成選手の支配下登録や新外国人選手の中途入団などの枠を考えても5〜6人はこのオフに獲得することになるはずだ。
そのための資金はどの程度あるのだろうか?
ここはシビアに前出の山﨑投手と嶺井捕手を泣く泣く見送り、去就の不明確なロメロ投手とクリスキー投手も契約は結ばないとして、年棒の総額がどの程度削減されるかを推定年俸に基づき試算してみる(スポーツ紙における推定金額。10万円台は四捨五入)。
山﨑康晃 2億8000万円
F.ロメロ 1億3000万円
B. クリスキー 8000万円
三上朋也 6500万円
倉本寿彦 4100万円
有吉優樹 2700万円
嶺井博希 2700万円
M.ピープルズ 2500万円
山下幸輝 1400万円
高城俊人 1200万円
宮本秀明 900万円
田部隼人 600万円
浅田将汰 500万円
以上13選手の年棒の合計金額は7億2100万円であり、この金額に若干のプラスアルファで5〜6名を補強して2023年シーズンの優勝を目指したい。
以下、3つのクラスに分けてこの7億円プラスアルファの使い道を考えてみよう。
(ファーストクラス 一人当たりの予算3億円)
このクラスはハズれた場合のインパクトが大きいので、ほぼ確実に活躍が期待できる大物枠と言うことになる。
可能性があるのは、抜群の球威を誇る圧倒的なクローザー、強打の外野手、そしてバッティングも期待できる捕手と言うところだろう。
国内FA組では西武ライオンズの森友哉捕手と日本ハムファイターズの近藤健介外野手が候補となるが、最近の報道ではいずれも年棒4〜5億円以上で4年以上の複数年契約ということなので予算オーバーとなってしまう。
手が届きそうなところで言うと、今年6月にロッテに途中入団した投手元メジャーのセーブ王ロベルト・オスナが圧倒的なクローザーというニーズに合致する。
今年の成績は、4勝9ホールド9セーブ、防御率は0・64。150キロ台中盤の直球を軸に抜群の安定感を誇った。
彼の年棒は途中入団で9000万円と言うことなので、3億円の予算で交渉すれば獲得できる可能性はある。年齢も27歳と若いので複数年契約でも良い。
ロッテが残留を熱望しており、MLBからも声がかかりそうなので簡単ではないだろうが、是非トライしたい逸材だ。
続いてお馴染みの筒香嘉智選手。彼の場合は代理人を通じてMLB残留志望であることを公表しているが、来年1月の時点でオファーがなければ他のオプションも検討するとのこと。
彼も今月の誕生日で31歳になるので、年齢にシビアなMLBは狭き門になってくるだろう。
彼がベイスターズに来てもポジションが無いなどと言う人もあるが。その発想では長いシーズンを戦い抜いた末の優勝はおぼつかない。
筒香選手は、レフトに加えてサードとファーストも一応守ることができるので、オースティン、ソト、宮﨑、佐野の誰かが不調あるいは故障になった場合に現在のような戦力ダウンを強いられることがなくなる。
それで3億は高いと言う人があるかも知れないが、心配無用。
ミスターベイスターズ的な彼の復帰ということになれば、グッズの売り上げやオンラインイベントなど、商売上手の我が社は必ず回収することができる。
この2人のどちらか、あるいは両方でまず3〜6億円を見込んでおこう。
(ビジネスクラス 一人当たりの予算1億円)
このクラスでは、多少の期待も込めてリスクを取りつつ新外国人を試したい。
例えば、今年の9月にシンシナティレッズからリリースされたアルバート・アルモーラ Jr.はどうだろうか?
彼のセンターの守備はMLBでも定評があるし、走攻守揃ったスピード感のあるプレーは現有の外国人2人とは全く違うタイプでその点も魅力的だ。
28歳と言う年齢も新しい環境に飛び込むには良いタイミングだと思うし、MLBではパワー不足と言われているが、NPBでは十分通用すると思う。少なくとも2桁のホームランは期待できるだろう。
彼の年棒は2年前の150万ドル超からかなり下がって、この2年間は10万ドルと言う低価格に抑えられている。
そうだ、彼に年棒7000万円〜1億円でオファーを出して見よう。
続いて、中日ドラゴンズを退団したアリエル・マルティネス選手。
外国人選手は投手とのコミュニケーションの点で捕手は難しいと言われるが、育成選手として来日してから既に5年が経ち、日本語でのコミュニケーションもかなりできるようだ。
彼は捕手としての起用をメインとすることを希望しているようだが、ファーストとレフトもこなせるので筒香選手と同じように主力打者のバックアップにもなる。
今季も出場機会が限られながら8ホームラン、打率 .276、OPS 0.787と言う打撃成績で、こう言う打てるキャッチャーが居てくれると打線の迫力が増す。
彼の今季の年棒は3000万円なので、5000〜7000万円程度で彼にもオファーをだすことにしよう。
そしてもう1人はオリックスからFA宣言した伏見寅威選手。彼については既に何度か書いているので詳細は省略するが、森友哉捕手のオリックス入団が濃厚視され去就が注目されている中、嶺井選手の穴を埋めてあまりある格好の人材だ。
彼の今季の年棒が4500万円なので、年俸1億円の3年契約でオファーを出してみよう。
以上の3選手で年俸の総額が2億2000〜2億7000万円と言うことになる。
(エコノミークラス 一人当たりの予算3000万円以下)
このクラスは他チームで戦力外通告された選手や今年から始まる現役ドラフトの対象選手と言うことになるだろうか(後者の場合はトレードなので年棒は相殺される可能性もある)。
例を挙げるとすれば、こんなところか。
桜井俊貴投手(元巨人)
守屋功輝投手(元阪神)
京田陽太遊撃手(中日)
京田選手は中日在籍中で、一部の週刊誌によるとベイスターズの戸柱捕手とのトレードの話もあったようなので、もしも現役ドラフトの目玉として公示されれば迷わず取りに行くことにしよう。
京田選手の年棒は6400万円で予算オーバーだが、現役ドラフトであれば交換される選手の年棒と一部相殺されるので差額は3000万円の予算に概ねおさまるだろう。
と言うことで、このクラスで一名、3000万円を投資しよう。
以上、合計で、5億5000万円〜9億円。
なかなか良さそうな投資だと思うが、どうだろうか?
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