祝ベイスターズJr.日本一 終わりよければすべてよし
早いもので今年も大晦日
振り返れば自主トレで厚木の山を走ったというニュースから始まり、キャンプに入れば期待の新人の緊張した顔やベテランのマイペース調整をワクワクしながら見守った。
そしてシーズンが始まればいつもの通り、感情のジェットコースターの日々を送る。
交流戦優勝という勲章は得たものの、その後の失速から優勝には届かず、クライマックスシリーズでは一勝もできずに終わった。しかし、それでも
さやかに風は吹いている
心置きなく泣かれよと年増婦の低い声もする
ああ、おまへは何をして来たのかと
吹きくる風が私に云ふ
そんな年の瀬に朗報が飛び込んできた。
NPB12球団のジュニアチームのトーナメント戦で荒波翔監督率いるベイスターズジュニアが優勝し、文字通り日本一となったのだ。
ベイスターズジュニアと言えば、楽天の守護神を務め来季からMLBに挑戦する松井裕樹投手やベイスターズの楠本泰史選手らが有名だ。
今年のチームはサムライジャパン井端監督のご子息が主将で彼自身本大会でも100m越えのホームランを放つなど非凡な才能を見せてくれた。
何より、全4試合のうち3試合が逆転勝ちで、特に初戦は逆転サヨナラという劇的勝利を飾ったことが素晴らしい。
準決勝ではスワローズジュニアに初回5点を奪われるもその後7点を挙げる大逆転勝利。
そして、決勝のジャイアン戦でも0-2のビハインドから3-2と試合をひっくり返して有終の美を飾った。
井端父から井端ジュニアへの優勝トロフィーの授与
ドラマティックな展開に荒波監督が涙を見せていたのが印象的だった。
ベイスターズジュニアの優勝は2016年以来2度目ということだが、少年たちの指導と育成に力を入れて来た球団の努力が実ったと言う意味では今回の優勝がひときわエポックメイキングなものであるように感じる。
そう、ベイスターズは変わった。
スタジアムを所有し、球団の経営と戦略も明確になり、練習環境や機材そしてコーチやスタッフも充実している。
加えて、今回のジュニアチームの優勝は下部組織の基盤もしっかりと確立されたことを意味していると思う。
選手たちもチームを愛してくれている。
FA権を得た戸柱恭孝と石田健大は熟慮の末、どうしてもこのチームで優勝したいと言って残留した。
現役ドラフトで入団した佐々木千隼投手は以前からベイスターズに憧れがあったと言い、ソフトバンクから移籍した森唯斗投手も入団を心底喜んでいるようだ。
ドラフト一位の度会隆輝選手は3球団競合の末ベイスターズが交渉権を獲得したと聞くや喜びを爆発させていた。
あの長かった暗黒時代、「横浜を出る喜び」などと言うセリフが流行ったが、あの頃の情けないチーム状態とは全く別物になった。
そろそろ、私のようなオールドファンもあの頃から染み付いてしまった卑屈な姿勢、予防線を張って「どうせダメですよ」などと言っていた腰の引けた態度は辞めにしよう。
ベイスターズは強いんだ。
ジュニアチームの選手たちの決して諦めない真っ直ぐな眼差しが私たちオールドファンの最高の教師だ。
終わりよければ全てよし
来年はきっと素晴らしい年になるだろう。
本年も当ブログにお付き合い戴き本当に有難うございました。
皆さまのご多幸と2024年シーズンが青く染まることを心からお祈りしています。
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