mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

ルーズベルトゲームを制したが猛暑との戦いに手こずった





一言で表せば、神宮球場でのヤクルト-横浜戦らしいとんでもない試合だった、と言うことになるが、猛暑という共通の敵の存在が両チームを苦しめた。


私が異変に気づいたのは、スワローズ先発の吉村投手が初回に22球を投じた後、2回に25球を費やして4失点とベイスターズ打線につかまった際の彼の表情だった。


吉村投手の顔から大粒の汗が噴き出していることがテレビ画面を通してはっきりとわかる。


いや、はっきり分かるなどというレベルではない。尋常ではない量の汗から察するに、昼間の暑さのこもるグランドやベンチ内の気温は危険なほど温度が上昇していたのだろう。


その厳しい状況にあるマウンド上の吉村投手、2回表のベイスターズ打線は6番山本祐大選手と8番度会隆輝選手のヒット、そしてジャクソン投手のバントにより二死二、三塁となり打順がトップバッターに還って梶原昴希選手。


今期になって成長がさらに加速した梶原選手の打席には落ち着きが感じられる。


吉村投手の2球目、外角高めのストレートに逆らわず左方向にきっちり打ち返し、これが先制2点タイムリーとなった。


さらに、二死一塁の場面で打席に入ったタイラー・オースティンがインハイのストレートを引っ張って左中間に運んだ。



少しつまったように見えたが、さすがのパワーでスタンド最前列まで持っていった。


このところよく見かける打線がつながったビッグイニング。


これで4-0となり、試合を支配できるかと思ったが、この予想は完全に裏切られた。


アンドレ・ジャクソンは3回裏にワイルドピッチで1点を失っていたが、4回になって明らかに様子がおかしかった。



先頭のオスナ選手と中村悠平選手をフォアボールで歩かせ、続く山田哲人選手にライト線を破るツーベースヒットを許して1点を失う。


続く丸山選手は三振に打ちとったが、代打西川選手が打席に入ったところでジャクソン投手はマウンドを外してしゃがみ込んでしまった。


すぐに内野陣が駆けつけ、オースティンがベンチに飲み物を要求したが、トレーナーに付き添われてベンチに戻り、そのまま降板した。




熱中症のような症状だったということだったが、大量の汗をかいていた吉村投手ではなく、ジャクソン投手の方に問題が発生するとは意外だった。


しかし、調べてみると、汗が出ない方が熱中症の危険性が高いという説もあるようで、特に昨日のような高温多湿の状況だと汗が出にくく熱中症になりやすいとのこと。


ジャクソン選手以外にも、宮﨑敏郎が体調不良で途中退場したほか、山本祐大捕手もイニング間に治療と冷却の時間をとるなど大きな影響が生じた。


今日も暑いに決まっているが、夜には小雨が降るという予報でもあり、多少は良いだろうか。


先発予定の石田裕太郎投手はじめ、選手の皆さんには水分補給や冷却などの対策を十分にとってもらいたい。


ビジターということで出来ることは限られるかも知れないが、ベンチ裏でのミストによる冷却など手を尽くしてくれることだろう。


ジャクソン投手に代わって急遽登板したのはこのところ出番の少なかった佐々木千隼投手だったが、西川選手のファーストゴロの間にまず1点、続いて長岡選手に右中間を破るツーベースヒットでさらに1点、4-4の同点に追いつかれてしまった。


佐々木投手は回またぎで5回にも登板したが、一死走者なしで村上選手にソロホームランを被弾した。


3-0からの4球目、高めに浮いたボールを見逃してはもらえなかった。


これで4-5と逆転され、流れとしては完全にスワローズに傾いた。


しかし、タレント豊富な現在のベイスターズ打線には色々な引き出しがある。


直後の6回裏、先頭の度会隆輝が3-1からの5球目、アウトコースのボールを左に打ち返すと速い打球が左中間を抜けていくツーベース。


森敬斗の進塁打の後、再び梶原昴希がセンター前にタイムリーヒット。あっさりと5-5の同点に追いついた。


ここでとまらないのが今の打線の勢いだろう。


タイラー・オースティンが今度はライトスタンドにツーランホームラン。これで7-5と逆転した。



その後、中川虎大投手が7回、オスナ選手にソロホームランを許して7-6と追いすがられると、直後の8回表に宮﨑に代わって出場した柴田竜拓が二死一、二塁で決勝タイムリーを放った。


守備ではチームに貢献している柴田選手だが、攻撃面で活躍するのは実に久しぶりという印象だ。




9回裏にはクローザーの森原康平が登板したが、打高投低の試合の流れは変えられず、オスナ、松本、丸山の三本のヒットで1点を失い8-7となっていただけに、柴田のタイムリーは非常に大きな価値を持つものだった。


良くある神宮花火大会に加えて熱中症の影響も生じたこの試合は、8-7、俗に言うルーズベルトゲームをベイスターズが制する形で決着がついた。



リーグで得点数1位のベイスターズと2位のスワローズの戦いらしくノーガードの殴り合いのような試合となったが、第二戦はどうなるだろうか?


石田裕太郎投手の制球力でロースコアの展開になってくれることを願っている。


2日続けてこんな打撃戦じゃ選手もファンも身が持ちませんわ。