さあ帰ろう みんなが待っている横浜へ
横浜スタジアムで2連敗したあの日、これはひょっとしたら4連敗のストレート負けもあるかも知れないという悪い予感しかなかった。
だから、ベイスターズがもう一度横浜に戻って試合をするということは、信じたいけれども信じるのが難しかった。
初戦と第二戦で感じた戦力差を考えると、アウェーの福岡で2勝以上で勝ち越すことは予想などではなく、願いあるいは祈りでしかなかった。
しかし、ベイスターズの選手たちは、桑原将志の檄で自らの闘争心に火をつけ、なんと敵地で三連勝という最高の結果をもたらしてくれた。
流れを変えた”病み上がり”のエース東克樹の奮闘は前回の記事で書いた通りだが、その後も昨日のアンソニー・ケイそして今日のアンドレ・ジャクソンがどちらも今季一番という好投をこの大舞台で見せてくれた。
そして、連日の桑原将志のスーパープレーもこの二人を大いに助けた。
アンソニー・ケイ 7回、102球、被安打4、奪三振7、与四死球1、失点0
アンドレ・ジャクソン 7回、108球、被安打3、奪三振8、与四死球3、失点0
両投手とも文句なしのHQSで勝利投手となった。
外国人投手二人が日本シリーズで連続して勝利投手になるのは長いNPBの歴史の中でも初めてのことらしい。
そして、二試合とも8回と9回を以下のリリーバーたちが無失点に抑えた。
第四戦
8回 坂本裕哉 18球、被安打1、奪三振1、与四死球0、失点0
9回 ウェンデルケン 11球、被安打0、奪三振2、与四死球0、失点0
第五戦
8回 伊勢大夢 13球、被安打1、奪三振2、与四死球0、失点0
9回 中川颯 13球、被安打0、奪三振0、与四死球0、失点0
福岡での3連戦で二度登板したリリーバーは伊勢大夢のみで、他の投手たち(上記の3人に加えて森原康平)は一度だけの登板にとどめている。
加えて、全員が無失点という成功体験を得ている点が素晴らしい。
負荷の分散と自信の獲得という意味で理想的なブルペン運用ができている。
そして打線も活発だった。
第三戦では桑原将志の先頭打者ツーベースからの先制点に続いてまたも桑原のソロホームランで突き放し、さらに筒香の犠牲フライと戸柱恭孝のダメ押しタイムリーツーベースで試合を決めた。
第四戦はタイラー・オースティンの先制ソロに続いて不振だった宮﨑敏郎が勝ち越しソロホームラン。さらに、桑原将志の2点タイムリーツーベースとオースティンのタイムリーで合計5得点。
そして今日の第五戦では3回の筒香嘉智の先制タイムリーに続いて4回にはこれも不振に喘いでいた牧秀悟のスリーランホームランで試合を支配することができた。
9回にも梶原昴希の2点タイムリーなどで3点を加え、7-0の完勝をもたらした。
こうして見ると、桑原、梶原、牧、オースティン、宮﨑、筒香、戸柱と持ち味の異なる多くの打者が交代で打点を挙げていることがわかる。
ホークスの立場からすると、誰か一人を抑えれば大丈夫という訳にはいかず、対策を立てにくいのではないだろうか。
しかし、敵地での三連勝というのはもう終わったことだ。
チームは明日横浜に戻って運命の第六戦を再びホーム横浜スタジアムで迎えることとなる。
今回の日本シリーズはここまでの五試合全てでビジターチームが勝利しているという嫌なジンクスもあり、そして、ホークスの先発は第五戦が有原投手、第六戦がモイネロ投手という難敵になることも間違い無いだろう。
日本一に王手はかけたものの、ここから先の戦いは決して楽なものではない。
まずは、今までのベイスターズにありがちだった”この試合に勝てば”という時に緊張して硬くなる、あるいは闘志がありすぎて空回りする、といった自滅パターンを絶対に回避することが重要だ。
チームの全員がそれぞれの役割を再確認し、平常心で試合に臨んでもらいたい。
イチローさんも言っていたっけ。
”特別なことをするために特別なことをするのではない。
特別なことをするために普段どおりの当たり前のことをするのだ”
ということで慎重な書き振りになってしまったが、本心としては、ベイスターズが横浜に戻ってきて日本一をかけた最高の舞台でもう一度戦うということが嬉しくて、誇らしくて仕方ない。
がんばれベイスターズ!
勝っても負けても、どんな時でも応援している。
今までも、これからもずっと
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。