mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

オープン戦のベストゲームで選手たちが輝き始めた





開幕まで10日となり、そろそろ各チームとも本番モードに入りつつある今日の試合、オリックスは山本由伸退団後の若きエース候補と目される山下舜平大投手が先発。


対するベイスターズの先発はオリックスを戦力外となり入団した中川颯投手。いわゆる古巣への恩返しを狙う。


シュンペイターは難敵だなあと思っていた通り、150キロ台中盤のストレートと大きなカーブで緩急を使ったピッチングで、初回は打球が前に飛ばない印象だった。


しかし、このオープン戦でストレートの打率は12球団随一とも言われるベイスターズの主力打者達は2打席目以降にしっかり対応し、山下投手から4回2/3で7安打、3四球、3得点と結果を出した。


その後はチャンスを作るものの追加点が奪えなかったが、中川、松本凌、徳山、ウェンデルケン、山﨑と続いた投手陣はオリックス打線を4安打完封し、3-0で快勝。


オープン戦で勝ち負けを言っても始まらないのだが、今年のベイスターズのチームとしての輪郭がはっきり見えたと言う意味では収穫の大きな試合だった。


間違いなく、今年のオープン戦ではこれまでのベストゲームだ。


この試合で輝いた選手たちについて、それぞれ短くコメントしておこう。



【中川颯のマネージメント力】


中川颯投手は今日も平常運転だった。


ボールのキレと制球力で打たせてとるのが身上のピッチャーだが、少し似たタイプの平良拳太郎とはまた違って、やはりアンダースロー特有の軌道には古巣オリックスの打者たちも手を焼いていた。


低めのストレート、シンカー、スライダーで構成するピッチトンネルが安定している限りは対戦回数が増えてもそう大きくは崩れないように思える。


今日も5回を投げて被安打4、与四球3と走者は出しているのだが、試合を作る能力、これは投手としてのマネージメント力と言っても良いだろう、これが優れているためにピンチを苦にしない。


2回と4回のピンチにも左打者(T-岡田選手とゴンザレス選手)に狙い通りのセカンドゴロを打たせ、いずれも4-6-3のダブルプレーを注文通りに奪う技術がある。



先発ローテーションを巡る競争で東克樹、大貫晋一、アンドレ・ジャクソンはほぼ当確だが、4〜6番手を競う有力候補であることは間違いない。


このポジションには、彼以外にも、アンソニー・ケイ、平良拳太郎、石田健大、浜口遥大、小園健太、森唯斗と数が揃っており、三浦監督の言う第2先発のローテーションと言う戦術もそれほど突飛な案とは言えないだろう。


1軍の試合は来週前半には組まれていないが、イースタンのオイシックス戦が新潟で予定されているので、そこで調整登板して、順調であれば4月2日からの京セラドームでの阪神戦に合わせることになるだろうか。



【度会隆輝の対応力には何度でも驚かされる】


初回の第1打席では山下投手の速球に押し込まれ、その後、抜いた変化球を引っかけてピッチャーゴロに終わった度会選手だったが、2回の第二打席では初球、155キロのストレートを少しだけつまったもののドンピシャのタイミングでライトに弾き返して15試合連続ヒットとした。


もはや度会選手が打っても驚かなくなりつつあるが、それでも、凡退後の次の打席の初球で球界を代表すると言っても良い山下投手のストレートを一発で仕止める対応力というのは新人ばなれしている。


いや、新人以外でもこれほどの順応を見せる打者は少ないのではないか。



度会フィーバーが人気先行になってしまうのを危惧していたところも少しはあったのだが、この打席でそれは完全に杞憂だったことを思い知った。


彼は考える力を持っている。それはパワーやバットコントロール以上に現代のプロ野球で彼をスターダムに押し上げる宝物になることだろう。



【石上泰輝はこのままショートのレギュラーの座を奪うのではないか】


度会選手に話題を奪われがちな石上泰輝選手だが、彼も凄い。


フロントドアの鋭いツーシームにきりきり舞いといった場面も無い訳ではないが、ほとんどの打席で自分のスイングがしっかりできている。


今日も8回にレフト方向へのツーベースヒットを放った。


決してジャストミートという当たりではなかったが、昭和風な言い方をすると、振り切っていたからこそのヒットというやつだった。


今永昇太から哲学を取り上げて1月ほど野山を駆け回らせていたような風貌をしている石上選手だが、プロ野球選手に必要な精神的強さがあり芯がしっかりしていることが表情にあらわれている。



今日の試合ではショートの守備機会も多かったが、素早い動きで打球を的確に処理しており、強肩からの送球も安定していた。


この調子が保てるようであれば、開幕からショートのレギュラーでスタメン出場という流れになっていくことだろう。


ともかく怪我には気をつけて、このチャンスをしっかり捕まえて欲しい。


そうすれば、この一年で驚くほど伸びる選手であることはもはや明確だと思う。



【牧秀悟が牧秀悟であるということ】


体調不良(風邪?)のためしばらく実戦から遠ざかっていた牧秀悟新主将が4番セカンドの定位置でスタメン出場した。


体調は万全に戻り、これから急ピッチで試合勘を取り戻して行こうというところだろう。


開幕まで、1軍のオープン戦は今日も含めてあと4試合。無駄なく使っていきたいところだ。


そして今日の第二打席、2回一死走者なしの場面で0-1から山下投手のストレートがやや甘く入ったのを見逃さず、センターオーバーのソロホームランを放った。


少し甘いコースだったとは言え、山下投手の威力あるストレートに振りまけず、推定飛距離125mのアーチをかけて見せたのは、まさに我々のよく知っている「頼りになる牧秀悟」の姿そのものだった。



今日は佐野恵太選手と宮﨑敏郎選手にもヒットが出ており、牧選手と共に主力は順調に仕上がりつつある。


タイラー・オースティンはヒットこそなかったが惜しい当たりはあり、心配する必要はないだろう。アレックス・ラミレス前監督の言っていた50打席理論を信じよう。


体調不良でチームから離れていた時には焦りがあったという牧選手だが、この一発は最高の快気祝いを自ら打ち上げたというところだ。


牧は7回にもヒットで出塁しており、明日以降も気分良く打席に立って調子を上げて行ってくれるはずだ。


もう大丈夫。開幕戦での彼の活躍が早くも目に浮かんでくるようだ。



【1軍未登板の徳山壮磨の勝ちパターン入りもあるかもしれない】


前々回の登板で炎上した際にこのブログで酷評した私としては、手のひらを返したように徳山壮磨投手を褒めるのが難しい。


それにしても、わずか数週間の間にこれほど投球が改善され、150キロ越えのストレートを連発し、変化球も制球されて、まさに別人のように活躍するということがあるのだろうか?


いや、現にあったのだ。



徳山投手は昨年、今オフに退団した大家二軍投手コーチや当時アナリストの小杉陽太さんの助言を受けて投球フォームをコンパクトなものに変更したらしく、その後、昨シーズン後半のファームの試合やフェニックスリーグで好投を続けていた。


しかし、上述のように今年に入ってから一時期は調子を落としており、炎上していた試合では球速も出ておらず打者には簡単にとらえられており、本当に別人のようだったのだ。


数週間で筋力がアップしたということは考えにくいので、やはり精密な動作解析を繰り返してフォームのバランスやタイミングを最適化する作業を行ったのだろう。


先日のオープン戦をネット配信で観ていた際、誰だか忘れたが解説者の方が、「この時期のピッチャーは数日でガラリと変わる。ピッチャーって凄いですからね」と言っていたのはこのことだったのか。


彼とは対照的に球速が上がらず打ち込まれることの目立つ伊勢大夢と森原康平に代わって徳山投手が勝ちパターンに入ってくることもあり得る。


いや、まずは念願の1軍登板を果たして、良い投球を続ける中で序列を上げていくことに取り組むことだ。



【松尾汐恩は特別】


先日の教育リーグの試合で大当たりしていた松尾汐恩選手がこの試合でも3打数3安打の大暴れ。


先発マスクをかぶった捕手としても中川、松本と二人の変則右腕を良くリードしていた。


これだけ打てるのであれば、やはり1軍で使いたくなる。



確か相川コーチも、松尾にはまだまだ足りないものがあるが、それは1軍の試合に出て掴んでいくべきものと語っていた記憶があるので、首脳陣も今シーズンは松尾選手を上で使うという肚を決めたのではないだろうか。


それにしても、度会、石上、梶原、松尾の4人が名前を連ねるスタメンの躍動感は素晴らしい。


最後に今日のスターティングラインアップを書いておこう。これが今年のベイスターズの形になっていくはずだ。


1番 度会隆輝(ライト)
2番 タイラー・オースティン(ファースト)
3番 佐野恵太(レフト)
4番 牧秀悟(セカンド)
5番 宮﨑敏郎(サード)
6番 梶原昴希(センター)
7番 石上泰輝(ショート)
8番 松尾汐恩(キャッチャー)


頑張れベイスターズ!


勝っても負けても、いつでもどこでも、ずっと応援している。