京田の強打で髙橋宏斗を打ち崩せるとは
昨日の試合は色々あったが、サヨナラホームランで全てが正当化された。
その勢いをかって今日は連勝したいところ、と全国300万人のベイスターズファン(自社調べ)が思っていた今日の試合。
あいにく試合前の時点で防御率0.49、4連勝中の髙橋宏斗投手とのマッチアップとなったが、なあに、こっちだってこのところ安定してきたアンドレ・ジャクソンを先発に起用して勝つ気満々だ。
今日のスタメンはオースティンと筒香を外して、桑原8、度会9、佐野3、牧4、宮﨑5、山本2、関根7、京田6とつながるラインアップ。
オースティンは故障なのか、と勘ぐったがそうではないようだ。
恐らくはアナリストやチーフ攻撃コーチの進言なのだろう。
髙橋投手に相性の良い佐野、牧、宮﨑、京田と言ったところと、守備の良い俊足の選手を並べた布陣は機動力を活かして揺さぶろうという意志を感じた。
そして、立ち上がりの髙橋宏斗は今日も素晴らしかった。
1巡目はパーフェクトに抑えられ、とりつく島もない感じだったが、2巡目で攻略の糸口を掴んだ。
4回表の攻撃で口火を切ったのは2番の度会隆輝。一死走者なしで0-1からの2球目、外角高めのストレートを逆らわずにレフト前に弾き返した。
何だか簡単にヒットにしているように見えるが、オープン戦で連続試合安打を記録していた時に何度も見た彼の得意なバッティングだ。
そして、昨日の逆転ツーランも含めこのところ好調の佐野恵太が真ん中のスプリットを思い切り振り切ってセンターオーバー、フェンス直撃のタイムリーツーベースヒット。
髙橋もジャクソンも好調で投手戦が予想された展開で1-0と先制できたことは大きかった。
度会のヒットから髙橋投手のピッチングにはわずかな綻びが生じたように感じた。
同学年のドラフト1位同士で意識するところもあったのだろうか。
続く5回には、先頭の宮﨑敏郎がインコースのストレートを肘をたたんで引っ張るという得意技でレフトの左を破るツーベースヒット。
続く山本祐大は初球をファースト方向にバントしたが、板山選手の送球が走者と交錯するような形となりサードの福永選手が後逸、この間に宮﨑が生還して2点目。山本もセカンドに進んだ。
さらに、続く関根大気の三塁線へのセーフティバントが決まって無死一、三塁とすると、髙橋投手と相性の良い京田陽太が初球のシュート回転して甘くなった高めのストレートを引っ張って一、二塁間を破るタイムリーヒットで3点目。
ジャクソンがスリーバントをなんとか決めて一死二、三塁となり、続く桑原将志の犠牲フライでさらに1点追加。
工夫した打線が好投手の髙橋宏斗から5回までに4点を奪うという予想以上の成果を出して見せた。
一方、ジャクソン投手はこのところの好調を維持し、好投を続ける。
ともかくフォーシームに力があり、低めに決まる角度のあるボールと高めのホップするようなボールのどちらも打者には驚異だ。
加えて、落差の大きいナックルカーブと鋭く落ちるチェンジアップでカウントを整えることも決め球として使うこともできる。
やっと本領を発揮し始めたようだ。
ツーベースヒットの走者をバッテリーエラーでサードに進め、内野ゴロの間に失った1点はあったものの、7回をこの失点だけで乗り切った。
7回、97球、被安打3、奪三振8、与四球1、失点1のHQSは立派なものだ。
試合後のヒーローインタビューで本人もconsistencyが大事と語っていたが、今のスタイルをブレずに続けて行ってくれれば二桁勝利は固いところだと思う。
昨晩7人を注ぎ込んだブルペン陣は難しいやり繰りだと思っていたが、この
ところ登板機会のなかった佐々木千隼が8回から回跨ぎで最後まで投げ切ってくれた。
平均球速152km/hのジャクソンに代わった佐々木投手がこれより10キロほど遅いストレートも使って8回を三者三振に打ちとったのは不思議であり、痛快でもあった。
佐々木投手は9回も三者凡退で締め、リリーバーたちに安息の夜をプレゼントした。
明日以降を考えると、これはチームに対して大きな貢献だった。
さて、強打の京田こと京田陽太選手の活躍について書くべき時が来た。
上にも書いたように、第二打席では広く空いた一、二塁間を狙って引っ張ったゴロのタイムリーヒット、そして第三打席では祖父江投手の甘いフォークボールをすくい上げてライトスタンドへのソロホームランを打って見せた。
これがベイスターズ移籍後初めてのバンテリンドームでのホームランとのこと。
“今まで応援して下さっていた名古屋のファンの皆さまの前で打てたのは良かった”
と言うのが本人のコメント。
9回の第四打席では勝野投手の外角のボールを逆らわずに強く左に打ち返してレフト前に運び、猛打賞を決めた。
明日のドラゴンズの先発は左の大野雄大投手なので、ショートには大和が起用される公算が高いが、今日のような働きをしてくれれば間を空けずにまたチャンスが回ってくるはずだ。
京田、大和、そして森敬斗が高いレベルでショートのスタメンをかけて競い合えば、チームの力が底上げされるのは間違いない。
さらに、ファームには石上泰輝や知野直人も虎視眈々と再昇格の機会を窺っているのだ。
何だか強いチームの話のようだな、などと思ってしまった自分を叱り飛ばしながら明日からもまた応援していくことにしよう。
明日はエースの東克樹が先発だ。
頑張れ、東。
負けんなよ!
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