mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

連勝が途切れた次の試合に勝ったことを祝おう

その後の濱マイク





負けたチームというのはいつでも冴えないものだ。


それはそうに決まっている。


しかし、負けた時の格好悪さにもレベルのようなものがあって、残念ながら我がベイスターズはそのレベルが高めだと思う(より格好悪いという意味です)。


ベイスボールなどという蔑称はそのあたりから来るのだろう。


6連勝が途切れた昨日の阪神戦は、まさにそう言う格好悪さレベルの高い試合だった。


ライトからの送球を中継して、間に合わないホームに投げるのをやめようとするも途中で止めることができず、全く関係ない一塁ベンチ方面にボールを投げ捨ててしまった林琢真。


それをバックアップに行って尻もちをついてしまい下半身に問題の生じたアンドレ・ジャクソン(どうか大きな故障ではありませんように)。


次の会に急遽登板して森下選手に低めギリギリの悪くなさそうなストレートをホームランにされた山﨑康晃。


長年の経験から何かを察して、テレビの音声を消して4回から6回をみとっていた私にはどこか遠いところの出来事のように思えていた。


“人生はクローズアップで見れば悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇だ。”


チャールズ・チャップリン



まあいいさ。


こう言うことは今までも数えきれないほどあったし、草野球レベルのように見えてしまうプレイがあっても、本当に草野球レベルであるはずがないことは我々ファンが良く知っている。


Today should be another day.



連敗を避けたいベイスターズ、今日の先発は先月あたりから覚醒した感のある竹田祐投手。


今日も強力タイガース打線を一人づつ丁寧に打ちとって行く。


タイガースの打撃コーチが“浮き上がるよう”と表現していた最速150キロ超のストレート(初回に中野選手を空振り三振に打ちとった外角高めのボールはまさにそんな感じ)をほぼ思ったところに投げ切れる。


加えて、スライダー、カーブ、フォーク、どの変化球でもストライクを取ることのできる制球力が彼の強みだ。



2回の無死一、二塁のピンチでも、落ち着いて7番から9番打者を打ちとった安定感、新人とは言え、やはり大卒社会人の大人のピッチングだった。


3回から6回は全て三者凡退に抑え、その間にベイスターズ打線は先制しさらに追加点を奪った。


タイガース先発の高橋遥人投手の強いストレートに手こずっていたベイスターズの打者たちだったが、4回表、桑原将志がヒットで出塁し、二死から盗塁してセカンドまで進む。


ここで打席に入った山本祐大は、左腕の繰り出す膝下への変化球に全く合っていなかったが、それを見た梅野捕手が3球続けて同じコースに要求したチェンジアップを実に上手くバットに載せてレフト前に運んだ。



桑原将志のスタートも素晴らしくレフトからの返球が少し逸れる間にホームインし、先制。


さらに、5回にも、左腕対策として8番セカンドに入ったドラフト3位の新人、加藤響がライトへのポテンヒットで出塁し、竹田祐がバントで送って二死二塁のチャンス。


ここで、今日が誕生日の蝦名達夫が3-1から見事な詰まり落としのセンター前ヒット、これがタイムリーとなって2点目。




2点のリードをもらった竹田投手は7回も続投し、先頭の佐藤輝明選手を空振り三振に打ちとったが、続く大山選手に3-1とカウント負けしてしまった。


今日は大山選手にだけは何故か投げにくそうにしており、2回のピンチも先頭の大山選手を四球で歩かせたことから始まった。


そのことを意識したのか、3-1からの5球目、インコースを狙ったストレートはシュート回転する力のないボールとなり真ん中へ。


大山選手はこのボールを彼特有のカチあげるようなスイングで振り抜き、レフトスタンドへのソロホームラン。


これが反撃の狼煙かと思い、非常に嫌な感じがしたが、我らが竹田投手は後続をしっかり断ち切って最小失点で切り抜けた。


そして、直後の8回表、ヒットで出塁した桑原将志を一塁に置いて、4番タイラー・オースティンがタイガース2番手の伊原投手の真ん中高めのスライダーを捉えてレフトスタンド中段へのツーランホームラン。



4-1とリードを3点に広げて一気に試合を支配することに成功した。


1点差に追い上げられた直後の価値あるツーランはまさに4番の仕事だった。


結局、竹田投手は7回で降板し、8回をローワン・ウィック、9回を伊勢大夢がいずれも三者凡退で完璧に抑えてゲームセット。


竹田投手は7回、94球、被安打3、奪三振3、被本塁打1、与四球2、失点1のHQSで4勝目(1敗)を挙げた。


伊勢大夢のセーブ数も気がつけば12まで増えている。


今シーズンはこのまま、ウィック、伊勢の勝ちパターンで全うするのだろう。


そこに、復調気配の森原康平、カーブで緩急をつけるモデルチェンジに成功しつつある入江大生、そしてジョーカーの藤浪晋太郎というところでCSを闘うことになると予想される。



正直言って、2位か3位かはそれほど気にしていない(興行的にはホームでのCS開催権のある2位の方が良いに決まっているが、記憶にある限り、ベイスターズはホームのCSで勝ち抜けたことがない)。


むしろ、貯金を増やせるだけ増やすことを望んでいる。


“貯金なんて、こんなん、なんぼあってもええですからね”




明日の広島戦にもぜひ勝って、貯金4を達成しよう。


Go, Baystars!

さあ打て筒香 飛ばせ空のかなた

その後の濱マイク





ホームランバッターというのは特別な存在だと思う


野球というスポーツの競技時間の大半はバッテリーと打者との駆け引きに費やされる。


そこでは、18.44メートルの距離を挟んで打者と対峙するピッチャーがアウトコースのスライダーをボール一個分出し入れするような精妙な投球を続ける。


その制球は、誤差数センチメートルというスケールのものだろう。


しかし、ホームランバッターがバットを一閃すると、野球というスポーツの世界は数センチメートルから一瞬で100メートルのスケールに切り替わる。


その瞬間の躍動感


非常なスピードで振られるバットの暴力的と言っても良いほどのエネルギー


そして美しく大きな放物線を描いてスタンドに消えていく真っ白なボール



だから、ホームランバッターには夢があるのだ。


今日の試合、ドラゴンズ先発の涌井投手は流石に百戦錬磨のベテランで、絶妙な制球と緩急でベイスターズ打線に隙を見せなかった。


2回二死満塁で石田裕太郎が押し出しの四球を選び1点を先制したが、攻略と呼ぶには程遠い状態だった。


3回裏には、石田裕太郎の打たれ始めると止まらない悪癖が久しぶりに出て、その涌井選手のヒットから長短の三連打で3点を失った。


1-3と逆にドラゴンズにリードを奪われる。


石田投手は性格が素直過ぎるのだろうか。


打たれると同じリズムで真ん中よりにボールを投げ込んでいってしまうように見える。


しかし、4回には立ち直り、二つの三振を含む三者凡退でドラゴンズの下位打線を抑えた。


そして5回表、簡単にツーアウトをとられた後、打順が1番に戻って、蝦名達夫がライトへのヒットで出塁し、続く桑原将志の死球で二死一、二塁となった。


打席には筒香嘉智。


ゆったりとした懐の深い構えで横浜高校の先輩である涌井投手と対峙した。


1-1からの3球目、低めだがコースは真ん中に入ってしまったスライダーを見逃さず、渾身のスイングをかける。



バットとボールがぶつかった瞬間、ボールは方向を変えて凄まじい速さで吹っ飛んで行き、あっと思った時には呆然と見上げる右翼手のはるか上空を超えて広いバンテリンドームの右中間中段に達した。



逆転スリーランホームランだ。


今までに何度も見た、打った瞬間に皆が腰を浮かすような素晴らしい打球。


筒香嘉智のホームランは我々ベイスターズファン全員の夢なのだ。




その後、石田裕太郎はストレート主体のピッチングに切り替えて立ち直り、4回から6回までヒットはわずかに一本、その間だけでも三振を6個奪う快投を見せてくれた。


ベイスターズ打線は6回にも、戸柱恭孝の1ヶ月ぶりのヒットから林琢真のフェンス直撃のツーベースで一死二、三塁とし、石田裕太郎のファーストゴロの間に1点(これで石田投手は今日2打点の活躍)。


さらに、桑原将志と筒香嘉智のタイムリーでもう2点を追加した。


7回に宮城滝汰が板山選手にライトオーバーのスリーベースを打たれ、1点を返されたが、8回は森原康平、9回はローワン・ウィックはいずれも完璧に抑えて7-4で勝利。


3勝目を挙げた石田裕太郎は、6回、103球、被安打7、奪三振10(自身初の二桁奪三振)、四球0、失点3の内容だった。



これで8月12日のヤクルト戦から5試合連続でQSを達成したことになる。


今日の3回のように連打を浴びることがなくなれば、ローテーション投手のポジションを確固たるものとして、二桁勝利も狙えるピッチャーだと思うので、今日の試合で見えた課題に取り組んでさらに上を目指して欲しい。


これでチームは6連勝、貯金3で3位ジャイアンツとのゲーム差を2に広げた。


明日からは甲子園で今季最後のタイガース戦に臨む。


タイガースはCSに向けて再び状態を上げつつあるので、決して楽な闘いではないと思うが、高い集中力を保ち、一戦必勝の心構えでプレイして欲しい。


明日の先発はアンドレ・ジャクソンだ。


がんばれジャクソン、負けんなよ。


東克樹が8回零封とスクイズ成功で14勝 チームは貯金2

その後の濱マイク





シーズン最終盤となり、3連戦のカードはなくなった。


今日から始まるバンテリンドームでのドラゴンズ戦も明日までの2試合ということになる。


この試合、ベイスターズの先発はエース東克樹、ドラゴンズはドラフト1位の新人金丸投手を起用する。


金丸投手はまだ2勝にとどまっているが、ドラフトでも競合したほどの高評価を得ているピッチング自体は素晴らしく、援護点さえあれば3倍の勝利数でもおかしくない。


これまでにも東投手と金丸投手の投げ合いというのは何度かあり、毎回投手戦になった記憶がある。


そして、今日の試合も御多分に洩れずロースコアの投手戦となった。



今日の東投手はベース上で強いストレートを投げており、ドラゴンズの打者たちを押し込んでファウルを打たせていた。


そして、左打者への大きなスライダーと右打者へのチェンジアップでしっかりと空振りをとることができていたのが印象的だった。


1番のピンチは7回裏、ベイスターズが1点を先制した直後のドラゴンズの攻撃で先頭の細川選手にやや甘く入ったカットボールをフェンス直撃のツーベースとされた。


しかし、ここから粘れるのがエースの真骨頂。


続く福永選手、山本選手、ボスラー選手を三者連続三振に打ちとって無失点で切り抜けた。


この3人への投球は、打てそうなボールが一球もなかったように思う。


今日の東投手は、8回、102球、被安打4、奪三振9、与四球1、失点0という内容で、文句なしのHQSだった。


これで今シーズン14勝目(8敗)、ドラゴンズに対してはなんと11連勝ということになる。


有難うございます。いつもお世話になっております。



対する金丸投手も素晴らしい投球をみせてくれた。


140キロ台後半のストレートはスピードガン以上に速く見えていて、右打者の足元、左打者のアウトローへのスライダーが特に素晴らしかった。


4回、5回と走者を得点圏に送ったが、そこからの一本が出ず、金丸投手のストレートやスライダーで三振に打ちとられた。


唯一の得点は七回表、先頭の石上泰輝のやや強い当たりのファーストゴロをボスラー選手がファンブルし、拾い直してファーストベースのカバーに入った金丸投手にトスしたが、俊足の石上選手が必死に走ってギリギリセーフ(記録はファーストのエラー)。


塁上の石上選手はバッテリーの警戒の中、続く林琢真の打席の2球目にスタートを切って盗塁成功。


さらに、林琢真がライトフライを放ち、この間に石上選手はサードに進む。


そして、打席に入った東克樹が2球目に見事にスクイズを決めて1点先制





試合後に、愛工大名電でバント練習は随分やらされたので身体に染み付いていると言っていたが、それでも、相手チームの警戒する中できっちり決めたことは技術に加えてメンタルの強さがあったればこそ、だと思う。


この回は、エラー、盗塁、進塁打、スクイズとノーヒットで1点を奪ったことになり、またしても金丸投手には酷な展開となった。


9回には現状のクローザーである伊勢大夢が登板して、岡林選手、細川選手そして福永選手の代打として登場した上林選手を三者凡退に打ちとってゲームセット。


結局、東投手が自らスクイズで挙げた1点が唯一の得点であり、決勝点となった。


これでベイスターズは5連勝となる、貯金2。


3位のジャイアンツも勝ったためゲーム差1は変わらないが、貯金持ち同士の2位争いとなると引き分け数の多いベイスターズの方が有利となる(分母が小さいため、ゲーム差なしで並んだ場合、勝率がわずかに上回る)。


実質、ゲーム差1.5と言っても良い。


さて、明日はベテランの涌井投手と孝行息子の石田裕太郎の先発で対ドラゴンズ最終戦が行われる。


涌井投手は決して簡単な相手ではないが、このところ3試合続けてHQSを達成している裕ちゃんの好投を期待しよう。



追いかけて来るジャイアンツを気にしても仕様がない。


一つでも貯金を増やすことだけを考えて、一戦必勝だ。


Go, Baystars!