今年ベイスターズが優勝する7つの理由
あけましておめでとうございます。
一昨年の最下位から2位へと躍進を遂げた昨年のベイスターズ。
今年こそは悲願の優勝を、という声は我々ファンの間でも高まっているが、その可能性はどの程度あるのだろうか?
大丈夫。優勝できます。
年神様をお迎えする今日、めでたさとともにその理由を皆様にお伝えしたいと思う。
【理由1 今世紀最高の先発ローテーション(当社比)】
昨年、左肩の手術から完全復活を果たした今永昇太がポスティングを見据えて自己ベストの活躍を目指す。
2020年2月のトミージョン手術から3年が経過して新しい靭帯が馴染みかつての球威と制球力を取り戻す東克樹が先発ローテーションに復帰する。
昨シーズン終盤にトミージョン手術からの復活を印象付けた平良拳太郎は手術以前に見せたあの輝きを取り戻す。
荒れ馬とも言われていた濵口遥大は名伯楽小谷アドバイザーと出会って安定感のある大人のピッチャーに変貌した。
ミスター安定感と呼ばれる大貫晋一はピッチトンネルを駆使して先発するほぼ全ての試合でクォリティースタートを決めてくれるだろう。
昨シーズン途中から入団したロバート・ガゼルマンは終盤戦で日本の野球に適応し「勝てる」ピッチャーであることを証明した。
この6人を柱として、石田健大、上茶谷大河、京山将弥と言うローテーションの一角を占めるだけの実力を持つ投手たちが登板機会を虎視眈々と狙い、若手の小園健太や吉野光樹のブレイクの予感もある。
これだけ充実した先発陣が揃うのは、1998年の優勝時以来、いや、それを上回るレベルだと思う。
ベイスターズの先発ローテーション、特に左腕カルテットは故障離脱さえ無ければ、と言われてきたが、今年の先発陣には長いシーズンで必ず経験する主力の離脱や不調を想定しても1年間戦い抜くことができるだけのタレントが揃っている。
昨年のベイスターズは投手を中心とした守りのチームと言われたが、今年はさらに先発が試合を作って有利な展開に持ちこむ日が多くなりそうだ。
これが、今年ベイスターズが優勝すると信じるに足る最初のそして最大の理由だ。
【理由2 リリーフ陣の充実】
なんと言っても、MLB挑戦が濃厚と言われていた山﨑康晃が残留することになったのが大きい。
最近の記事では、亡くなったお母様がMLB挑戦について本人の意志は尊重しつつも「私は横浜で腕を振るあなたの姿を見たい」と仰ったことが残留決定の最大の理由だったとのこと。
お母様の願いを叶えて、優勝の決まる試合で最後のマウンドに立つ存在であって欲しい。
そして、自信に裏付けられたオーラと逞しさを身につけた伊勢大夢と昨年急成長した入江大生の明大コンビもクローザーのポジションを狙いつつセットアッパーとして必勝リレーのタスキをつなぐ。
鉄腕エドウィン・エスコバーは今年も健在で、クローザーを務める力量を持つジェフリー・ウェンデルケンも新たにブルペンに加わった。
ウェンデルケン投手の獲得は、山﨑康晃投手のMLB挑戦に備え、登板過多の傾向があった勝ちパターンに余裕を作ると言う狙いだったと思うが、山﨑康晃が残留したことによってブルペンも今世紀最高の充実ぶりとなった。
そして、こちらもトミージョン手術から復活した田中健二朗、難病の手術から復活を目指して順調に調整を進めている三嶋一輝、今オフに手術を受けたがシーズン中の復帰が予想される苦労人の平田真吾、さらにはシーズン途中に加入した森原康平も控えている。
【理由3 ホームランという大正義の復権】
昨年のベイスターズのチーム本塁打数は117で、1位のヤクルト(174)と2位の巨人(163)に大きく離された3位だった。これは、筒香嘉智の米国挑戦後に本塁打が減ったと言われた2020年の135本、2021年の136本と比較しても少なかった。
佐野恵太、牧秀悟、宮﨑敏郎の活躍は見事だったが、彼らはタイプ的には中距離打者であり、本来の大砲であるタイラー・オースティンとネフタリ・ソトの不調が響いた。
しかし、この二人も今年は勝負のシーズンとなる。目の色を変えて頑張ってくれることだろう。
期待を込めた私の予想は以下の通り。
オースティン(不在の場合の代役アンバギー選手も含む)、ソト 35本ずつで合計70本
牧秀悟 30本
佐野恵太 25本
宮﨑敏郎 15本
桑原将志 10本
大田泰示 10本
伊藤光と戸柱恭孝 合わせて10本
その他の選手で合計10本
と言うことで合計180本となる。
他のチームが今年と同レベルとすると、これでリーグ随一のホームラン数ということになる。
【理由4 得点効率の向上】
昨年トップだったヤクルトのチーム得点は619であり、ベイスターズの497点はこれより122点少ない。
この差をどうやって埋めて行くかが優勝の可否を決める大きなポイントになるだろう。
少し古いデータだが、ホームランによる平均得点は1.4程度なので、本塁打数が昨年より63本増えることによってチームの得点力は88点分だけ上がることになる。
昨年就任した石井琢朗コーチは走塁の意識改革を進めており、一昨年31に過ぎなかったチーム盗塁数は49まで上昇した。
この改革は現在進行形であり、石井コーチ就任2年目の今年はラミレス監督時代の最多数71を超えて、80程度にまで増えると予想される。
そして、これ以上に得点効率の向上に影響するのが、常に次の塁を狙う隙のない走塁と進塁意識だ。
昨シーズンは決して俊足ではない宮﨑選手までこうした進塁を決めるなど、チームとしての意識改革が進みつつあると感じた。
石井コーチが言っていたようにこの流れが本物のチーム力となるには2〜3年かかると思われるので、今シーズンはさらにダイナミックな野球で全体としての得点効率が上がると考える。
この効果が合計で年間40点。
これでチームの得点力は年間610点を超え、ヤクルトと同レベルにまで上昇する。
【理由5 センターラインの確立】
1番センターのレギュラー候補筆頭、桑原将志の唯一の問題点である好不調の波は、結婚してプロ野球選手としてさらに充実することで解消されるだろう。
牧秀悟は昨シーズンを通してセカンドを守り続けたことで自信を得た。そして、この貴重な経験を通じて見出した守備の課題を師匠の大和選手とともに乗り越えて行ってくれるだろう。
私が密かに学習モンスターとよんでいる牧選手ならきっとやってくれるに違いない。
さらに、中日から移籍してきた京田陽太選手が遊撃手のレギュラー競争に参加することで、センターラインの強化が完成する。
京田陽太、森敬斗、大和、柴田竜拓、そして新人の林琢真、誰がレギュラーの座を手に入れるにしても、この競争の勝者はベイスターズの不動のショートに相応しい内野の要として君臨してくれるに違いない。
【理由6 三浦監督の戦術眼と勝負勘】
昨シーズンのハイライトの一つは、ホームである横浜スタジアムでの17連勝だった。
この連勝は選手の調子や運に左右される部分もあったとは思うが、やはり、その基盤には2年目となった三浦大輔監督の采配の冴えがあった。
この時期は彼らしい勝負勘がズバズバと当たるシーンも多かった。
新人監督だった一昨年には首を傾げるような采配も時折見られたが、昨年の中盤以降は、結果の成否は別としても筋の通った戦術がしっかりとあるように感じられた。
元々、現役時代も抜群の球威があったわけでもなく、弱小と言われたチームで172個の勝ち星を積み上げたのは、並外れた工夫と努力によるものだったはずだ。
監督2年目となった昨シーズンの中盤で、監督という全く別の役割として彼の「並外れた工夫と努力」を活かしてチームの勝利につなげる道筋が見えたのではないだろうか?
そして、新たに作戦担当となった相川亮二コーチとの二人三脚もこの頃に確立されたように思う。私はこのことが昨年の最も大きい収穫の一つだったと感じている。
【理由7 どこよりも早い順位予想でも横浜優勝】
AERA.dotの「どこよりも早い順位予想」では、連覇を果たしたヤクルトを抑え、我が横浜ベイスターズがセリーグの1位に挙げられていた。
記事の内容はさほど説得力のあるものではなかったが、ここは一つ、お正月のおみくじでベイスターズ優勝に大吉というおめでたい結果が出たと捉えて素直に喜ぶことにしよう。
ということで、どこからどう見ても2023年はベイスターズの優勝となる。
朝まで討論で田原総一朗さん達が難しい顔で議論を尽くしてもこの予想はきっと変わらないだろう。
回文の好きな私は、以下の歌を三回読んで、宝船の絵を枕に敷いて眠ることにしよう。
なかきよの とおのねふりの みなめさめ なみのりふねの おとのよきかな
(長き夜の 遠の睡りの 皆目醒め 波乗り船の 音の良きかな)
これで初夢を見れば、完璧な予祝になる。
皆さんも宜しかったらお試しください。
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