mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

タイラー・オースティンの帰還





今朝は横浜でも雪が降り、スタジアムにうっすらと積もった画像を三浦監督が発信し、いつものように画面右下でヨロシクと言っていた。


その寒さのためなのかは定かでないが、ファイターズ投手陣が8四死球を与え、ベイスターズも5つと随分歩かせるシーンの多い試合だった。


球審の秋村さんが低めに厳しかったように思うのは私だけだろうか?


ベイスターズ先発の東克樹は開幕投手に指名されたことが公表された直後の登板だったが、前回と異なり、変化球が甘く入ることが多々あり、2本の本塁打を浴びた。


1本目は2回表、野村佑希選手への初球、速いチェンジアップだろうか、打ちごろの高さで甘いコースに入ってしまい、あっという間にスタンドに運ばれた。


2本目も変化球で、今川優馬選手への初球、これも完璧な当たりでレフトスタンドに突き刺さるような打球だった。


今日の東は4回を投げて被安打6、与四球1、3失点と結果だけ見れば“らしくない”投球だったが、真剣勝負というよりは色々なボールを試して打者の反応を見ているようでもあったので、あまり気にする必要はないだろう。


本人も打たれたツーシーム(チェンジアップではなかったのね)とカットボールについて課題が明確になったと試合後に語っていたので、きっと今日の試行が彼にとっては価値あることなのだろう。


いずれにしても、これほど低い気温の中で頑張りすぎて故障するようなことがなく、まずは良かった。



2番手の松本凌人投手も先頭打者を四球で歩かせてしまい、自分のリズムでは投げられなかったように見えた。


1イニングで2四球、2安打、失点1というのはあまり芳しくない。


しかし、相変わらずストレートの威力は十分であるように見えたし、低めギリギリのところが悉くボール判定されるという不運もあったように思う。


彼も今日の課題を明確にして開幕までに修正すれば、良いところを任される中継ぎとして今年から活躍してくれることだろう。



その後は上茶谷大河、ローワン・ウィック、ジェフリー・ウェンデルケン、山﨑康晃と無失点リレーでつなぎ4失点で何とか凌いだ。


ウィック投手は予想していた以上に速いボールを投げる能力があるようで、この日のストレートの球速は最速150キロ台中盤まで達していた。問題は制球か。ややボールが高いように思う。


ウェンデルケンは球速こそもう一つだが、NPBで一年経験して打者との駆け引きのコツをつかんでいる感じ。暖かくなれば球速も上がるだろう。


そして、山﨑康晃は痩せていた。


なんだかんだ言って、彼は痩せている時の方が活躍するので、期待しよう。


彼もカットボールを連投するなど、まだ実験段階のようだが、三者凡退でキチンと抑えていた。


3人目の打者には一転してストレート勝負だったが、この時期としてはまずまずの球質だったのではないだろうか。



野手では、梶原昴希がスリーベースを含む2安打1盗塁とアピールした他、松尾汐恩、石上泰輝、林琢真もヒットを放ち、少なくとも打撃は1軍で通用するところを見せつけた。


しかし、なんと言っても私が一番注目したいのはタイラー・オースティンだ。


0-2のビハインドで迎えた3回裏。ノーアウトで四球の関根大気を一塁に置き、ややコントロールに苦しむファイターズ先発の北山投手が3-0から投じたインコース高め150キロのストレートを敢えて打ちに行った。


見逃せばボールだったのではないかという高めのストレートに差し込まれたように見えたが、彼のコンパクトなスイングが見た目以上に強かったのだろう。


高々と上がった打球はセンターが見上げる上空を超えてバックスクリーンの左に飛び込んだ。



1年7ヶ月ぶりの実戦でのホームラン。


過去2年間、故障で不本意なシーズンを送った彼が「自分にとって特別な一発になった」と言うホームランは我々ファンにとっても非常に嬉しい知らせだ。


「オースティンは居ないものと考えるべきだ」、「もう諦めた」などと言う声も多く聞かれたが、そんなことはない。


彼は、外人野手不作と言われる近年では激レアさんと言ってもいいほど良いバッターなのだ。


その彼が3年ぶりに万全の体調で試合に出続けることができれば、牧、宮﨑、佐野と並ぶクリーンアップと連携して打線の破壊力を倍増させてくれるに違いない。


「いや、どうせまた直ぐに怪我をするんでしょ」と言いたい気持ちも分かります。


でも、皆さん、もう一度信じましょうよ。


“信じることっていうのは、僕にとって希望なんです” 本田圭佑


本田△(本田さんかっけー、と読みます)


そう、だからタイラー・オースティンは私にとって希望なのだ。