mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

ヤクルト戦の敗北に潜む幾つかの伏線





7月30日 今月最後の試合を勝利で飾ることはできなかった。


このカードに合わせて復帰した塩見選手が絶好調で、これと連動する形で村上宗隆の調子も上がって来た。そして、濱田選手やオスナ選手も打ち始め、打線全体が一気に活気づいた感じだ。


こうなると、采配云々の前に力勝負で負けている。


思えば、初戦も代打青木宣親の逆転スリーランで敗色濃厚だった8回にセットアッパーの清水昇投手を攻略することができて再逆転勝利をおさめたと言う展開で、このカードは3連敗していてもおかしくなかった。


1勝2敗で終えられただけでも良しとしよう。



さて、今日の試合だが、石田健大の慎重さが仇となって打ち込まれる立ち上がりとなった。


いわゆる「石橋を叩いて壊す」という彼独特のモードだ。


初回に先頭の並木選手にストレートが甘く入ったところを打たれ、次打者が三振する間に並木は二盗。そして好調の塩見選手にセンター前のタイムリーを打たれた。


さらに、村上宗隆には詰まった当たりながらコースヒットを許し、濱田選手のセカンドゴロの間に2点目を奪われた。


いきなり0-2とリードされる苦しい展開。


こうなると、開き直った石田健大は吹っ切れたように思い切りの良いピッチングをし始めて、2回、3回は塩見選手のヒット一本だけで無失点に抑える。


じゃあ最初からそうしてよ、と言いたくなるのもいつものことだ。


しかし、4回に楠本泰史のソロが出て1点差に迫ると、石田は再び、ここで打たれたらいけないと言う呪縛にかかって、「石橋を叩いて壊す」非生産的慎重モードに入り込む。


3本のヒットと小澤投手の内野ゴロで2点を失い、この回で降板。


ベンチで内省的な表情をしているところがTV画面に映し出されていたが、もうちょっとパッションを感じさせる振舞いはできないものだろうか?



2番手の上茶谷大河も捕逸(最近多くないですか?)に足を引っ張られつつヒット2本で1失点。


その後、6回に好投の小澤投手が先頭の関根大気のヒットから突然乱れ、ヒット2本、2四球、捕逸(!)、ベースカバーに入った石山投手(2番手)の落球、などで3点を頂戴してベイスターズは4-5の一点差に迫った。


しかし、8回に登板した伊勢大夢が村上にストレートを捉えられてソロホームランを浴び、その後もツーベース2本で失点して4-7と引き離され万事休す。



スワローズのクリーンアップが8本のヒット(うち一本は村上宗隆のソロホームラン)を放っているのに対して、ベイスターズのクリーンアップは楠本のソロ一本のみと言うおとなしさ。


先方の乱れで戴いた点があったために4-7というスコアになったが、打線の得点力という意味ではもっと大きな差を感じた試合だった。


それ以上に心配なのがブルペンの状況だ。


これで、昨日以来、エスコバー、入江大生、ウェンデルケン、上茶谷大河、伊勢大夢と言う勝ちパターンが軒並み失点したことになる。


特に、ストレートを捉えられて被弾することの増えた伊勢大夢は後半戦を戦う上で大きな懸念材料だ。


このままセットアッパーを続けるのは本人にとってもチームにとってもプラスにはならないように思う。


もう少し楽な局面で投げるように配置転換するか、あるいは2週間ほどファームでストレートの質を見直してくるか、何か手を打った方が良いと思う。


ヤクルトのセットアッパー木澤投手が牧秀悟と佐野恵太を連続三振に打ち取って、一点差まで迫ったベイスターズの流れを断ち切ったのとは対照的な内容だった。


それにしても、今日の木澤には全く手も足も出なかったなあ。その裏のヤクルトの2点も彼が作ったリズムの延長線上にあるように感じる。



と言うことで、惜しくもなく、特に悔しがる必要もない敗戦だったが、観戦しつつ、この試合には幾つかの伏線が秘められていることに気づいてしまった。


【柴田竜拓のラストチャンスが終わってしまったのではないだろうか】


柴田選手の役割はセカンド、ショート、サードの守備固めと宮﨑敏郎がベンチスタートの日のスタメンサードの代役である。


しかし、セカンドは牧秀悟がフルタイム出場することが既定路線となっており、ショートの守備力も大和と京田の2人に対して柴田選手が圧倒的なアドバンテージを持っているとは言い難い。


と言うことで、このところ、メインは今日と同様の宮﨑敏郎がベンチスタートの日のスタメンサードの代役と言うことになるのだが、宮﨑と比べた場合の迫力不足は如何ともし難い。


だからこそ、球団はつい最近までプロスペクトだった阪口投手を出して西浦選手を取って来たわけだ。


最近あまり出場機会のなかった柴田が昨日はショート、今日はサードのスタメンでほぼフルインイング出場したのは、上記の役割を西浦選手に切り替える前の最後のチャンスだったのではないだろうか?


そして、残念ながら、柴田選手は2試合連続ノーヒットと言う内容でそのチャンスをつかむことができなかった。


冷淡に聞こえるかもしれないが、明日と明後日の公示に注目しよう。


柴田選手を抹消して西浦選手に宮﨑敏郎にバックアップを任せると同時に、ひょっとするとファームから森敬斗あるいは林琢真の昇格と言うアナウンスがなされるかも知れない。


【神里和毅の序列がさらに下がった?】


この3連戦で神里選手が出場したのは、唯一、初戦で大田泰示がベンチに下がった6回裏から守備固めでライトに入った時だった。そして、8回表に打席が回って来た時には楠本泰史が代打として打席に送られた。


また、得点機ではない時に攻撃の起点として送られる代打も梶原昴希にその座を譲るようになった。


さらに、この3連戦では知野直人が代走として起用されることが多く、神里が代走として使われることは一度もなかった。


そう、代走さんは「元代走さん」になったのかも知れない。


来週あたり、彼を再び抹消し、代わりにいよいよタイラー・オースティンの再昇格と言うこともあるかも知れない。




【ヤクルト打線を温めて火曜から巨人を叩いてもらう作戦が大成功】


一昨日まで5連敗中だったヤクルトは打線が繋がらないことが多かったが、このカードで塩見選手が復帰して以降、村上、濱田、オスナを柱として得点力が大きく増した。


この復調にはベイスターズ投手陣が貢献していることは言うまでもないが、その結果、ヤクルトは火曜日からのジャイアンツ戦を有利に戦うことができる。


理想的な展開としては、火曜日からベイスターズがカープに三連勝し、同時にヤクルトがジャイアンツに三連勝する、と言うもので、この場合、ベイスターズは2位カープに1.5ゲーム差まで迫り、さらにヤクルトのおかげで4位ジャイアンツとのゲーム差を3.5まで伸ばすことができる。


頑張れスワローズ!