タイラー・オースティンの去就とグリエルと細川成也
タイラー・オースティンの契約成立がなかなか発表されない。
このところベイスターズOBのコーチ就任のニュースが相次いでいたので忘れていた(本当は思い出さないようにしていた)。
昨年のオースティン選手との契約は2年間であり、2年目は球団が選択権を持っていると言うことなので確実だとは思うのだが、私が心配しているのは嫌なトラウマがあるからだ。
ユリエスキ・グリエル選手はヒューストンアストロズに所属する内野手(かつては二塁手だったが現在は主に一塁手)で、38歳にして今年アメリカンリーグの首位打者を獲得したスター選手だ。今年はワールドシリーズにも出場してブレーブスと対戦した。
グリエル選手って前はベイスターズにいたんですよ!意外にこれ知られてないんですけど(ここは、前環境大臣のお顔を思い出しながら、「プラスチックの原料って石油なんですよ! 意外にこれ知られてないんですけど」と同じトーンで読んでください)。
2014年の春だった。
キューバ代表チームにも選ばれていたユリエスキ・グリエル選手は、キューバ政府の方針が変わって、亡命することなく海外でプレーすることが可能になった機会に、縁あって、ベイスターズに入団することとなった。
6月8日に一軍デビューしてから出場試合数は62にとどまったが(飛行機が嫌いだということで沖縄の公式戦は欠場していた。勿論、当時から英明なベイスターズファンはキューバからどうやって日本に来たんだ?というツッコミをしていた)、打率.305、ホームラン11本という好成績を残した。
私は三回ほど彼の出場した試合を観に行ったが、迫力ある打撃と華のある走塁は暗黒時代の憂さを忘れさせる一流のものだった。そして、セカンドの定位置からファーストへの送球は150km/h出ているのではないかと言う豪速球で、その年ファーストを守ることが多かったアーロム・バルディリスがファーストミット越しでもあからさまに痛そうに捕球していた。テレビでしか観たことのないMLBの守備だった。
グリエル選手との契約は2年間だったので、その年のシーズンオフ私は、毎夜、翌年の彼の活躍を思い描きながら眠りにつくほどだったが、2015年春になると、キューバで怪我の治療をすると言う理由で来日が遅れ、再三の催促にもかかわらず腰を上げることがなかった。DeNAの球団職員がキューバまで連れ戻しに行ったが無駄だった。
そして彼は2016年ヒューストンアストロズに加入してメジャーリーガーとなった。
どうもこの一件がトラウマとなって、正式な発表があるまでオースティン選手の契約についても一抹の不安を感じてしまうのだ。
こう言う時は、ベイスターズファン必携の「メンタルが強い人のやらない13のこと」を久しぶりに引っ張り出してこよう。
④ 自分がコントロールできないことにこだわらない。
と言っているうちに今日11月22日、細川成也選手についてのニュースが出た。
彼は秋季トレーニングに参加していなかったためトレードではないかという噂があったが、実はシーズン終了直後から米国に渡り、そこで、ソト選手、オースティン選手と一緒に今月半ばまで自主トレを行なっていたのだそうだ。
なんだ、そうだったのか。いや、細川選手のことではない。懸念されているようにオースティン選手がメジャーに戻る気ならベイスターズの同僚のソト選手や若手の細川選手と自主トレはしないだろう(ロジックとしてやや弱いことは自分でも気がついているが、ここは見逃して欲しい)。
だから、きっと大丈夫なのだ、と思うことにする。
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