mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

5回無四球無失点でハマちゃんの準備は万全 ウェンデルケンも戻ってきた




3月28日 31日の開幕を控えて1軍の試合は無いが、以下のように、二つ目のカードとなる4月4日からの3連戦に先発予定の1軍の投手たちが今日から行われるファーム公式戦で調整登板している。


西武:松本航 ヤクルト:サイスニード


中日:大野雄大 楽天:則本昴大


巨人対ロッテ 雨天中止


DeNA:濵口遥大 日本ハム:伊藤大海


オリックス:田嶋大樹 阪神:B.ケラー


ソフトバンク:石川柊太 広島:九里亜蓮


これで4月4日の本拠地開幕戦の先発がハマちゃんであることは決定と見て良いだろう。


まずは今日の試合イースタンリーグ日本ハム戦の結果から



【イースタンリーグ日本ハム戦の得点シーンなど】


ベイスターズ 2 - 1 ファイターズ


勝 桜井周斗 負 J. ガント


セーブ J. ウェンデルケン


後述するように、ハマちゃんは5回を無失点で投げ切った。


しかし、6回からマウンドに上がった2番手の京山将弥が代わりばなに四球と盗塁そしてライト前ヒットで無死一、三塁のピンチを作り、ダブルプレーの間にファイターズに1点を先制された。


対するベイスターズは8回裏に4イニング目となる2番手のガント投手から一死後に、四球、ヒット、2盗、四球で満塁とし、続く4番アンバギー選手が押し出しの四球を選んだ。


5番小深田大地は自打球で苦しんだ後三振に倒れたが、なおも二死満塁のチャンスで6番梶原昴希がセンターへのタイムリーヒットで2-1と勝ち越し。


勝ち越した最終回の守りでは、ギックリ腰で離脱していたウェンデルケン投手が実戦復帰を果たし、二つの四球を出したもののヒットは許さず、無失点で切り抜けてベイスターズの勝利。



【ハマちゃんは昨シーズン後半の安定感を取り戻しつつある】


今日のハマちゃんの成績は以下の通り。


5回、52球、被安打2、奪三振2、与四死球0、失点0


ファイターズの若手選手たちがファーストストライクから積極的に振ってきたことに助けられた面はあるものの、開幕前の最終登板を無四球で投げ切ったことは評価できる。


相変わらず意図せぬ方向にいってしまうボールもかなりの割合であったが、悪い時の濱ちゃん”あるある”つまり高めに抜けてしまうボールや四球を恐れて真ん中に入って痛打されるボール等はほとんどなかった。


”ほとんど無かった”ということは一定数そうしたボールがあったということでもあるが、幸い今日はファイターズの若手たちが四球を選ぶことも失投を一発で仕留めることもなかった。


しかし、1軍は違う。


このことはハマちゃん自身もよくわかっているはずなので、これから1週間でさらに精度を上げるよう努力することだろう。


今日のハマちゃんはストレートも変化球も低めに集まり、バッターとしては対処し難い”良いコース”に決まるか、あるいはキレが良いために思わず手が出るようなワンバウンドになるようなフェイルセーフのピッチングだった。


今日のスタメン捕手は新人の松尾汐恩で、彼がハマちゃんの叩きつけてしまったストレートやワンバウンドのチェンジアップなどを全てブロックしていたのは好印象だった。


残念ながら開幕一軍の切符を手に入れることはできなかったが(恐らくこれは球団の育成方針として決まったことなのだと思う)、ファームでプロの捕手としての基礎をみっちりと教わっていることが伝わってくる。


今日の投球を見る限りは、今オフに新たに習得したと言われている新変化球”スイーパー”は投げていなかったように思う。


このボールはツーシームの握りで投げるスライダーの一種で、横方向への変化量が大きい一方で縦方向の変化量は小さい(ボール一個分程度以下)ため、水平方向に滑るように曲がっていく。


ピッチャーの新しい変化球とバッターによる攻略法の工夫はいわばイタチごっこのようなものだが、現時点ではMLBで最も空振率の高い球種の一つと言われている。


一説によると、WBCの決勝戦で大谷翔平がマイク・トラウトに投じて三振を奪った最後のボールはスイーパーだったそうだ(VTRで見ると確かに横方向の変化は大きいがボール一個分以上の落差もあるように見えるのだが)。


対戦相手がファームの打者たち主体であった点は割り引いて考える必要があるが、今日の濱ちゃんの投球は昨シーズンの後半のような安定感のあるものだった。


来週の本拠地開幕戦では、安定感を得たハマちゃんが新球スイーパーでジャイアンツ打線を抑え込んでくれることを期待しよう。


対するジャイアンツの先発は戸郷投手であることが今日明らかになった。


WBCでも活躍したジャイアンツの新エースは難敵だが、良い時のハマちゃんだって負けてはいない。4月4日のハマちゃんが良いほうの彼であることをひたすら祈ろう。




【久しぶりに桜井周斗を見た】


ハマちゃんに代わってマウンドに上がった京山投手は相変わらず、バッターと勝負するというよりは自分の目指すボールを投げることをゴールにしているような投げっぷりに見えた。


0 - 0で登板してあっという間に一点を先制されるという今日のような投球だと未だしばらくは一軍から声はかからないのでは無いだろうか?


ただでさえ、今年は例年になくベイスターズの先発陣が充実しており、先発要員だった上茶谷大河と坂本裕哉がブルペンのメンバーとして開幕を迎えるということが今日三浦監督から明かされたばかりだ。


京山投手はそろそろチーム内での自分の立ち位置を客観的に理解して、自分がチームに貢献できるような工夫を真剣にしなくてはならないと思う。


そして、京山投手に代わって8回に登板したのは、一昨年にブレークを期待されたものの昨年はほとんど一軍での登板機会の無かった桜井周斗投手だった。


彼にとっての2022年は、まず、左肘尺骨の整復固定術という手術を受けるところから始まり、その後復帰するもコロナに罹患し、さらには疲労骨折で離脱を余儀なくされた状態でシーズンを終え、育成契約に切り替わる、という散々な一年だった。


その桜井投手がリハビリを終え、実戦に復帰した。


先頭打者に死球を与えて早々とランナーを背負う(左投手なので本当はファーストランナーは背負っていないのだが)ピッチングとなったが、その後はファーストゴロ二つとレフトフライに打ちとってことなきを得た。


相変わらずの素早い身体の回転と腕の振りから繰り出すストレートとスライダーのコンビネーションは一軍でも通用するレベルだと感じた。


砂田投手が現役ドラフトで球団を去り、田中健二朗投手もまだ調整中であり、エスコバー投手以外の左のリリーバーが手薄となっている現状、桜井投手の早期復帰が望まれる。




【ウェンデルケンは制球が今ひとつもまずは復帰を喜ぼう】


家電量販店でご家族と買い物中の姿を先週目撃したウェンデルケン投手は腰痛の影響を感じさせないような動きだったので復帰は早いだろうと思っていたが、予想以上に早く、今日のファームの試合で実戦に戻ってきた。


今日のピッチングで良かった点は、生命線であるストレートの球威が故障前と同等のレベルにまで戻り、空振りを奪えていたこと。


ゴーォ、という音が聞こえてきそうな彼のストレートは魅力的で、対戦した各打者はほとんどバットに当てることができず、空振りを繰り返していた。


他方、良くなかった点は、制球の良い彼にしては珍しく高めに抜けてしまい明らかなボールとなるストレートと早く曲がりすぎてホームベースの手前でワンバウンドしてしまう縦のスライダー(もしくはチェンジアップ)が多かったこと。


これについては、腰の故障の影響が残っている可能性も否定できないが、私には、久しぶりの登板で緊張して力が入ってしまった、という原因であるように見えた。


それにしても、平塚球場(バッティングパレス相石スタジアムひらつか)のマウンドはこんなに低かったっけ?ウェンデルケン投手の制球がいつもと違っていたのはマウンドが原因の一つということもあるかも知れない。


これから2〜3回ファームで短い登板を繰り返し、この辺りの安定感が出てきたら一軍に復帰するという流れになるのでは無いだろうか。




明日も平塚で日本ハムとのファームの試合が予定されている。


4月5日の先発が予定されている平良拳太郎が大方の予想通りに調整登板を行うだろうか?


そして、漏れ聞こえてきたように、噂のトレバー・バウアー投手の初登板の機会もあるだろうか?


開幕前の静かさ時期ではあるが、イースタンリーグの試合からますます目が離せない。