一皮むけない若手たち
当初は3番左翼で先発予定だった佐野恵太が足のハリのために大事をとって欠場し、代わって蝦名達夫が3番ライトに入った。これと連動して、5番大田泰示はライトからレフトへ守備位置変更となった。
昨日の桑原将志の怪我(走者としてエンドランでセカンドに走り込む際に楠本選手の強烈な打球が足首を直撃し、両肩を抱かれてベンチに下がった)については、三浦監督によれば、大事ではなく、予定通り来月の静岡でのオープン戦のタイミングで一軍合流とのこと。
佐野選手についても、“大事をとった”と言うのが実態であり、横浜に戻ってまた元気な姿を見せてくれることを願っている。
2月26日 対読売ジャイアンツ 沖縄セルラースタジアム那覇
沖縄での最終戦は、三浦監督が試合後に、
“魅力を感じなかった”
“相手どうこうと言うのではなく、自分たちが悪すぎた”
と言っていた通り、ベイスターズファンとしては見どころに乏しいものだった。
ベイスターズ 1 - 4 ジャイアンツ
スターティングメンバー
1番 森敬斗(SS)
2番 神里和毅(CF)
3番 蝦名達夫(RF)
4番 宮﨑敏郎(DH)
5番 大田泰示(LF)
6番 大和(2B)
7番 伊藤光(C)
8番 知野直人(1B)
9番 京田陽太(3B)
投手
上茶谷大河 3回、被安打2、奪三振1、与四球1、失点1(自責0)
京山将弥 1回2/3、被安打3、奪三振1、与四球3、失点3(自責3)
阪口皓亮 1回1/3、被安打3、奪三振0、与四球2、失点0
J.ウェンデルケン 1回、被安打0、奪三振3、失点0
森原康平 1回、被安打2、奪三振0、与四球0、失点0
【上茶谷大河は本気だった】
先発の上茶谷投手は、今年から始めたテイクバックで左腕を大きく上げ壁を作るような投げ方が合っているらしく、好投を続けている。
3回で被安打2、1点を失ったが、これは知野選手が同じイニングに2度ミスをしたためで、自責点はゼロ。
上茶谷投手の特徴である伸びのある低めのストレートがしっかり投げ込めていたので、このまま調整を続けて行けば開幕1軍に残り先発ローテーションの一角に食い込むことができるように思う。
昨年2位に浮上したチームにあって、自身の成績に満足できず、リベンジを誓っている彼からはある種のハングリー精神と本気さを感じる。
今年のベイスターズにはどうもこれが欠けているような気がしていて、大げさに言うと私は危機感を感じているのだ。横浜頂戦ではなく、このままだとひょっとしてBクラスに沈む可能性が十分にあるように思えてしまう。
【京山将弥と阪口皓亮は1から出直し】
ハングリー精神を感じないのがこの二人。
京山投手はともかくストライクが入らない。
引っかかってワンバウンドするような変化球かシュート回転しながら抜けていくストレートばかりで、どれも投げた瞬間にわかるほど大きく外れたボールだ。
初球からこうしたボールが続いて3-0などカウントを悪くし、そこでストライクを撮りに行くストレートやカットボールがもれなく真ん中高めの絶好球となって痛打される。
代わりばなの4回は、こう言う感じで二死満塁のピンチを作り、オコエ選手にヒットを打たれたが、外野からの好返球でセカンドランナーの生還は許さず、なんとか1点で切り抜けた。
しかし、今日の彼の投球が通用しないものであることは誰の目にも明らかだった。
本来は3回を任されるはずだったが、業を煮やした三浦監督が2イニング目の途中、ツーアウト一、二塁のピンチで阪口投手に交代を命じた。
ベンチに戻ってきた京山投手に三浦さんが厳しい表情で何か伝えているようだった。
そして、代わって登板した阪口投手が京山投手の生まれ変わりかと思うほど同じようなピッチングを繰り広げた。
最初のピンチではベテランの松田選手に左中間を破られて2人がホームに帰った(阪口投手の失点にはならないが)。
そして、6回にもフォアボール(ただし、盗塁を狙ってセカンドでアウト)、ヒット、ヒット、フォボールで一死満塁のピンチを作った。
ここで、運良くダブルプレーを取ることができて無失点で終えたが、これは本当に運でしかなかった。
試合後、京山投手と阪口投手は即刻ファーム行きを告げられたそうで、三浦監督には珍しく落胆と怒りをストレートに表現していた。
確かに、2人とも打者と勝負する以前の段階で、自分のピッチングができていない状況なので、時間をかけて2軍で作り直してきて欲しい。
【消去法の一塁起用は見直せないものか?】
昨年の開幕戦で大きなミスを連発した知野選手だが、今日もかなり怪しかった。
2回二死一塁の場面で、センター前に抜けようかと言う当たりを今日はセカンドに入った大和選手が追いつき厳しい体制からファーストへ送球。
知野選手は一旦は捕球したのだが、体勢を崩してミットを振り回すような動作になってしまい、ミットからボールが大きく飛び出してセーフ。さらに、飛び出したボールが転々とする間にセカンドランナーがサードまで進んだ。
これでエラーは大和選手についた(悪送球)のだから、なんだか気の毒だった。
そして、次のバッターの打球はやや強いファーストゴロで、これを大きく弾く間にサードランナーが生還してジャイアンツの先取点となった(今度は知野選手のエラー)。
チームとしては、知野選手を内野のユーティリティとして起用したいのだと思うが、彼は恐らくあまり器用な方ではないので、複数のポジションを無難にこなすのが難しいのだと思う。
開幕時点では、ファーストのレギュラーであるソト選手がWBC出場のため不在で、代わってファーストを守ることができる牧選手も同じく不在。
さらに、佐野選手まで足のハリで出遅れると言うことになると、ファーストが大きな弱点になる可能性がある。
だからこそ、ここまで結果を出しているとは言い難い知野選手を1軍に帯同させているのだと思うが、この状態で開幕を迎えてしまう懸念があるからこそ、早めに手を打つべきだと思う。
守備を重視するのであれば、本来の意味でユーティリティプレイヤーである藤田一也を1軍に上げるべきだし、バッティングを重視するのであれば、そろそろ小深田大地選手を呼んでみることも今だからこそできることではないかと思う。
追記
1回を3連続三振でパーフェクトに抑えたウェンデルケン投手には希望が持てる。
球威もさることながら、全ての球種を低めに集めており、今日のところは打てるボールが無い状態だった。
これから更に日本のマウンドやボールに慣れて行ってくれれば大いに期待できそうだ。
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