春なのに怒涛の打高投低
今日の楽天との練習試合は雨天中止ということで、次の予定は土曜日15日の中日戦(宜野湾)だそうです。
ここまでの対外試合はいずれも中日戦なので、何だか中日とばかり試合をしているような気がする。
今年は横浜スタジアムでの開幕戦も中日との試合なので、そう言う巡り合わせなのだろうか。
この2試合の結果は次のとおり。
2月11日 ドラゴンズ 0 - 4 ベイスターズ
2月12日 ドラゴンズ(2軍) 5 - 16 ベイスターズ
ベイスターズからすれば、2試合で20得点、5失点ということで悪くないスタートということになるが、内容を見ると良いところも悪いところもある、という印象だ。
まず、打の方で言えば、2試合で36安打、4本塁打ということで、大勝した2試合目が2軍相手だったことを考えても好調であり、特に若手の打者たちのアピールが目立った。
度会隆輝 3打数2安打(2/11)、4打数1安打1打点1本塁打(2/12)
森敬斗 4打数1安打(2/11)、6打数1安打2打点1本塁打(2/12)
松尾汐恩 3打数1安打(2/11)、6打数3安打2打点1本塁打(2/12)
井上絢登 5打数2安打2打点1本塁打(2/11)、4打数3安打1打点(2/12)
加藤響 4打数3安打1打点(2/11)、5打数3安打2打点(2/12)
20〜24歳という若手の好打者たちの台頭はここまでの試合で最も目立っている(他球団の練習試合と比べても際立っているように思うのはやはり贔屓目というものだろうか)。
新人の加藤選手(2024年ドラフト3位 東海大相模ー東洋大ー四国アイランドリーグ高知)は2試合連続で猛打賞を記録しており、鋭いスイングと積極的な姿勢が目立っている。
その一方で、8日の紅白戦では山﨑康晃などにバッティングをさせてもらっていなかったので、気持ちよく自分のスイングができれば打つが、百戦錬磨の投手が相手だと翻弄されてしまう、という状況なのかも知れない。
我々ファンも過度な期待を持って本人にプレッシャーをかけるのではなく、今年は2軍でプロの投手の投球術に慣れるのを見守ることも大事だと思う。
11日の試合で岡田投手からライトスタンドに弾丸ライナーの特大ホームランを放った井上選手は昨年2軍で好成績を残し、1軍では数字は残せなかったものの経験値は高めている。
彼のスイングの強さと飛距離はやはり魅力的で、宮﨑敏郎選手の後継者としての期待が高まっているように思う。
この調子を維持することができれば、開幕1軍に残り、週に一度はある宮﨑選手の休養日にサードのスタメンで出場する枠(イレギュラー枠)を掴むことができるのではないだろうか。
そして、度会、森敬斗、松尾汐恩のドラフト1位組はなんと言っても、12日の試合で先頭打者から3者連続でホームランを放った活躍が強烈な輝きを放った。
対戦相手は2023年ドラフト4位で履正社高校からドラゴンズに入団した福田投手で、19歳という若い左腕だったが、投げているボール自体、特にストレートには見るべきものがあると感じた。
先頭の度会隆輝への初球、インコースを狙ったストレートがやや真ん中よりに入ったが、迷うことなく振り抜いてライトへのホームラン。
本人のコメントでは、去年だったらファウルになっていたかも知れない、というバッティングは今オフの筋力増加と安定したスイングの効果なのだろう。
続く森敬斗は3球目のインコースの変化球を引っ張ってライトスタンドへ。
内角ギリギリ、ひょっとするとボールゾーンではないかという厳しいコースだったが、左投手のあのボールを思い切り引っ張れるようになったのは6年目となった彼の進化の証だと思う(12日の試合での守備のミスなどは相変わらずというところなので、決してうかれることなく引き続き頑張って欲しい)。
そして、松尾汐恩のホームランはこれも初球のインコースを身体を開いて引っ張ってレフトスタンドへ。
松尾選手のバッティングは1年目から高卒新人のレベルをはるかに超えており、3年目となる今年はキャッチャーというポジションでなければ、あるいは正捕手の座に予想外の大成長(失礼。しかし、良い意味での大きな驚きだった)を見せた山本祐大がいなければ1軍で常時試合に出ることは確実という能力があると思う。
松尾選手については、サードへのコンバートという説もあるようだが、一人の捕手が全試合スタメンマスクで守り切るのが難しいという昨今のNPBの状況を考えれば、私としてはやはり捕手としてじっくり育てて欲しいという思いがある。
若いと思っていた山本祐大も今年で27歳。7月で21歳になる松尾汐恩とは6歳の年齢差があるので、山本選手が円熟期に差し掛かるころに松尾選手がちょうど今の山本選手のような年頃になる。
つまり、この二人が無事に(そしてFA等で退団することなく)頑張ってくれれば、ベイスターズの捕手陣はあと10年間は安泰と言うことになる。
さて、一方で投手陣については、山崎康晃の異例とも言える早い仕上がりは好材料だが(でも、あまりとばし過ぎないでね!)、先発ローテーションに一角を狙う立場の石田裕太郎投手と吉野光樹投手がピリッとしなかった。
石田投手は、習得中のスライダー(スイーパーといっても良いような大きく横に滑る変化球)でストライクが取れずに苦しみ、カウントを悪くしてからの甘いボールを打たれていた。
しかし、走者を背負ったピンチでは得意のストレートとシンカーできっちり抑えており、3回を無失点で切り抜けている。
ポジティブに捉えれば、この新球のスライダーが決まるようになるとローテーションに定着する姿が見えてくる。
吉野投手は、奪三振能力があり、最初の2イニングを無難に抑えていたが、3回に森選手のミス等もあり一気に崩れて6安打5失点を喫した。
これは技術よりもメンタルの問題であるように思う。
昨シーズンはポストシーズンでも登板している投手なので、このメンタルの壁はしっかりと乗り切って能力に相応しい活躍を見せて欲しい。
勿論、まだ練習試合の段階なので、これからチャンスをもらうことができる。
この若い二人の投手が本領を発揮し、さらなるブレークを遂げる飛躍の年となることを心から祈っている。






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