9-1で読売に大勝 オースティン不在時の打線の最適解が見えた
東京ドームでのジャイアンツ3連戦はジャクソン、バウアー、東克樹を投入して連勝を狙うも、初戦と第2戦は完封負け。
ジャイアンツの井上投手と山崎投手が良かったと言えばそれまでだが、ロースコアゲームが予想され、長打が期待できない条件でも大艦巨砲主義でいかざるを得ないのは多分に思い込みが強すぎたところもあったのではないだろうか。
と言うのも、打線をがらりと変えた第3戦では見違えるようにダイナミックな攻撃が展開されたからだ。
この日の打順は以下の通り。
梶原(CF)
三森(3B)
度会(RF)
牧(2B)
佐野(1B)
山本(C)
筒香(LF)
林(SS)
東(P)
1、2番に俊足の梶原と三森を置いたことによって、打線の機動力が飛躍的に高まった。
特に三森大貴は脚が速いことに加えて打球判断も早くて正確だ。さらに、ほぼ減速しないスライディングなどの走塁技術にも長けている。
これがソフトバンクのスタンダードなのか。
幸い三森はセカンド、サード、ファースト、外野(やや難はあるが)をこなせるので、宮﨑敏郎、筒香嘉智、佐野恵太のうち誰か一人をベンチに置いて代打起用することでうまく運用することができる。
ジャイアンツの先発、田中将大投手は本来の制球ではなかったように見えた。
歳を重ねて変化球で勝負する投球になってきつつあるとは言え、やはりストレートで押していないと変化球が生きてこない。
最速149キロ、常時140キロ台中盤のこの日のストレートは球威が不足していると言うよりはコマンドが効いておらず、打者の嫌なコースに投げきれていないように見えた。
ベイスターズの打者は甘いストレートとゾーンに残るスプリットの二つを同時に待っていたように感じたが、これができること自体、ストレートが脅威とはなっていなかったのではないかと思う。
初回、先頭の梶原昴希が甘くはいったストレートを捉えてあわやホームランというフェンス直撃の二塁打を放つと、三森大貴が内野安打で出塁してすぐさま盗塁を決め無死二、三塁のチャンスを作った。
俊足の2人が躍動すると、4番に入った牧秀悟のタイムリー、そして佐野恵太の犠牲フライで2点先制。
投手が変わったとは言え、昨日までの打線にはみられなかった集団的な爆発力だ。
2回にも、一死後、8番林琢真のヒットを足がかりに、東克樹の送りバント梶原が四球を選んで二死一、二塁のチャンス。
ここでも走者は林、梶原の俊足2人だったし、二死であることからスタートも早くなる。
三森、度会の連続タイムリーで2点を追加したが、ファーストランナーがサードまで達する走塁はまさに“ダイヤモンドを駆け巡る”という昭和な表現がピッタリの攻撃だった。
それにしても、度会選手の三遊間のヒットで一走の三森大貴がサードにまで悠々と達したのには驚いた。
有難うございます。こういう走塁はなんぼあってもええですからねえ。
そして、極めつきは田中投手の外角低めの力のないストレートあるいは落ちなかったスプリットを捉えた4番牧秀吾の右中間を破る2点タイムリーツーベース。
これで6-0となり田中投手は降板、試合の趨勢はほぼ決した。
一方、我が社の先発、東克樹は初回やや制球が本来の精度ではないように見えたが、大きな援護点にも恵まれ、回を追うごとに素晴らしい投球へと修正していった。
8回、113球、被安打5、奪三振10、与四球1、失点0で連敗をとめた投球はまさにエースの働きだった。
この後もベイスターズは攻撃の手を緩めず、筒香嘉智の今季初となるソロホームラン、山本祐大と梶原昴希のタイムリーで9-0とダメをおした。
テレビで観戦していた私は、今季はじめて、
“助さん、格さん、もおいいでしょう、フォッフォッフォ”
というセリフを口にした。
蛇足だが、こういうことは敢えて口に出すのが幸せになるコツだ。
さらに蛇足になるが、鰻の中入れ丼(ご飯の中にもう一層鰻が隠れているヤツです)を注文したら、一旦、中入れ丼を頼んだことは忘れて食べ進み、ご飯の中に鰻を発見した時に、「ああっ?こんなところにも鰻がっ!」と声に出して言うと更に幸せになることができるのだ。
今日の試合は最終回に9点差で登板した山﨑康晃が大城選手とヘルナンデス選手に連続ツーベースを打たれて失点したことが玉に瑕だったが、まあ良しとしよう。
不調とは言え、手の長い外国人選手にアウトハイのストレートを投げてしまう不用意なところが今季の山﨑投手のもう一つ信頼できないところだが、まあ、ここは点差もあったということでその注文は呑み込もう。
さて、金曜日の休みが明けると週末はバンテリンドームのドラゴンズ戦だ。
前回の対戦で攻略した高橋宏斗投手は雪辱を期しているだろうし、氷雨の中完全に封じられた松葉投手はその再現を目論んでいることだろう。
当社はケイと大貫晋一を起用するのだろうか?
敵地バンテリンドームということもあり、決して楽な試合にはならないと思うが、梶原、三森の1、2番を起爆剤として躍動するこの打線で勝負を挑んで欲しい。






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