mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

来季に向けたベイスターズの戦力変化 中間報告



現役ドラフトが昨日終わり、DeNAの仕事納めが例年通り早いとすると年内のストーブリーグの動きはほぼ終了ということになるだろう。


年が明けると、筒香嘉智も含め海外選手獲得の動きがあるかも知れないが、この節目にここまでの選手の出入りと来季に向けた伸びしろについてまとめておこうと思う。




【先発投手陣の出入りと来季に向けた伸びしろ】


(Out) 有吉優樹(戦力外)


(In) 笠原梓太郎(現役ドラフトで獲得)


吉野光樹(トヨタ自動車 ドラフト2位)


森下瑠大(京都国際高 ドラフト4位)




先発投手陣についてはあまり大きな変化がないが、社会人のドラフト2位と言うことで即戦力の期待がかる吉野投手は春季キャンプからオープン戦にかけての競争を勝ち抜き、一軍で開幕を迎えることを本人も球団も目指すだろう。


また、トミージョン手術から復帰して今シーズン最終盤にイースタンリーグやフェニックスリーグで復活を印象付けた平良拳太郎投手が来季の開幕から先発ローテーション争いに加わると予想される。


同じくトミージョン手術を受けた東克樹投手は今シーズンはストレートの球速が戻らず、肘に負担のかかるスライダーの威力ももう一つだった。



平良投手のようにキレとコントロールで勝負するタイプに比べると、東投手のようなボールの力でバッターを圧倒するピッチャーは再建した靭帯が完全に馴染むには時間がかかると言われる。


同じ手術を受けたダルビッシュ投手によれば、完全に感覚が戻るには3年かかると言うことなので、2020年2月にトミージョン手術を受けた東投手の場合は、まさに来春のキャンプそしてオープン戦あたりから本格的な復活が期待できる。



そして、昨年のドラフト1位と2位でありながら今シーズンは一軍での登板機会の無かった小園健太投手と徳山壮磨投手の昇格と初登板もどこかのタイミングであるだろう。


さらに、もはや若手と呼ばれる時間もあまり長くは残されていない京山将弥投手(近江高 2016年ドラフト4位)と阪口皓亮投手(北海高 2017年ドラフト3位)はどちらももう一皮剥ければローテーションの一角を担うことができるところまで来ている。


来シーズンの先発ローテーション入りがほぼ確実と考えられるのは次の4投手と考えられる。


(左投手)


今永昇太


濵口遥大


(右投手)


大貫晋一


R.ガゼルマン


今シーズンと比べると、終始不安定だったロメロ投手に代わって試合を作る力と落ち着いたメンタルを持ち合わせたガゼルマン投手が開幕からローテーションで回れることはプラスだろう。



ローテーションの5番手、6番手を狙うのは以下の投手たち。


(左投手) 東克樹、石田健大、坂本裕哉、笠原梓太郎


(右投手) 上茶谷大河、平良拳太郎、京山将弥、阪口皓亮、徳山壮磨、小園健太、吉野光樹


暗黒時代と言われたあの頃、年末に先発ローテーションを考えても三浦大輔と高崎健太郎くらいしか思い浮かばなかったことを考えると、まさに隔世の感がある。


さて、やや無理矢理ではあるが、今シーズンから来シーズンにかけてのベイスターズ先発投手陣の伸び代を数式化してみよう。


(2023年の先発投手力 ー 2022年の先発投手力) =


(ガゼルマン ー ロメロ) + (平良拳太郎) + (術後3年目の東克樹 ー 術後2年目の東克樹)


+ (小園健太) + (徳山壮磨) + (吉野光樹)


おっ、随分良いじゃあないか。


この調子でブルペンについても査定してみよう。




【リリーフ陣の出入りと来季に向けた伸びしろ】


(Out)


三上朋也(戦力外)


B. クリスキー(戦力外)


砂田毅樹(京田陽太とのトレードで中日ドラゴンズへ移籍)


櫻井周斗(手術後のリハビリのため育成契約に変更)


浅田将汰(戦力外)


(In)


J. ウェンデルケン(新規入団)





新人年にクローザーを務めるなど長年ブルペンを支えてくれた三上投手が戦力外になったのは寂しいが、コントロールはアバウトで球威で押すタイプなので、故障等で全盛期の球威が戻らないということであれば致し方ないか。


クリスキー投手は前評判通り高い三振奪取能力を見せてくれ、実力としては合格だったが、怪我に泣かされた感がある。


恐らく、ウェンデルケン投手の獲得がはっきりした時点で来季の構想から外したと言うことだろう。優しい表情のナイスガイである彼の今後の活躍を祈っている。


トレードで移籍した砂田投手と育成契約となった櫻井投手の穴はあるものの、今季は2人とも重要な場面での登板があった訳ではないので、そこまで深刻な影響は無いだろう。


とは言え、左のリリーフはエスコバー、タナケンまでは計算できるが、それ以外となると石川達也投手、池谷蒼大投手と言う若手2人と言うことになり、やや弱い。


中日でも笠原投手を中継ぎに回すという話はあったようなので、ベイスターズ首脳陣もそう考えている可能性はあるかも知れない。


ブルペンに関しては、今オフ、ポスティングでのMLB挑戦が既定路線となっていた山﨑康晃投手の残留が決まったことが最大の朗報だろう。


そして、難病で手術を受けた三嶋一輝投手のリハビリが順調で来シーズンは序盤からブルペンに戻って来られそうなことも明るい話題だ。



来季の勝ちパターンは、恐らくこのような顔ぶれになるだろう。


(左投手)


E. エスコバー


(右投手)


入江大成


伊勢大夢


山﨑康晃


J. ウェンデルケン


そして、これに準ずる位置づけがこの人達。


(左投手) 田中健二朗


(右投手) 平田真吾、森原康平


続いて、まずはビハインドロングなどのプレッシャーの少ない場面からステップアップを目指す若手なども多い。


(左投手) 石川達也、池谷蒼大


(右投手) 中川虎大、宮國椋丞、三浦銀二、宮城滝太、橋本達弥(慶應義塾大 2022ドラフト5位)


先発投手と同様、来季に向けた伸び代を数式化してみよう。


(2023年のリリーフ投手力 ー 2022年のリリーフ投手力) =


(ウェンデルケン ー クリスキー) ー (砂田毅樹) ー (三上朋也) ー 


(スキャンダル発覚後のタナケン ー 発覚前のタナケン) + (橋本達弥) +


(中継ぎで覚醒後の入江大成 ー 覚醒前の入江大成) + 


(手術で復活した三嶋一輝 ー 手術前の三嶋一輝)


こうして見ると、やはり左のリリーフ、特に勝ちパターンに近い位置づけの左投手が一枚足りないように感じる。


解決策として考えられるのは、石田健大か坂本裕哉を先発から中継ぎに回すことだが、これは本人の気持ちの問題もあるので、そう簡単ではない。特に、石田投手にはチーム事情で一度中継ぎをお願いして、その後再度先発に復帰したと言う経緯もある。


今シーズンの終盤には、CSに向けて東克樹投手を中継ぎに回すことを試みていたが、来季もそれを継続するのだろうか?短いイニングでは出力を上げることができ、ストレートの球速も140キロ台後半を連発していたので、選択肢の一つではあるだろう。


私が夢想しているのは、つい先日ジャイアンツを戦力外となった左腕のメルセデス投手を中継ぎと言う役割を了解してもらった上で獲得することだが、どうだろう?


メルセデス投手は5回あたりから雲行きがおかしくなることが多いものの、短いイニングならかなり有能なリリーバーとして期待できるように思う。




と言うことで、投手編を書いたところで既に結構な分量になってしまった。


続きは明日。


今度は野手編を書いて見ることにする。