mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

筒香復帰のその日に連敗ストップ 今日繋がった打線は明日の試合で真価が問われる




今日は午後1時から横須賀スタジアムでファームの読売戦が行われ、入団したばかりの筒香嘉智選手が早くも実戦に出場すると言う噂が前日から広まっていた。


早い人は午前4時からスタジアムに集まったとの由。


多くのファンの前で、真新しい白いホームユニフォームに身を包んだ背番号25が5年前と同じゆったりとした、しかし威圧感のある独特の構えで打席に入る。


4番、指名打者でスタメン出場。


この一瞬で5年間と言うブランクはどこかへ消えていってしまった。


忘れもしない2019年のクライマックスシリーズファーストシリーズ最終戦。


1-2とリードされた終盤に打席に立った筒香嘉智の姿を私は現地横浜スタジアムで食い入るように見つめていた。


この打席がベイスターズのユニフォームを着た筒香の姿を見る最後の機会になるだろうと思ったからだ。


しかし、今日、デザインの変わったベイスターズのユニフォームを着た筒香を見ると、あの小雨の降っていた10月の夜のハマスタの翌日の試合であるかのような錯覚を覚える。


そうだ。


中華街やランドマークタワーがずっとそこにあり続けるように、やっぱり筒香はここにいるのが当たり前なのだ。


最初の打席は初球デッドボールと言う予想外の結果だったが、抜けた変化球だったのでさほど痛くはなかっただろう。


そして第3打席、二死二塁で3-1からジャイアンツ先発メンデスの5球目を捉えると鋭い打球が二遊間をあっという間に破ってセンター前に抜けていった。



セカンドから仲の良い柴田竜拓が生還して3点目となるタイムリーヒット。


筒香はこの打席で交代したが、チームは5-1で勝ち、こちらも盟友の石田健大が勝利投手となった。


今日の出来であれば、近いうちに一軍のマウンドで彼を見ることになるだろう。


恐らく意図的なものだと思うが、投球間隔が短く、非常に良いリズムで投げているのが印象的だった。


何はともあれ、戻って来てくれた筒香嘉智が幸先の良いスタートを切ることができたのが朗報だ。



そして、夕刻になると6時から神宮で1軍のヤクルト戦。


こちらはアンソニー・ケイと阪口皓亮の先発でスタート。


阪口投手は古巣相手ということで少し気負ったか、初回から5回まで毎回のフォアボールで走者を出す苦しいピッチング。


被安打6、与四球5、失点7という悔しい結果となった。


5連敗中は最多でも3点しか取ることのできていないベイスターズ打線が、今日は5点以上を挙げることができるかどうかという点について注目していたが、これはクリアしてくれた。


初回には一死から四球で出塁した関根大気がディレイドスティールを決め、その直後に佐野恵太がライト右にクリーンヒットを放つという流れるような攻撃で先制点を挙げた。




さらに2回、やはり四球の山本祐大を一塁に置いて今日が30歳の誕生日の京田陽太が右中間を破るタイムリースリーベースで加点。



京田は続くケイの叩きつけた高いバウンドのセカンドゴロの間に自らも生還して3点目。


5連敗中の重苦しい雰囲気を一気に軽くしてくれる序盤の攻撃だった。


その後、2回裏、3回裏と続けて長岡選手、村上選手のタイムリーで3-2に追い上げられ、ああ、今日もひっくり返されるのか?と嫌な予感がし始めたが、今日は絶好のタイミングで中押しができた。


5回表、二死から佐野恵太の四球をきっかけに、牧秀悟、宮﨑敏郎、楠本泰史、山本祐大、京田陽太の5連続安打で一挙に4点を挙げたのだ。



これで7-2と久方ぶりの大きなリードを奪うことができた。


しかし上がり調子のスワローズ打線を抑えるのは決して簡単ではない。


直後の5回裏には、塩見への四球から無死一、三塁でオスナの併殺打の間に1点を失う。


ケイ投手は7-3の5回に勝ち投手の権利を保って降板したが、2番手の上茶谷大河が今日は不調だった。



代わりばな、6回先頭のサンタナ選手に今シーズン初となるソロホームラン許し7-4まで追い上げられると、西田選手への四球、長岡選手のライト前ヒットで一死一、三塁のピンチを迎え上茶谷は降板。


この難しい局面は若い石川達也投手に任された。


石川はここで代打青木宣親を6-4-3のダブルプレーに打ちとり攻撃終了。


彼がこのピンチを最小失点で乗り切ったのが今日の最大の勝因だった様に思う。


その後は徳山壮磨、山﨑康晃、森原康平の3投手が7〜9回を全て三者凡退で抑え、そのままゲームセット。


ようやく連敗から脱出することができた。


しかし、未だ手放しで喜べる状態でもなさそうだ。


気になる点は以下の通り。


レフト楠本泰史の守備難がスワローズに狙われており、レフト前ヒットがツーベースになることが今日の試合だけで2度あった。


VTRを見ると決して瞬足ではないオスナ選手とサンタナ選手がファーストベースを回ってから全く減速することなく一目散にセカンドを目指し、クロスプレイながらセーフとなっている。


これはチームとしてそう言う指示が出ていると見るべきだろう。


これには、ベイスターズベンチも流石に気がついたようだ。


6回の攻撃で楠本がタイムリーを打ったタイミングで代走桑原将志を起用してそのまま守備固めに入れさせた。


明日の試合では、楠本の打席での勝負強さは是非とも必要だが、守備面まで考えるとやはり代打起用というのが合理的ではないか?


そして、今日もエラーが出た。


記録上はサード宮﨑の失策ということになっているが、実際は、ファースト佐野にも問題がある。


宮﨑の一塁送球が少し左に逸れたのは事実だが、上手いファーストであればアウトにしているだろう。


ファーストベースから足を離してでもともかく捕球することを優先するような振る舞いだった。


先日の試合でも同じようなシチュエーションでファーストのオースティンがベースから足を離して捕球したことがあった。


ロペス、ソトと上手いファーストがバラつく送球を身体を伸ばしてしっかりキャッチすることに慣れていた我々ファンからすると、本来の守備位置ではない佐野やオースティンの守備は不安材料となる。


この点は一朝一夕には改善しにくいが、むしろサードやショートの一塁送球を速さよりもコントロール優先にする、等の指示が必要かと思う。



投手に関しては、昨日も今日もヤクルト打線にホームランを許している点が不安材料だ。


今シーズンはベイスターズ側のホームランが極めて少ない以上、この長打力の差は目立ったディスアドバンテージだと思う。


明日の先発大貫晋一が天敵の村上宗隆に先週に続いて被弾することのないよう、バッテリーは十分に注意する必要がある。




そして、今日繋がった打線が本当に底を脱したのか否か?


明日の先発ヤフーレ投手は今季すでに3戦3勝の好成績で、先週の横浜スタジアムでの対戦でベイスターズも6回無失点の好投を許している。


球威で圧倒するような投手ではないのだが、先週はストレートと全く同じに見えるフォームで投げ込むチェンジアップに各打者が手を焼いていた。


アナリスト主導と言われる今季のベイスターズ打撃コーチ陣がヤフーレ投手を攻略するための糸口を既に見つけており有効な対策を考案しているのかどうか?


打線復調の可否については、明日の対戦が試金石になるだろう。

負けるべくして負けた4試合 だから勝ち方もすぐわかる





“DeNA投壊と守乱で大敗”というような大袈裟なタイトルがスポーツ各紙に踊る今日この頃、ベイスターズファンの皆様はいかがお過ごしでしょうか?


この1週間ほど、“ベイスボール”とか言う蔑称を目にする機会も増えていますが、かつての暗黒時代に戻ってしまったようだなどと感じているのではないでしょうね?


イヤイヤ、そんなことはないのです。


これからその理由を書きますので、イライラしたり暗い気持ちになったりするのは少しお休みして読んでみてください。



【問題点は明確だ】


ベイスターズが直近で最後に勝ったのは4月12日のヤクルト戦。


エース東克樹が力投し、打線も12安打を放って3-1の快勝。


石上泰輝と度会隆輝の新人2人が共にタイムリーヒットで勝利に貢献した試合だ。


皆さん、以外と忘れているんですけど、


実はベイスターズってタイムリーヒット打てるんですよ(久しぶりの進次郎構文)。



その翌日の試合から昨日まで4連敗中な訳だが、その間の目につくデータを並べてみよう。


4試合での失点 30

同 得点 5


潔い負けっぷりではある。


その間の与四死球は20。


昨年のNPB平均が1試合当たり約3個なので4試合だと12程度。つまり、平均のおよそ2倍程度も乱発していることになる。


4試合での失策は7。シーズン通算だと250個のペースなのでこれは凄い(昨シーズンは69)。


四死球とエラーが絡むと大量失点というものが待ち構えているものだが、この4試合でもこの法則の正しさが実証されている。


いわゆるビッグイニングを挙げてみると次の通り。


13日のヤクルト戦、2-0とリードした6回表二死から4失点(投手 ケイ、上茶谷)。


塩見 ヒット

村上 フォアボール※

オスナ レフト前ヒット 失点1


(投手交代 ケイから上茶谷へ)

サンタナ フォアボール※で満塁

青木 走者一掃のレフトオーバーのツーベース 失点3


14日のヤクルト戦、0-2とリードされた7回表一死から7失点(投手 森唯斗)。


村上 ヒット

青木 セカンドエラー※で出塁(ゲッツーを焦った牧ファンブル)

サンタナ ライト前ヒット 失点1

オスナ レフト前ヒット 失点1

川端 ファーストエラー※で出塁(佐野トンネル) 失点1


長岡 犠牲フライ 失点1

中村 レフト前ヒット

丸山 センター前ヒット 失点1

塩見 ショートエラー※で出塁(石上悪送球) 失点2


16日の広島戦、1回裏3失点(投手 ジャクソン)


秋山 フォアボール※

菊池 フォアボール※

小園 ライト前ヒット

堂林 フォアボール※押し出し 失点1

坂倉 ライト前ヒット 失点1

上本 ダブルプレーの間に三塁走者生還 失点1


同じく16日広島戦二死から5失点(投手 ジャクソン、石川)


坂倉 ホームラン 失点1

上本 レフト前ヒット

田村 セカンド内野安打

矢野 ワイルドピッチで2、3塁となった後に敬遠※、満塁

床田 レフト前ヒット 失点1


(投手交代 ジャクソンから石川へ)

秋山 フォアボール※押し出し 失点1

菊池 レフトへのツーベース 失点2


実に4イニングで19失点と全く歯止めがかからなかった。エラーかフォアボールあるいはその両方が大量失点にからんでいる。


そして注目すべきはこの4イニングの打者27人に対して一つも三振がとれていないことだ。


詳しく見てみると、各打者に対してボール先行で、3球までにツーストライクとして投手有利のカウントにすること(昨シーズンの目標だった)がほとんど出来ていない。


つまり、ピンチになるとストライクゾーンで勝負できなくなり、厳しいところを狙ってカウントを悪くする、ということが続いた。


何故こうなるかと言うと、自軍の打線が点を取れないからだ。


打線の得点力に自信がないため、1点も失うことができないと思い臆病な配球、投球となる。


しかし、皮肉なもので、1点も失えないと思うと大量失点してしまうのは皆さんご承知の通り。


ということで、今度は攻撃陣を見てみよう。


4試合トータルで安打は37、ホームラン2本。


そう、打てない訳ではないのだ。



しかし、チャンスでもう一本が出ない。


また、広島とヤクルトは4試合で四死球8、エラー2であり敵の自滅もなかった(こっちの方が普通なんです)。


この4試合でタイムリーヒットは13日のヤクルト戦で石上泰輝の放った一本だけ。


それ以外の得点機は全てノーヒット(ヒット以外での得点はわずかながらあるが)。


特に、得点圏での三振が9個と目立って多い。


昨日の試合でも絶好のチャンスで桑原将志が2度三振に倒れたことは脳裏に焼きついている。


しかし、4試合トータルでの三振数は25であり、昨シーズンのNPB平均が1試合当たり7.3であることを考えれば決して多すぎる訳ではないのだ。


問題はメンタル面にあると思う。


チャンスで三振した打者たちは、例外なくガチガチに力が入っている。


オレが決める、決めなくては、という気負いが強すぎるのだろう。


ということで、問題の本質は、冷静さを失ったメンタルの連鎖にあることは明確だ。



【あとは改善するだけ】


“我々の課題は、我々が生んだものだ。


だからこそ、我々の手で、解決できる。”


ジョン・F・ケネディ




ということで、ここまで書いてきた通り、問題点がメンタル面での負の連鎖であることが明らかである以上、解決できないはずがない。


得点できない、失点が止まらないという現在のチーム状況は4月7日の読売戦で始まったと私は考えている。


そう、林琢真の初回のエラーに始まり、捕れない、捕れないアンド捕れないと言われたあの試合でベイスターズは今季初の完封負けを喫した。


この試合では満塁のチャンスが2回あったが凡打で無得点(どちらも打者は関根大気)。


ここから打線の不調が始まり、その後の得点力の減衰はこの図でも明らかだ。




そして、得点力の低下は投手陣へのプレッシャーとなり、1点も失えないという悲壮な覚悟から慎重すぎる投球となって四球多発、カウント負けからの被安打、さらには守備のミスの連鎖という定石通りの展開が繰り返されたのだ。


そう言えば、去年はスポーツ紙で取り上げられることの多かった遠藤メンタルスキルコーチの話がさっぱり出てこないが、まさか、ひっそりと退団していたのだろうか?


早速調べてみると、今年も在籍されており、しっかりと仕事をされているようだ。


ああ、良かった。


試合のない今日、遠藤さんは、打たれたり、打てなかったり、あるいはエラーをした選手たちにコーチングを行なっていることと思う。


バッターは、チャンスで打席に入った時に「打てなかったらどうしよう」という追い詰められた気持ちにならないこと。


ピッチャーは、ピンチの時ほど、「打てるものなら打ってみろ」という大胆さを持ってストライクゾーン内で勝負し、3球で打者を追い込むこと。


守備では、ゲッツーを狙ってファンブルするなど先走って失敗することのないよう、目の前のボールに集中すること。


こうした正しい姿勢を、もう一度、頭と心に叩き込んで欲しい。


それでも、ミスはゼロにはならないだろう。


その時にはこちら。


遠藤メンタルスキルコーチ特製の「切り替えスイッチ」2024年バージョンで切り替えてください。




頑張れベイスターズ!


勝っても負けても、いつでもどこでも。


ずっと応援している。

筒香嘉智と言うタイムカプセル





恒例とは言え、日曜日の0-9での敗戦は堪らなかった、というファンの方も多かったと思う。


4月14日日曜日の午後4時半、私は歌舞伎座で片岡仁左衛門さんと坂東玉三郎さんの「於染久松色読販(おそめひさまつうきなのよみうり)」と言う演目を観始めたところだった。


観劇中はスマートフォンの電源を切っているため(どちらにしても歌舞伎座の客席は電波が遮断されているのだが)、次の幕間までの約1時間はインターネットの情報は全く得られない。


玉三郎さんの「土手のお六」は強請りを働く小悪党の役だが、色気も不思議な品もあり流石の出来栄え。まあ、それは良い。


幕間になると私は通路に出て急いでスマホの電源を入れ、ベイスターズの試合結果を確認した。


4時半の時点では6回途中、0-2でリードされていたが、1点でも入れて追いすがっただろうか?


あるいはスワローズに追加点を入れられて0-3くらいになってしまったか?


真っ先に見たのはベイスターズの得点、0。そうか、あのままだったか


しかし、次に9という数字が目に飛び込んできた。


えっ、0-9で負けたの?


何がどうなると7回からの3イニングで9点もとられるんだ。


えっ、7回だけで7点とられたの?


ピッチャーは誰?森唯斗?


そうか森が炎上したのか。


えっ、森の自責点は1?


なんだ、なんだ。


と言うことで30分余りの幕間で慌ただしく吉兆のお弁当をいただきながらインターネットで探りを入れてみた。


ワンアウト一塁でおあつらえ向きのセカンドゴロ。本来はここでゲッツーとなりスワローズの攻撃は終了だったはずが、牧秀悟のファンブルでオールセーフ。


森投手も打たれはしたが、その後もファースト佐野恵太のトンネル、ショート石上泰輝の悪送球などで7失点のビッグイニング。



止せば良いのに一連のプレイを動画で確認してしまった。


暗黒時代にタイムスリップしたかのような惨憺たる大敗。


プロ野球と言うカテゴリーに入れて良いかどうか迷うようなミスの連鎖。


心置きなく泣かれよと年増婦の低い声もする。


ああ、お前は何をしてきたのかと、吹きくる風が私に言う。



久しぶりに暗闇の中に突き落とされたような気分になった。


自宅に帰ってからもいつものようにウジウジと動画や各選手の成績などを眺めてはため息をつくというルーティンを深夜まで繰り返してしまった。


しかし、まさにその時、私のインターネットサーチは別件の情報をとらえていた。


午前2時25分(!)の日刊スポーツの記事だ。


“筒香嘉智のDeNA復帰は最終段階、近日中合意へ 複数球団から大型契約提示も古巣選択”


夕刻の記事では萩原統括本部長の「まだ決まっていない」と言う情報のみだったのでしばらくは獲得を希望していると言われる複数球団間での駆け引きが続くのかと思っていたが、本当に決まったのか?


続けてサンスポも同様の内容を報道。


先走って巨人入りの報道をしたスポニチ以外はジャイアンツの大本営と言われる報知も含め、筒香嘉智が古巣横浜に復帰決定、と言うニュースが続いた。


これはもう決定と見て良いだろう。


先ほど暗闇の中にいた私に一筋の光明が見えてきた。


そう言えば、筒香嘉智は


“暗闇に差し込んだ一筋の光だった”


“ずっと待ち望んでいた大切な「光」だった”


忘れもしない真夏のハマスタでのカープ戦3試合連続サヨナラ勝ちでの筒香、ロペス、宮崎の3連続ホームラン。




田植えのような泥んこの甲子園で行われたクライマックスシリーズ。


様々な情景が鮮やかに甦ってくる。


筒香嘉智と言う名前が引き金になってこの5年間、無理に蓋をしていた胸の中の夢が再びムクムクと動き出すのを感じる。


そうか、彼は我々ベイスターズファンにとってタイムカプセルだったんだ。


“一筋だった光はやがて大きく、強く広がり”


“その光が再び「夢」を照らし出してくれる”


これから何かが変わる予感がする、私はそう自分に言い聞かせた。