mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

連夜の1-0完封リレー 山崎伊織に勝つにはこの展開しかなかった





昨日のブログでも書いたように、ベイスターズ打線が山崎伊織を打ち込むイメージがどうしても湧いてこない。


勝つためには、東克樹が粘ってロースコアの展開に持ち込み、何とか1点をもぎ取って守り切るしか無いと思っていた。


例えば相方の山本祐大のソロホームランの1点とか、と半ば冗談で書いてみたが、実際に両チームを通じて唯一の得点シーンでホームベースを踏んだのは山本祐大だった。



今日の東克樹のピッチングは彼としては普通の出来だったと思う。


初回は先頭の長野選手を大きく曲がってインローに食い込むスライダーで空振り三振に打ちとるなど、わずか10球で三者凡退という上々の立ち上がりだったが、2回には大きなピンチを背負った。


一死から大城選手を歩かせると、秋広選手、ブリンソン選手に連打を許して一死満塁の大ピンチ。


スライダーやチェンジアップが浮いて甘く入ったところを狙い打ちされているようだった。


しかし、ここで慌てないのが最多勝投手の凄いところだ。


続く吉川尚輝選手には2球で追い込んでから変化球を続けていずれもファウルだったが、次の一球、外角高めのストレートに振り遅れて空振り三振。



なおも二死満塁でバッティングも良い山崎伊織が打席に入る。


東はストレートで押してすぐに追い込み、最後はアウトローの糸を引くようなストレートで見逃し三振。ピンチを脱した。


3回にも、先頭の長野選手が倒れて一死となった後、門脇選手と坂本勇人の連打で一、二塁のピンチとなったが、ここでも岡本和真と大城卓三をフライで打ちとり、無失点で切り抜けた。



すると、その裏、雲の晴れ間から一瞬だけ神様が顔を出したかのように、この試合でほぼ唯一の大きなチャンスが訪れた。


先頭の7番山本祐大が山崎投手の2球目をコンパクトに捉えて三遊間を破り、出塁。


続く林琢真と東克樹はいずれも内野ゴロに倒れたが、ランナーの林はその間に進塁して、二死三塁のチャンス。


ここで打席に入った大田泰示は初球から手ぐすね引いて待っていた。


ここでジャイアンツバッテリーが選択したのはインコースのスライダー、いわゆるフロントドアを狙ったのだと思うが、これが真ん中付近の甘いところに入った。


昨日の林琢真の先制かつ決勝のタイムリーも、メンデスの投じた初球、真ん中付近のストレートを打ったものだったが、同じように不用意な入りが命とりとなった。


大田泰示はこのボールを引っ張って三塁線を破るヒット。



サードの向かって左に飛んだゴロはまさにライン上を通ってレフト側のファウルゾーンに転がって行く。


三走の山本祐大が悠々と生還し、ベイスターズが1点先制。


昨日のこともあり、好投を続ける東克樹と山崎伊織が譲らずこのまま1-0で終盤まで行くような予感がしたが、現実もまさにその通りとなった。


東はこの1点に勇気づけられたのか、その後は8回まで山崎投手に打たれたレフト前ヒットの一本だけに抑えるほぼ完璧なピッチングを見せてくれた。


ストレートのキレ、スライダーの制球、そして球速差のある2種類のチェンジアップの織りなす緩急はどれも尻上がりに良くなって行った。


対する山崎伊織も、4回以降は、シングルヒット2本とフォアボール1つのみでベイスターズはチャンスらしいチャンスを作ることが出来ない。


彼は、結局、最小失点のみで最後まで一人で投げ抜いた。


東は8回終了時点で102球だったが、クローザーの森原康平が足のハリでベンチ外となっていることもあって続投するだろうと予想していた。


しかし、ベイスターズベンチはここで東をスパッと変えてきた。


そして代理のクローザーは大方の予想通り、ジェフリー・ウェンデルケン。


先頭の岡本和真をストレートのフォアボールで歩かせた時は厳しいかと思ったが、後続を絶って日本での初セーブを挙げた。


最後のバッターとなった代打丸佳浩にフルカウントから投げ込んだストレートはやや甘いコースだったが、力でねじ伏せ、空振り三振に打ちとってゲームセット。



東は1983年の遠藤一彦さんに並ぶ12連勝でハーラーダービー独走の16勝目(両リーグで最多)を挙げた。



ジャイアンツとの3連戦では結局合わせて2点しか挙げることが出来なかったが、それでも2勝1敗と勝ち越し、CS進出をほぼ確実なものとした。




信じられない。たった2点で3連戦を勝ち越すなんて


(ドラマ富豪刑事での深田恭子さんの名セリフ“信じられない。たった5億円のために人を殺すなんて”のマネです)




カープは今日も勝っており既に自力での2位はなくなったが、可能性が完全に無くなるまで全力で戦ってくれるだろう。


明日の先発はファームで好調の坂本裕哉。


長い回を投げることは期待していないと思うので、最初から飛ばして行くだろう。


まずは3回を無失点で乗り切ってくれれば、上茶谷、宮城、石川などで中盤をつなぎ、そこから勝ちパターンの投入というブルペンデー的な運用になるのでは無いかと思う。


懸念材料は森原が復帰できるかどうかだが、東の好投で今日温存することのできたエスコバーや伊勢大夢も注ぎ込んだ総力戦でCS出場を決めてくれることを祈ろう。