三者連続ホームラン➕一本と完封勝ちの土曜日
難敵の隅田知一郎投手から3点を奪い流れに乗るかと思われた水曜日の試合以降、連敗を喫してしまったベイスターズ。
交流戦のチーム打率はとうとう.197まで低下して12球団最下位。
特に、昨日の試合ではロッテの石川投手の緩急自在の投球に完全に翻弄されてわずか1安打、1四球に終わった。
その一本が宮崎敏郎のスリーベースヒットで、梶原昴希の犠牲フライでなんとか完封負けは逃れたが、打線は久しぶりに冷えきっている。
さらに、今季一番安定していたケイ投手が先週に続いて4失点で敗れたことも心配なところだ。
昨日の試合を観ていて思ったのだが、ケイ投手は以前からこんなにスライダーの時に腕の振りが緩んでいただろうか?
あれだと打者にバレてしまうので、昨日の山本選手にホームランを打たれた時のように、甘く入るボールは痛打される確率が高いと思う。
ということで、どうにもあまり希望の持てる材料が見当たらない中で大貫晋一が先発した今日の第二戦。
試合前に私が無理矢理ひねり出したポジティブな要素は次の二つだった。
(ポジ要素その1)
大貫晋一は予想が不利な時に限って好投するあまのじゃくさんだ。
(ポジ要素その2)
ロッテ先発の廣池投手はファームで好投している期待の新人だが、何かのきっかけで隙が出れば攻略できる可能性は経験値の高い投手よりはあるだろう。
両投手とも初回は無失点で抑え、まずまずの立ち上がり。
大貫晋一は先頭打者の初球をセンターに打ち返されて走者を許したが、廣池投手は三森、度会、佐野を三者凡退に打ちとった。
最速150キロを超えるストレートと低めに制球された変化球を投げる好投手で、この人が昨年のドラフト5位というのはどういうことなのだ、と思うほどだった。
しかし、“何かのきっかけ”は、思ったより早く現れた。
2回裏、先頭の4番牧秀悟がストレート2球で追い込まれた後のフォークボールを右膝を上手く落としてすくい上げ、低い弾道でレフトスタンド最前列に飛び込む先制のソロホームラン。
決して失投ではなく、ストレート2球で追い込まれた後に低めに沈むフォークを良く打ったなという一打だった。
ロッテベンチからすれば、カウントは0-2だったのでこのフォークはもう少し低くボールになるところで良かったということかも知れないが、廣池投手としてはまずまず狙ったところに投げられたボールだったと思う。
だからこそ、ショックはあったと思う。
続く筒香嘉智に対しては、2球で追い込んでから粘られ、9球目のカーブが真ん中高めに浮いた。
これは明らかに失投だった。
筒香選手はこれを逃すことなく、上手くタメを作ってから豪快なスイングでライトスタンド中段まで運んだ。
二者連続のソロホームランだ。
そして、話はここで終わらない。
次打者の戸柱恭孝も1-0からの2球目を強振してライトスタンド中段へ。
数年ぶりの三者連続ホームランで3-0とリードを広げる。
打ったボールはほぼ真ん中のストレート。
捕手の要求は外角だったと思うが、これも失投だった。
牧秀悟がフォーク、筒香嘉智がカーブをホームランにしていたので、戸柱選手はストレートを待っていたようだ。
捕手らしい、配球を読んだホームラン。
3-0では未だ試合は分からないが、こリードが大貫晋一を勇気づけ、メンタル面で余裕をもたらしたことは間違いない。
大貫投手のように球威で抑え込むというよりは打たせてとるタイプの投手はこうした余裕の有無が大きな違いを生む。
その後、大貫投手は内野ゴロを量産して無失点のイニングを重ねた。
4回には二死二、三塁のピンチを迎えたが、ここも友杉選手を当たりそこねのサードゴロに打ちとって切り抜けた。
一方、追加点の欲しいベイスターズは3回から登板したロッテの2番手高野投手を打ちあぐねていたが、6回先頭の牧秀悟が再びソロホームランを今度はライトスタンドに放った。
少しこすったような打球でライトフライかと思われたが、風にものってスタンドに達した。
今日の牧選手はまさに4番に相応しい活躍だったと思う。
さらに、7回にも一死から今日は1番サードでスタメンの三森大貴が四球で歩き、すかさず盗塁を決める(当たり前のように決めてくれるこの人の盗塁技術はやっぱり凄いね)。
そして、このところノーヒットの試合が続いていた度会隆輝が益田投手の浮いた変化球をライトの右に鋭く打ち返すタイムリーツーベースヒットで加点。
5-0とリードを広げて試合の流れを支配した。
こうなると、ここまで球数も少ない大貫晋一の2年ぶりの完封勝利なるから、というのがベイスターズファンとしては注目するところ。
9回表二死走者なしの場面で球数は97となり、大貫投手自身2度目のマダックス達成なるかと思われたが、99球目を打ったピッチャー返しをグラブで弾いて内野安打となり、これは未遂で終わった。
しかし、最後の打者をライトに入った蝦名選手の好守備もあって打ちとりゲームセット。
101球、被安打7、奪三振4、与死球1の完封勝利だった。
今日の大貫投手は変化球が低めに集まり、両コーナーにしっかりと投げられていた。
特に、左打者の膝下へのスライダーが有効だったように感じた。
次回の先発は恐らく7月1日からの中日戦(横浜スタジアム)になると思うが、今日の状態を維持して先発ローテーション5番目の座を確実なものとして欲しい。
さあ、明日は交流戦の最終日だ。
今週2度目となるトレバー・バウアーの好投に期待しよう。
打線の方は未だ底を脱したとも言い難い状況だが、ベンチの雰囲気は今日の快勝で好転していることだろう。
自分たちの力を信じて好球必打を貫いて欲しい。
Go BayStars!







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