V字回復で5割復帰 チームに勢いが出てきた
この9連戦(実際には5月2日が雨天中止となり連戦は途絶えたが)は4月29日のヤクルト戦から始まり、その試合で先発したのが今日と同じアンドレ・ジャクソン投手だった。
あの試合ではランバート投手と中継ぎ陣を打ち込んで6得点を挙げ、ジャクソン投手はスワローズ打線を6回1失点に抑えて6-1で勝利した。
そしてちょうど1週間後の今日、ジャクソン投手の状態は先週よりもむしろ良いように見えた。
150キロ台中盤のストレートの威力はいつも通り素晴らしかったが、加えて、今日は変化球の制球が良かった。
特にチェンジアップは狙ったコースに投げ切ることができており、このコマンド力が好投を支えたと思う。
6回までは2塁を踏ませず、エラー絡みで二死一、三塁のピンチを迎えた7回裏も昨日ケイ投手からソロホームランを打っている木下選手をセンターフライに打ちとりことなきを得た。
7回、104球、被安打5、奪三振5、与四球0、失点0のHQSでドラゴンズ打線を全く寄せ付けなかった。
一方、打線はタイラー・オースティン選手と桑原将志選手の復帰で徐々に活気付いてきている。
まず3回表、二死から桑原選手の死球と牧秀悟選手のセンターへのヒット一、二塁のチャンスを作ると、3番度会隆輝選手が横浜高校の大先輩である涌井投手が3-1から投じた外角高めのスライダーを逆らわずに左方向に打ち返した。
打球がレフト前に弾む間に良いスタートを切ったセカンドランナー桑原選手が先制のホームを踏んだ。
さらに5回表には桑原、牧の連打で無死一、二塁の好機を作り続く度会は初球で文句なしのバントを決めて一死二、三塁。
続く4番オースティンに対してドラゴンズバッテリーは慎重に配球してフルカウントから歩かせた。
一死満塁のチャンスで打席には5番の佐野恵太が入る。
佐野選手はしっかりとボールを見極め、フォアボールを選んで押し出しの1点を涌井投手からもぎ取った。
今日の涌井投手は最速152キロのストレートをズバッと決める一方、高めの変化球で打者のタイミングをうまく外していたが、このボールはわずかに浮いてボール判定となった。
続く6番三森選手は2球で追い込まれたが、1-2からの5球目、ボールになる低めのフォークボールをうまくすくい上げてセンターへの犠牲フライで1点追加。
久しぶりの3点目が入って3-0とリードを広げることに成功した。
7回にジャクソン投手が降板した後の8回はローワン・ウィック投手が走者を許しながらも無失点で抑えた。
ウィック投手の記録したストレートの最高球速は160キロで(今日のバンテリンドームのスピードガンはやや過大評価だったようにも見えたが)、まさに剛腕と言って良い投球だった。
そして9回はクローザーに定着しつつある入江大生がドラゴンズのクリーンアップを6球で三者凡退に封じて試合終了。
11安打を放ちながら3得点で終わった打線は未だ好調期に入ったとまでは言えないが、全員が底をうったような連敗中の状態からは明らかに上向いている。
昨日、復帰後すぐに1番センターでスタメン出場して2安打を放った桑原将志は今日も3安打猛打賞の活躍を見せてくれた。
やはりこの人が打つとチームが元気になる。思えば昨年の日本シリーズもそうだった。
今日の勝利で今季の成績は14勝14敗2分けとなり、一時は6あった借金を完済した。
こうなると、明日の試合で借金生活に戻るのか、それとも貯金を作ることができるのかでチームの勢いが大きく変わってくる。
この大事な一戦を任されるのは今季未だ勝ち星のない大貫晋一投手。
しかし、バンテリンドームは得意にしているだけに、投手が引っ張って僅差で勝ち切るという現在の良い戦いぶりを継続して欲しい。
いや、きっとやってくれるだろう。
Go, Baystars!




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