松尾汐恩をいつ頃までファームで無双させておくべきか?
4月7日 横浜スタジアムの中日戦は雨天のため中止となった。
昨日の快勝の勢いをそのままに試合をしたかったが、それはドラゴンズも同じこと。
今やエース格の髙橋宏斗が6回、被安打1、8奪三振で首位ヤクルトをねじ伏せて3-1で勝っているので先方も勢いがある。
他方、戸田球場ではイースタンリーグのヤクルト戦が強風の中行われた。
ベイスターズ 3 - 5 スワローズ
ベイスターズのスタメンと打撃成績は以下の通り。
1番 T. アンバギー (LF) 5打数、1安打、打点1
2番 村川凪 (CF) 4打数、0安打 → 勝又温史 1打数、0安打
3番 松尾汐恩 (DH) 5打数、4安打、打点1
4番 知野直人 (1B) 4打数、1安打、打点1
5番 藤田一也 (3B) 4打数、0安打
6番 上甲凌大 (C) 3打数、0安打
7番 西巻賢ニ (SS) 3打数、0安打
8番 田中俊太 (2B) 4打数、2安打
9番 大橋武尊 (RF) 1打数、0安打
継投
阪口皓亮 6回1/3、95球、被安打7、奪三振3、与四球1、失点5(自責4)
田中健二朗 2/3回、19球、被安打0、奪三振0、与四球0、失点0
J/ ウェンデルケン 1回、11球、被安打0、奪三振2、与四球0、失点0
【阪口皓亮はどこか故障しているのだろうか?】
今日の阪口はストレートの球速が140キロ台前半のものが多かったが、球速だけでなくキレもないように見えた。
コントロールもコースにビシッと決まるようなボールは少なく、必然的にヤングスワローズ達に打ち込まれる結果となった。
やはりストレートを狙い打ちされる状況だとピッチングの組み立てが難しい。
まず初回に先頭の奥村にレフト前に簡単に運ばれ、次の山崎晃太朗は三振に打ちとったがその間に奥村に二盗を決められた。
続く太田賢吾もライト前ヒットで一死一、三塁となり、4番松本友のセカンドゴロの間にヤクルトに先制を許した。
2回は三者凡退で切り抜けたが、3回にはラストバッター小森のツーベースと前打席に続いて奥村にライトへのヒットを打たれて1点を失う。
4回にはヒット2本と知野の悪送球そして犠飛でさらに2点。
味方が3点を挙げて3-4の一点差まで追い上げてくれた直後の5回裏にも二死からフォアボールと松本友のツーベースで5点目を失った。
今日の阪口投手はマウンド上で元気なく見え、投球も精彩を欠いた。
先日のイースタンリーグの試合で登板した京山将弥も同じような印象だが、元気無い、球威無い、コントロール無いの”三無い”状態で、二人ともどこか故障しているのでは無いかと本気で考えてしまった。
今までもこう言う印象を持っていた選手がしばらくして肩や肘のクリーニング手術を受けたり、あるいはトミージョンに踏み切ったりと言うことがあったので心配になる。
二人とも単に不調なだけと言うことであれば良いのだが(二人のチーム内の立ち位置を考えると、単なる不調でも結構厳しい話ではある)。
今日のような投球を続けていても本人も得ることは少なく、首脳陣の印象も悪い。
故障なら治療、調整不足なら走り込みや投げ込みなど、フォームが崩れているのであればアナリストとの共同作業で見直しを行うなど何らかの対策をとるべき時期に来ていると思う。
追記
ギックリ腰で離脱していたウェンデルケン投手が3番手で登板し、1回を2奪三振、被安打0、与四球0、無失点で抑えた。
ストレートの球速も150キロ台が出ており、一軍昇格間近かと思われる。その場合、坂本裕哉
当たりと入れ替えになるのだろうか?
代わりの左投手となる田中健二朗も今日の試合で登板したが、こちらはもう少し時間が必要な感じだった。
【ベイスターズの得点シーン】
4点差を追う5回表、スワローズの2番手柴田投手の制球が定まらないうちに7番西巻と9番大橋がいずれも四球で出塁して一死一、二塁のチャンスが生まれる。
ここで、ファームでも打率1割を切っている1番アンバギーがサードの左横を抜ける鋭いゴロを放つ。これがタイムリーツーベースとなって1点を返した。
村川が倒れて二死二、三塁となったところで打席に入った松尾汐恩はここまで2打数2安打で、ここでも2-1のバッティングカウントから簡単に三遊間を破るヒットを打って2-4と差を詰めた。
さらに、4番知野のセンター前ヒットで3点目
ベイスターズは8安打とスワローズの7本を上回るヒットを記録したが、得点はこの回の3点のみだった。スワローズは2軍まで得点効率が高い。
【一人だけ輝いていた松尾汐恩】
今日の松尾汐恩の打撃成績は以下の通り。
1打席目 初回二死走者なし 1-0の2球目ストレートを打ってレフト左へのツーベースヒット
2打席目 4回先頭打者 2球で0-2と追い込まれた後の3球目。高めのストレートに詰まりながらもセンター前に運んでヒット
3打席目 5回二死二、三塁 2-1で三遊間を破るタイムリーヒット
4打席目 7回西走者なし 1-1からセンター前ヒット
5打席目 9回二死二、三塁 一打同点のチャンスでスワローズの5番手ケラの初球153km/hの外角ストレートを綺麗に捉えたがレフト正面のライナーとなりアウト(ゲームセット)
ご覧いただければ分かるとおり、すべての打席で内容が良い。
アウトになった最終打席でも、ケラ投手の153km/hのストレートを初見で捉えるのは非凡なバッティングセンスだと思う。
これだけバッティングの良い高卒新人は滅多にいないのでは無いだろうか?
彼が一軍で打てる正捕手となった時がベイスターズの本当の黄金時代になるのだろうと素直に思える活躍だった。
今日の4安打でファーム通算成績は打率 .364、出塁率 .394、長打率 .515、OPS .909となった。
バッティングだけを見れば、既に1軍でもある程度通用するレベルにまで来ているように思う。
他方、キャッチャーとしての守備に関してはまだまだ勉強すべきことがあるようで、先日、今永投手のファームでの調整登板の時に現地で観ていた田村藤夫さんによると、特に低めのキャッチングに改善の余地があるとのこと。
キャッチャー出身の田村さんによると、低めのボールのキャッチングの方が難しいとのことで、松尾捕手の場合、まだミットがボールの勢いに負けて下がってしまうとのこと。
また、キャッチングの後、立ち上がるまでの時間が短すぎるとも仰っていた。主審がストライク判定するためには、キャッチングしたところで少し静止して捕球位置をしっかりと観てもらう必要がある。
これらは一例であり、彼がプロの捕手として学ぶべきことは色々とあるのだろう。
しかし、それについても、相川亮二コーチのコメント等を見ると松尾選手はすごいスピードで吸収して行っているらしい。
強打の正捕手という夢を考えれば、やはり、どれほどバッティングが好調でも今年一年はファームで捕手としての基礎技術の習得に専念すべきなのだろう。
楽しみは後にとっておき、今は彼のファームでの活躍をニコニコしながら見守ることにしよう。
”成功するために欠かせないのは、自信。
そして自信をつけるために欠かせないのは、十分な下積み”
アーサー・アッシュ
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