mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

練習試合でもやっぱり負けない方が嬉しい




2月18日 宜野座で阪神との練習試合が行われた。


阪神と言えば、三浦監督のお父上が現役時代の岡田選手の後援会に入っていらっしゃった関係で三浦少年も岡田選手のファンであったらしい。


お二人の関係性は昨年岡田さんの監督就任が公表された時から話題になっていたが、練習試合ではあるものの、今日初めて敵軍の将として対峙することとなった。


初めての対戦はどうなるのだろうか?


結果から言うと、今日は10点取られなかった!



宜野湾と似た地名なのですぐ近くかと思っていたのは私が浅はかだっただけで、実際には高速道路を経由して1時間近い道のりのようだ。


そのせいもあるのだろう。


今日も伊藤光、佐野恵太、大田泰示、ネフタリ・ソトの4人はチーム本隊には帯同せず、宜野湾に残って守備やバッティング等の練習で汗を流した。


明日のカープとの練習試合はホーム(宜野湾)で開催されるので、彼らも出場機会があるはずだ。



今日はインターネット配信で試合を眺めていたが、例によって旗色が悪く、中盤から”続々練習試合は負けるが勝ち”というタイトルでこの記事を書き始めていた。


しかし、試合終盤に相手投手がばたついたこともあって何とか三連敗は逃れた。


この時期の勝ち負けなんて関係ないのはわかっていても、やっぱり負けない方が嬉しいと言うことを再認識した。現金なものだ。



スターティングメンバー


1番 森(SS)4打数2安打1得点


2番 関根(LF)3打数0安打→勝又1打数0安打1三振


3番 楠本(RF)2打数0安打→蝦名2打数1安打(ツーベース)2打点


4番 戸柱(DH)2打数0安打1三振→桑原2打数0安打1三振


5番 神里(CF)3打数0安打1三振


6番 京田(3B)3打数0安打2三振


7番 知野(1B)2打数1安打


8番 山本(C)2打数0安打→松尾1死球1得点→戸柱(打席なし)


9番 林(2B)2打数0安打→柴田1四球



投手


上茶谷大河 3回、被安打4、三振2、四球1、失点(自責)2


阪口皓亮 3回、被安打2、三振2、死球1、失点0


小園健太 1回、被安打1、三振0、四球1、失点0


京山将弥 2回、被安打0、三振2、四球2、死球1、失点0



【森敬斗の打撃フォーム改造は吉と出たのか】


以前から、森選手のバッティングはどうも気になっていた。


さほど大きくない体格の割にバットをともかく振り回す。


バットを強く振ること自体は悪くないのだが、腕が伸びてバットが大きく遠回りして出てくるような印象だったのだ。


昨シーズンまでは速球に振り遅れて文字通りキリキリ舞いさせられることが多かったのはこのフォームのせいもあるのではないかと思う。


今週のキャンプで彼を見て、打撃フォームが変わってきたことに気付かされた。


まず、構えたバットが少し寝ておりスムースに始動できるようになった。


そして、ヘッドが最短距離を通って出てくるコンパクトなスイングに変わったため、1軍の投手の速いストレートに負けなくなってきた。


今日も最速157km/hを誇るタイガースの才木投手と初回に対戦し、初球のストレートをセンター前に運んだ。


立ち上がりの才木投手はまだ手探り状態でやや甘いボールだったが、それでも逃さずヒットにしたのは評価できる。


第二打席はこれも難敵浜地投手のインコースのストレートをライト前に弾き返して連続安打。その後盗塁失敗があり得点機には結び付かなかったが、首脳陣には良いアピールになったと思う。



9回表、死球と四球で掴んだ無死一、二塁のチャンスでは左の変則サイドスロー岩田投手の投じた初球の高めのストレートを強く引っ張った。


ファーストゴロとなってタイガース内野陣は3-6-3のダブルプレーを狙ったが、森選手の俊足が勝り一死一、三塁とチャンスの芽は潰えなかった。


そして、勝又が三振に倒れて二死一、三塁となったところで右打者の蛯名が打席へ。


岩田投手からすると、左バッターを押さえるのは最低限の仕事であり、首脳陣にアピールするためには右打者を打ちとることが必要だ。


しかし、蛯名選手は4球目の外角高め、やや甘いストレートを逆らわずに右中間に運ぶツーベース。



サードから松尾が、そして俊足の森敬斗も一塁から一気にホームまで駆け抜けて2-2の同点に追いついた。


今日の森選手は二試合連続となるマルチ安打と脚で稼いだ1得点で好調ぶりを見せつけた。


欲を言えば、ショートの守備でそれほど難しくないゴロを弾いたりこぼしたりするミスをなくして欲しい。センターラインややはり守備の信頼性が高くないとなかなかレギュラーを掴むことはできないのだ。



【投手陣の収穫と課題】


先発の上茶谷大河は2点を失ったが、全体として悪くなかったと思う。


ストレートは140キロ台中盤が最速だったが、球速以上にキレを感じさせるボールが多かった。



アウトローにピンポイントで決まって見逃しをとるシーンや左打者のバックドアとなるスライダーなどもあり、打者の反応を見る限りシーズンでも使える武器を持っていると言って良い。


失点した3回裏は7番に入ったドラフト1位の新人森下選手を3球で追い込みながら粘られて歩かせたのが痛かった。


4球目のフォークボールは良いところに決まっていたが、これに手を出さないところは流石にドラフト1位の面目躍如といったところだ。


そして続く梅野選手にレフト前ヒットを打たれて無死一、二塁。


この後、9番小幡選手の4球目に投じたフォークボールが低めに外れていくところをうまく掬われてタイムリーヒット。


これは小幡選手が巧かった。テニスのボレーのように当てただけと言う感じだったが、打球の角度の付け方が非常に良く、センター前に抜けていった。


さらに、二死三塁までこぎつけたところで糸原選手にセンターへタイムリーを打たれて2点目を失った。


仕方ないと言えば仕方ないのだが、どうも上茶谷投手はピンチになると踏みとどまることができずに連打を許す傾向がある。


打たれてから内野陣がマウンドに集まるのを待たずに、敢えて一度間を作って落ち着くことが必要だろう。


そして、OBの佐々木主浩さん直伝のフォークボールはこれからさらに精度を上げていく必要がある。それでも、練習試合でこの新しい球種を試すことができたのは非常に良かった。



2番手の阪口皓亮は開幕ローテーションに向かって一歩前進したといって良いだろう。


威力のある綺麗な回転のフォーシームとスローカーブをうまく組み合わせてタイガース打線に的を絞らせなかった。


それでも、5回裏の先頭打者、新人の森下選手にセンター前ヒットを許すと梅野選手にデッドボールを与え、一死後、さらに近本選手にセンター前ヒットを打たれて満塁のピンチを作った場面は反省の余地がある。


結局、糸原選手を4-6-3のダブルプレーに打ち取って無失点で切り抜けたが、これを結果オーライにしていては練習試合の意味がない。


森下選手に打たれた後の動揺から梅野選手にデッドボールを与えたのだとすると、やはり、メンタル面での成長が必要だと思う。




ドラフト1位の小園健太は二年目となる今年、周囲の期待が高まっているのを本人も感じていると思うが、どうも焦らない方が良さそうだ。


ブレークしたヤクルト奥川投手や中日高橋宏斗投手の2年目のようにはいかないように思う。


話は単純で、ストレートが彼らのように強くないのだ。


以前、ファームの仁志監督も言っていたように記憶しているが、彼は体格の割にまだ筋肉量も少なく、プロのピッチャーとしては未だ身体づくりが必要とのこと。


今日の彼のピッチングを見ていると、やはり、まずは出力を上げることが最優先だと思う。


特に、セットモーションからクイックで投げる時に、体重が乗らずに手投げのようになってしまう危険な半速球が何球かあった。あれは命取りになりかねない。



春の練習試合というのは未だ調整段階なので色々なことが起きるものだが、それにしても京山将弥の2イニング目は謎だった。


1イニング目(8回)は森敬斗の悪送球(記録上はそうなっているが、三遊間の深いところを追いついたファインプレーで一塁送球も普通のワンバウンド。あれを捕れないようだと田中俊太のファーストは守備固めにならない)があったものの、落ち着いて後続を断った。


前回登板の課題を克服したか、と思ったのも束の間。


9回裏には四球、死球、ワイルドピッチ、ストレートの四球で二死満塁のピンチを作った。


最後のバッター熊谷選手を2-2から空振り三振に打ち取って無失点で済んだものの、急な乱調にはベンチも驚いたことだろう。


8回は2点ビハインドで気楽に投げていたのが、その後味方が同点に追いついてくれたことで力が入ってしまった、というような投球に見えた。


これではベンチは怖くて使うのを躊躇してしまう。


京山投手と阪口投手はどちらも高卒で期待の若手であり、ここ数年どちらが先に一皮剥けるか競い合っているライバルだが、今日のところは1学年後輩の阪口投手が一歩先んじているように見えた。