キャンプイン 2023年の冒険の準備を始めよう
日本国語大辞典を引くと、
”冒険
危険を冒して行うこと。
成否の明らかではないことをあえて行うこと。また、そのさま”
と書かれている。
プロ野球チームは、毎年、優勝を目指して143試合を戦うという成否の明らかではないことをあえて行うわけなので、これはまさに冒険と言って良いと思う。
来月下旬には、いよいよ、2023年のベイスターズの冒険が始まるのだ。
そして、今日は2月1日。
冒険の準備ともいうべき春季キャンプが始まった。
宜野湾で始まったA班(1軍)のキャンプの模様はTBS2に加えて、ベイプライムカメラでも配信されている。
私も早速、デスクの横にタブレットを置いて、仕事の合間に覗き見してみた。
今日はその感想を簡単に書いてみる。
【松尾汐恩選手の成長曲線】
まず映像を見て驚いたのが、ドラフト1位で大阪桐蔭高校から入団した松尾汐恩選手の下半身がはっきりと大きくなっていたことだ。
高校進学当初は遊撃手だったせいもあり、甲子園に出場していた際には捕手としては細身という印象だったが、しばらく見ない間に急に大きくなった。
いや、先月行われていた新人合同自主トレでも時折見ていたはずなのだが、ここに来て急に「大きくなった」という印象が強くなった。
本人のコメントによると、高校時代は75キロだった体重が現在は85キロになったということなので、10キロの増量を行ったことになる。
しかし、もちろん、増えた体重はほとんど筋肉であり、特に腿から腰にかけてどっしりしたという感じがする。
この筋肉量アップの成果なのか、スイングスピードも増しており、以前よりもシンプルに最短でバットが出ているように見える。
牧秀悟選手のことを密かに「学習モンスター」と呼んでいることはこのブログでも何度か書いたが、松尾選手も二代目学習モンスターなのかも知れない。
そういえば、昨日のニュースで、松尾選手自身も牧選手の広角打法の技術などについて、是非、話を聞きたいと言っていた。
今日はランチタイムに三浦監督がバッティングピッチャーを務めて打撃練習を行った。策越えはなかったようだが、右方向も含めてヒット性の鋭い打球が飛ぶこともしばしばだった。
三浦監督も「新人ということを忘れてしまうくらい。スイングスピードも速かった」と語っている。
捕手としては、先輩の伊藤光選手たちとブロッキングなどの基礎練習をしっかりと行ってから、大貫晋一投手と石川達也投手のボールを受けた。
先日の谷繁さんとの対談で言われていた通り、捕球後、毎回立ち上がって小さいステップで投手にボールを返すということを行っていた。
投球の質などについて大貫投手に意見を聞かれ、自分の考えをしっかり伝えていたそうなので、キャッチャーに必要なコミュニケーション能力も高そうだ。
移籍直後で本人もガチガチに緊張していたという京田陽太選手に、「京田さん、緊張しているんですか?」と話しかけるなど、10歳も年上の先輩にも人懐っこく入り込んでいけるところも牧二世のような印象がある。
先輩も含め複数の好投手を擁していた大阪桐蔭での経験が生きている面もあるだろう。
高卒新人のキャッチャーの開幕1軍というのは、去年のロッテ松川選手のような例外はあるものの、まず考えにくいし、そうなったとしても第3捕手でベンチを温めているのでは彼の成長を阻害することにしかならない。
しかし、松尾選手を見ていると、早く1軍で活躍する姿を見せてくれ、という気持ちが湧いてくることも確かだ。それほど優れた人材だということだろう。
【牧秀悟の風格】
侍ジャパンに選出された牧秀悟は、3月上旬のWBC第一ラウンドに向けて例年以上に急ピッチで調整を行っている。
初日から全体練習終了後の特打も含めて6時間のハードな練習を行った。
ティーバッティングでは、20キロの重りの入ったベストを着て、スライドボードの上で滑りながら打つなど多様な練習を行って足腰を鍛え、体の軸を意識したスイングを身体に染み込ませることに努めた。
新人の頃からベテランっぽいなどと言われていた彼だが、三年目になって、さらにチームの中での重要度は増している。
今日の練習を見ていても、チームの重心は彼のいる位置にあり、自分の練習にひたすら取り組んでいる姿を見せているだけでも、自ずと他の選手たちを引き寄せていくような風格を感じさせた。
もう押しも押されもしない主軸ということだし、BBBの中で佐野恵太選手が言っていたように、近い将来、牧が必ずキャプテンになることだろう。
「限られた時間の中で上げていかないといけないので1日1日を大切にして、今日よりも明日という気持ちでやっていきたいです」
と本人も語っている通り、開幕よりも、まずはWBCに集中している。
くれぐれも怪我だけはしないように。野球の神様、どうか、この青年を見守ってください。
【大田泰示の何かやってくれそうな感じ】
昨年はキャンプに向かう飛行機(だったと思う)でコロナの濃厚接触者ということで自主隔離になった大田泰示選手は、今年は初日から打席に入ってバッティング投手のボールを打ち込むなど調整が順調に進んでいることを示した。
少しだけ左足を上げてタイミングをとる彼のバッティングフォームを見ると、なんだか懐かしいような気がした。去年の10月までは毎日のように見ていたわけだから、まだ3ヶ月ちょっとしか経っていないのにね。
そして、打席に入った彼を見ると、何かをやってくれそうなワクワクする感じがある。
一言でいえばスター性があるということなのだろうが、こういう無邪気な明るさというのは実はこれまであまりベイスターズにはいなかったような気がする。
私事だが、新ユニフォームが発表され、先日、ベイストアに買い物に行ったが、悩んだ挙句、大田選手の背番号0のユニフォームを購入した。
今年のベイスターズの冒険では、大田選手が大きなポイントになるような予感がするからだ。
三年ぶりに声出しが解禁される横浜スタジアムで、お立ち台に上がった大田選手が我々ファンと声を合わせて
「横浜サイコー」
と叫ぶシーンが何度も何度もあるような気がする。
いや、絶対そうだ。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。