mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

カメイヨシユキによる洗脳と牧秀悟の未来

10月1日 対ジャイアンツ(東京ドーム)  2-3 負け


洗脳と言ってもそんなに深刻な問題ではない


テレビのCMソングを繰り返し聴いていると、すっかり刷り込まれてしまい、知らず知らずのうちに口ずさんでいることがあると思う。アレのことです。


ジャイアンツ戦を現地で観た方は皆経験があると思うが、


ゴーゴー カーメイー

ゴーゴー カーメイー

カメーイヨシユキー


という亀井善行の例の応援歌の無限ループは、その単調さ故に非常に強い中毒性を持っている。


私も以前、観戦後にシャワーを浴びていると、知らないうちにゴーゴーカーメイーと歌っていて驚いたことがある。それ以来、危うく歌ってしまいそうになった時は、咄嗟に、ゴーゴーミーネイー ミネーイヒロキーに切り替えるというテクニックを使うようにしている。


以前読んだ本に、こんな話があった。

ある金持ちがチベットの高僧に会いに行き、大金を積んで「手っ取り早く悟りを開く方法を教えてください」と言ったところ、高僧は意外にも「それは割と簡単ですよ。サルのことさえ考えなければいいんです。」と教えてくれた。そして1ヶ月後、憔悴しきった顔でその金持ちが帰ってきて、「頭の中のこのサルたちをなんとかしてくれ。」と叫んだそうだ。


私もこの高僧に会い、「ベイスターズが10連敗しても幸せな気持ちでいられる手っ取り早い方法を教えてください」とお願いして、「それは割と簡単ですよ。カメイヨシユキの応援歌さえうたわなければいいんです。」と教えられたら大変なことになりそうだ。


ここまで書いてきてフト思い出したのだが、5〜6年前に横浜スタジアムで横浜ー中日戦を一塁側で観ていたところ、前列で、アッというやや大きな声がして、小学校低学年くらいの男の子が「お父さん大変だ。ぼく中日の歌うたっちゃった。どうしよう」と言っていた。敗者のメンタルに染まる前のイノセントで可愛いベイスターズファンだった。


前置きが随分長くなってしまった。今日の試合について書こう。


6回に2-2の同点に追いつかれた後の7回裏一死満塁。バッターは亀井。ピッチャー砂田。絶対絶命のピンチだ。私はいつものように平静を装って、亀井は何歳になったんだろうとか、砂田は割と整った顔立ちをしている、髪をのばすと氷川きよしにちょっと似ているんじゃないかとか、氷川きよしは最近だいぶ感じが変わったけど何かあったのだろうか、とか現実から逃避するようなことを考えていた。

そして、1-0からの2球目をセンターへの犠牲フライ。結果的にこれが決勝点となった。


この試合の潮目はその前の7回表にあった。一死一、三塁でバッターは牧秀悟。初球を打ったが、先端に当たってバットが折れ、絵に描いたようなゲッツーで終わった。その時もひょっとしたらとは思ったが、やはりあれが試合の流れを決定づけた瞬間だった。


こうしたことは、全てが終わった後にあの時に決まったんだということがはっきりとわかる。人生のようだ。


牧のバッティングはやや強引にも見えたが、こうした場合の強引さと積極性の紙一重の違いは、あの場所で真剣勝負をしたことのある人でなければ本当のところはわからないのだろう。

いずれにしても、ルーキーの牧にとって、こうした失敗の経験は、成功以上に、今後の成長の糧になると思う。そして、牧はどんどん成長していくことのできる正しい資質を持っているように思えてならない。


私は、これからも牧秀悟の全ての成功と失敗を見守り、経験と修正の繰り返しのプロセスがそう遠くない将来に一層大きな栄光につながるまでを見届けるつもりだ。頑張れ牧、偉大な選手になることを信じている。