交流戦第1週は4勝2敗と勝ち越したことを喜ぼう
昨日の奇跡のような逆転勝ちの勢いを活かしてライオンズをスイープできるか、と期待した第3戦だったが、やはりそう甘くはなかった。
ベイスターズ 4 - 6 ライオンズ
勝 松本航 2勝4敗 0S
負 平良拳太郎 3勝2敗 0S
先発の平良拳太郎が序盤から打ち込まれて、3回、被安打8、与四球1、4失点で早々に降板した。
トミージョン手術の先輩にあたる東克樹も言っていたが、手術後は肘の状態や感覚が日によって異なるので、安定して良い投球をすることが難しいようだ。
前回のジャイアンツ戦で好投して東京ドームで自身初となる勝利を挙げた時とはだいぶ違った結果になってしまった。
平良投手はキレの良いストレートを軸としつつも、スライダーとシンカーを低めの左右コーナーに投げ切る制球力が生命線なので、日によって感覚が変わるというのは難しい状態なのだろう。
それでも投げ続けていれば、次第に新しい靭帯も馴染み制球も日によらず安定してくるはずだ。
それまでは、現状通り、間隔を空けて大事に使って行く必要がある。
先発投手が3回で降板してしまうとブルペンも大変だ。
今日は4回から石川達也が登板し、1イニング目は三者凡退で抑えたが、2イニング目に崩れた。
先頭から連続ヒットを浴びると無死一、二塁からデッドボールとフォアボールで押し出しを許し、一死も取れずに降板した。
代わって登場したのは上茶谷大河。昨日に続いて無死満塁という極めて厳しい場面での登板だったが、併殺の間に奪われた1点のみで切り抜けた(自責は0)。そして、回またぎの6回は三者凡退に抑えた。
大変な活躍だが、こんなことを続けていたら直ぐに壊れてしまう。明日はベンチに入らず、完全休養日にして欲しい。
まあ、こう言う試合もある。明るい話題をまとめて、さっさとベッドに入ることにしよう。
【明るい話題その1:中川虎大がパワーアップしていた】
今日の継投で最大の収穫は三浦監督もコメントしていた通り、森原康平の代わりに急遽ファームから昇格した中川虎大投手。
最速156km/hのストレートで押し込み、8回、9回を無失点に抑えた。
昨秋の肘のクリーニング手術の影響で出遅れているが、力のある投手で、そろそろ一軍のブルペンでも勝負所を任される存在になって欲しい。
ところで、森原は謎の抹消だと思っていたが、楽天モバイルパークで試合前にストレッチをしていたところ、撤去中のネットが倒れて来て下敷きになり背中を強打したとのこと。
当初の予想よりも回復に時間がかかるということで抹消となった。
しっかり治して、万全の体調で戻って来て欲しい。
【明るい話題その2:宮﨑敏郎の復調】
打撃陣では猛打賞の宮﨑敏郎が目立った。
4打数3安打、2打点の固め打ちで、打率 .390(リーグ1位)、打点34(同3位)と再び4割を狙える位置に戻して来ている。
4割と言うのはNPBでは誰も達成したことのない夢の数字だが、宮﨑ならひょっとすると、と思わせるほどの打撃技術を身につけていると思う。
これまでも、好打者、強打者と言うことは誰しもが認める実力だったが、今シーズンはそれよりもさらに一段階上がって、落合さんのような類似品のない独自の境地にまで達しつつあるように感じる。
今日の3本のヒットの中では、平良が4失点した直後の3回裏、無死二、三塁のチャンスで低めの変化球を巧みに掬いあげて左中間を破る2点タイムリーツーベースとなった打席が最も印象に残った。
簡単に打てるボールじゃないよ、あれは。
これで2-4と追い上げ、一時は昨日の再来になるかと思わせたが、「奇跡的」逆転と言うのはそんなに続くものではない。
【明るい話題その3:オースティンの気迫が打線に火をつける効用】
4点差と敗色濃厚な中で迎えた9回裏、中川投手の代打で登場したオースティン選手はライオンズのクローザー増田達至投手の2球目を捉え、センター前ヒットで出塁した。
そして、続く戸柱恭孝がライオ外野陣の守備の乱れもあってスリーベースを放つと、オースティンはファーストから激走して生還。3-6と諦めない姿勢を示した。
実は、この2試合というもの、ファーストスタメンの地位をソト選手に譲っているのはオースティン選手が怪我をしたせいではないかと懸念していたのだ。
土曜日のライオンズとの初戦、2回裏の先頭打者としてライト横のヒットで激走してセカンドにヘッドスライディングした際、足を痛めたようで、顔をしかめている映像がテレビに映し出されていた。
その後も少し足を引きずるような姿勢が見えたので、私は少し心配していたのだ。
しかし、今日の走塁を見る限り、大丈夫そうだ。
さらに、佐野恵太の内野ゴロの間にサードランナー戸柱がホームインして2点差まで詰めよったが反撃もここまで。昨日の試合の再来とはならなかった。
ところで、今日のように、オースティン選手がヒットで出塁して打線に火がつくと言うシーンは、彼がスタメンに復帰してからさほど多くない試合数の中で既に何度か経験したような気がする。
こうした効果は決して「偶々(たまたま)」と言うことではなく、オースティン選手のパーソナリティやプレースタイルそしてチームメンバーとの関係性などが絡んである種の必然性を持つものであるように思う。
明日からの6連戦はいずれもビジターであり、従ってDH制が採用される。ほぼ確実にオースティン選手とソト選手を併用した強力打線で臨むことになるだろう。
1番 佐野恵太(レフト)
2番 関根大気(ライト)
3番 宮﨑敏郎(サード)
4番 牧秀悟(セカンド)
5番 T.オースティン(DH)
6番 N.ソト(ファースト)
7番 戸柱恭孝(キャッチャー)
8番 桑原将志(センター)
9番 京田陽太(ショート)
桑原将志の打順は、先日の記事で書いた「8番は裏のトップバッターだ」説に従ってみた。
明日の先発はエース今永昇太。
故郷福岡での凱旋登板で、これまで支えてくれた人たちに投手としての成長を見てもらいたい、という願いを叶える好投を期待している。
いや、今永先生のことだ。きっとやってくれるに違いない。
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