mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

三連勝で日本シリーズに王手 明日はそれを忘れて勝負に没入しよう





“この守備カッチカチのチームってなんやねん


どこの国の広島東洋カープなんじゃ”


私の脳内の謎の大阪のおっちゃんが叫ぶ声が聞こえた。


あっ、昨日の記事と全く同じことを書いてしまった。


しかし、今日のおっちゃんは次のようにも仰っていました。


“牧秀悟の着ぐるみつけた菊池涼介がおるやないか


そら勝てるわなあ”


2回裏にベイスターズ先発の吉野光樹がジャイアンツの4番岡本和真に先制ホームランを許し(戸柱の要求通りのボール気味の高めに投げてレフトスタンド中段まで持って行かれたのは格が違うと諦めるしかないか)、さらに3回裏その岡本選手を申告敬遠して一死満塁の大ピンチ。


5番大城選手のセンター返しの打球は二遊間を抜けた、と思ったが、牧秀悟の着ぐるみをつけた菊池涼介がダイビングキャッチしてうつ伏せのままショート森敬斗にトス。



森はセカンドを踏んでから強肩を生かし、矢のような送球でファーストもアウト。


4-6-3のダブルプレーに打ちとり、絶体絶命のピンチを無失点で切り抜けた。


このスーパープレーが試合の流れをベイスターズに持ってきたことは間違いない。


その直後の4回表、先頭のタイラー・オースティンがフルカウントからジャイアンツ先発のグリフィン投手の外角高めのストレートを強く振り抜いて右中間スタンドに突き刺さるソロホームランで1-1の同点に追いついた。



昨日の菅野投手とほぼ同じコースの失投(岸田捕手は昨日の小林捕手と同様、インコースに構えていた)を同じように右中間スタンドに運ぶデジャブのようなシーンだった。


さらに5回の攻撃で先頭の梶原昴希が2番手の赤星投手からレフト前のポテンヒットで出塁すると、次打者牧秀悟への4球目ですかさず二盗を決めた(投球はワンバウンドのフォークだったが、ひょっとするとその配球を読んでいたかも知れない)。



そして5球目で牧はボテボテの進塁打を打ち梶原は三塁へ。


佐野選手は良い当たりだったがセカンド正面のライナーとなってツーアウト。


続いて、前打席でホームランのオースティン選手に打順が回る。


ここで、ジャイアンツバッテリーに痛恨のミスが出る。


2-2から一球外して外角に構えた岸田捕手だったが、赤星投手はストレートを完全に引っかけてしまいボールはさらにその左へと大きく逸れた。





岸田は投球をミットに当てたが止められず、ボールがバックネットまで転がる間に梶原選手が生還して2-1とベイスターズが勝ち越した。


まさに梶原の脚で掴んだ得点だった。


ベイスターズは吉野投手を3回に打席で代打フォード選手に交代させ、4回から佐々木千隼(1イニング)、中川颯(2イニング)、山﨑康晃(2イニング)と無失点リレーでつないだ。





最後は森原康平が9回裏を6番から始まる巨人打線を三者凡退に打ちとってゲームセット。




これでファイナルステージの対戦成績はベイスターズ3勝、ジャイアンツ1勝(優勝チームのアドバンテージ)となって、ベイスターズが2017年以来7年ぶりの日本シリーズ出場に王手をかけた。


しかし、王手などということは直ぐに忘れた方が良い。


昨日も書いたが、チーム一丸となって無欲の戦いを続けることがファイナルステージで勝ち切るために必要なことだ。


間違っても、“せっかくここまで来たのに、負けたらどうしよう”などと考えてはいけない。


そういう考えが頭に浮かんで来ると、とたんに力みと緊張に支配されてしまうのだ。


明日の試合では、遠藤メンタルコーチの役割がいつも以上に重要になるだろう。


今ベイスターズがなすべきことはただ一つ。


無欲の戦いを続けてプレーに集中することだ。




“オリンピックの勝負は7割がメンタルで3割が運。欲をなくして平常心に戻ること”


三宅義信




頑張れベイスターズ!


我々ファンは全員あなたたちのことを誇りに思っている。

戸郷に勝って菅野にも勝つってマジですか? でも無欲の戦いを続けよう





この守備カッチカチのチームってなんやねん


どこの国の広島東洋カープなんじゃ


私の脳内の謎の大阪のおっちゃんが叫ぶ声が聞こえるほど、今日の守備陣は素晴らしかった。


私の脳内の謎の大阪のおっちゃん(イメージ図)



6回表、先頭の丸選手の放った二遊間を抜けるかというゴロに牧秀悟が間一髪追いつき、振り返りざまのジャンピングスローでファーストへノーバウンド投球。


それをオースティン選手が身体を一杯に伸ばして捕球する。捕った直後に横転してしまう程ギリギリのプレーだった。



一旦はセーフ判定だったが、リクエストで覆りアウト。


8回にはまたも丸選手のライト前のハーフライナーを梶原選手がスライディングしながらグラブの先端で何とか引っかけるように捕球。


さらに、続くオコエ選手の高いバウンドのサードゴロに宮﨑敏郎がカエルのように飛びついてこれまたグラブの先端で捕球してファーストへ送球、アウト。


どちらも良い当たりではなかったが、抜けていれば長打となる可能性がある嫌なコースの打球だった。


代わりばなの伊勢投手を救うファインプレーの連続。


どこの国の広島東洋カープなんじゃ




さて、ベイスターズ先発の大貫晋一は2度の二桁勝利を挙げた実力者としては物足りない成績でレギュラーシーズンを終えた。


2軍で過ごす時間も長く、本人も忸怩たる思いがあったと思う。


しかし、秋は秋刀魚と大貫が旬なのだ。


2年前のCSファーストステージでもタイガース相手に素晴らしい投球で勝利投手となったのは記憶に新しい。


今日の大貫投手は初回、三者連続三振に打ちとる完璧な立ち上がりを見せた。


その後もカットボール、ツーシーム、スプリットでピッチトンネルを構成して打者に的を絞らせず、ここぞというところでストレートをズバッと決める、まさに良い時の大貫のピッチングを久しぶりに見せてくれた(10月6日の最終戦でもドラゴンズを7回無失点に抑える好投だったが、今日の方が制球もボールのキレも優っていたように思う)。



6回裏に一時同点となるタイムリーを岡本選手に打たれたが、この回を最小失点で切り抜け、その直後の追加点につなげた。


6回2/3、96球、被安打5、奪三振7、与四球1、失点1と先発投手の役目を十分に果たし、菅野投手に決して投げ負けなかった。


大したものだ。


打線は菅野投手の投球術で5個の併殺打を記録するなど思うようには走者を進められなかったが、それでも何とか得点を挙げた。


まず5回に先頭の宮﨑敏郎のレフト線を破るツーベースヒットから、桑原将志の送りバントで内野前進守備を強いる形を作り、森敬斗の二遊間をギリギリ抜けるコースヒットで先制した。



そして、上述した岡本選手の同点タイムリーの直後、7回表の先頭打者タイラー・オースティンが菅野投手のアウトコース高めのストレートを強くコンタクトして右中間へのソロホームラン。


小林捕手はインハイに構えていたように見えたが、菅野投手には珍しい逆ダマとなりオースティン選手の腕が伸びた状態で振り抜きやすいコースになってしまった。失投だ


しかし、いつ来るかわからないその数少ない失投を一発で仕留めたのはオースティン選手の技術と集中力の成せる技だろう。素晴らしい打撃だった。



これで2-1と再びジャイアンツを突き放し、そこからは伊勢大夢、森原康平の継投で逃げ切った。


森原投手は肩の状態が良くないということで昨日はベンチ外だったが、今日は状態が好転したのだろうか。


クライマックスシリーズとは言え、右肩だけに無理はしてほしくないのだが、ボール自体を見る限りはストレートのキレと制球そしてフォークの落ちもまずまずという印象だったので、三連投や回跨ぎのような荒技を避ければ何とかポストシーズンを戦い抜けるという判断なのだと思う。



これでファイナルステージも2連勝でジャイアンツのアドバンテージを含めた対戦成績を2勝1敗とリードすることができた。


ネット上では、下剋上に一歩近づいたとか、日本シリーズに連れてってくれといったコメントがチラホラし出したが、欲を出してはいけない。


昨日の記事でも書いたが、今のベイスターズの好調は、先のことを考え過ぎずに一戦づつ全力で戦うという無欲のメンタルがもたらしていると思うので、日本シリーズに行けるかもなどと考えて緊張や力みが出たりしては元も子もない。


“無欲でなければ志は立たず、穏やかでなければ道は遠い” 諸葛孔明




明日もまた、この最高の舞台で野球ができることの喜びを感じつつ、チーム一丸となって無欲の戦いを見せて欲しい。


頑張れベイスターズ!


勝っても負けても、いつでも応援している

CSファイナル初戦完封勝ち 無欲の戦いを続けよう





クライマックスシリーズが始まってから、ベイスターズの監督や選手たちのコメントに注目している。


ポストシーズンはトーナメント戦であり、そこを勝ち抜いたゴールは日本一ということになるわけだが、“必ず勝って次のステージへ”とか、“負傷離脱した誰それのためにも絶対勝つ”と言った勝利への強い想いを感じさせる言葉を誰一人として使わない。


聞こえて来るのは、“最高の舞台で野球ができる喜びを感じる”、“目の前の試合をチーム一丸となって戦う”などとというコメントだ。


絶対に勝つというゴール設定はせず、最高の舞台を楽しみながらチームが一つになって戦うというプロセスについての目標設定をする点が面白い。


考えてみれば、野球の勝敗は相手あってのことなので、勝つか負けるかは時の運という要素がかなりある。


従って、絶対に勝つ、というゴールは実は理不尽なものなのだ。


相手チームがどの様な戦術をとるか、そしてどれほど素晴らしいプレーをするかを支配することはできない(相手の長所を消すような作戦はある程度可能ではあるが)。


それに対して、最高の舞台を楽しみながら野球をすること、意識を統一してチーム一丸となること、と言った目標は自分たちだけの意識や努力で達成することができる。


勝負は時の運だからこそ、“最高の舞台を楽しみながらチームが一つになって戦う”ことに全力を尽くし、その結果の勝敗は天に任せる。


こう言うメンタルをチーム全員で持つと申し合わせることで、選手たちは救われるのではないだろうか?


今回のクライマックスシリーズでのベイスターズはこの様な「戦術的な無欲」という良い状態を保つことができているように思う。


普段とは違う重要な試合で普段通りの野球をすることの難しさは良く知っている。


昨年までのベイスターズはこうした試合で最も緊張して力んでしまうチームの一つだったからだ。


この精神面での変化(成長と信じたい)はどこから来たのだろうか?


一つには、数年前から着任した遠藤メンタルコーチの苦労がやっと身を結びつつあるということがあるだろうし、もう一つには主力の故障・離脱で絶対勝つという理不尽な思い込みから解き放たれ易くなったということもあるだろう。


三浦さんは“絶対勝ちます”風のことを言いがちな監督だったが、彼自身の成長が一番大きいのかも知れない。


昨日のファイナルシリーズ初戦でも、試合間隔が空き、王者として必勝を誓うジャイアンツの選手たちに硬さがあったのに対して、ベイスターズの選手たちの普段通りのプレー(withoutダメダメなエラー)が印象的だった。


思えば初回のジャイアンツの攻撃で四球を二つ出した先発ケイ投手は、今までであれば岡本和真への5球目アウトハイのストレートがボール判定されたところでキレてしまっていただろう。


しかし、彼は自らに言い聞かせて後続を打ちとり、無失点で切り抜けた。



この回の攻防は試合の重要な分岐点だったと思う。


そして4回表の攻撃、先頭の佐野恵太に対して戸郷ー大城バッテリーは高めの緩いカーブを2球続けてツーストライクとし、3球目はストレートで差し込むという定石の裏をかいてフォークボールを選択した。


しかし、これが落ちずにストライクゾーンに残ってしまう失投。


好調の佐野選手はこの失投を見逃さず、フルスイングで捉えてライト中段まで運ぶ先制ソロホームランとした。



佐野恵太の柔軟な対応には、緊張や力みは全く感じられなかった。


一方、戸郷投手のフォークは、力みのせいか、明らかに抜けておらず、半速球となってしまっている。


ここにもメンタルの違いがあったように思えた。


さらに、7回表一死一、三塁で代打筒香嘉智の場面。


ジャイアンツも2番手の高梨投手にスイッチして、左対左でサイドスロー気味のあの大きなスライダーを打つのは難しそうだ、という場面でも両者のメンタルの違いが結果に影響したように思えた。


内角のシュートを2球続けてカウント1-1、これでインコースを意識させておいて今度は外角のスライダーを2球でカウント2-2。


ここまでは筒香選手が打てる気配は全くなかった。


次の5球目、一、三塁の場面でフォアボールは避けたい高梨投手は3-2にしたくないために最後のスライダーをゾーンに入れたいという未練があったと思う。


対する筒香選手は晴れの舞台でたった一度の打席などということは全く気にせず、チームのために何とかバットの先で拾って単打で追加点という意識を持っていたはずだ。



結果は筒香選手の食らいつくような流し打ち(こんな彼のバッティングは初めて見た。これから味のあるベテランとして活躍する予感がした)でタイムリー。


その後、森原康平の離脱という非常事態でセットアッパーに抜擢された堀岡投手と代役クローザーの伊勢投手の好投で2-0のままベイスターズが逃げ切った。



これでジャイアンツのアドバンテージを消し、1勝1敗のタイとなった。


今日の先発は菅野投手と大貫投手のマッチアップ。


相変わらず劣勢の戦いが続くが、私の希望はただ一つ。


ここまでと同じく、“最高の舞台を楽しみながらチームが一つになって戦う”ことだけを目標にして、無欲に普通のプレーを続けて欲しい。


その結果、勝敗がどうであろうとも、我々ファンは胸を張り、ウチのチームは良く頑張った、と誇りに思うことだろう。


イヤ、絶対にそうしよう!