桑原将志の打順はなぜ8番なのだろうか?
5月31日 楽天モバイルパーク宮城
ベイスターズ 1-3 イーグルス
勝 田中将大 3勝3敗 0S
負 J. ウェンデルケン 1勝 1敗 0S
S 松井裕樹 1勝 1敗 8S
本塁打 宮﨑敏郎10号(6回表ソロ)
こういう試合もある。
このところ不調が伝えられ、年齢的にもそろそろ難しくなって来たかと思っていた田中将大投手はさすが元メジャーリーガーと言う好投を見せた。
初回の第一打席に続いて6回の打席でも、何故か宮﨑敏郎には高めに浮く甘いスライダーを投げてホームランを打たれていたが、それ以外のほとんどの打者との対戦では打てるボールがない、と言っても良いほど制球が抜群だった。
やはり4安打1得点で勝つのは難しい。
石田健大はややコントロールを乱しており、珍しくフォアボールを多く出していた。
5回、97球、被安打4、奪三振4、与四球5、失点1
ランナーを多く出していたわりには良く1失点で凌いだ、と言う粘りの投球だったが、2回から4回まで毎回先頭打者を出塁させ、イーグルスの長い攻撃が続いた。
この傾向は継投に入っても続き、終わってみれば6イニングで先頭打者が出塁すると言う難しい展開になった。
三浦監督が「防戦一方」と言っていた通りで、終始押されたまま終わってしまったという印象。
守りの時間が長いせいもあるのか、守備の乱れもあった。
7回の楠本泰史のエラーにはならないミスもそのうちの一つ。明らかに目測を誤っており、本来であればシングルヒット、悪くともツーベースにとどめるべき打球がスリーベースになってしまった。
あれで負け投手になるのではウェンデルケンが可哀想だ。
しかし、そのウェンデルケンも石田健大も得点に絡むワイルドピッチをしており、これも守備の綻びと言えるかも知れない(石田健大のワイルドピッチについては戸柱に止めて欲しかったが)。
対照的だったのは4回裏一死二塁で安田選手のフェンス直撃未遂の打球をスーパーキャッチした桑原将志のファインプレー。技術と身体能力の高さがあればこそと言うのは勿論だが、長い守りの時間に集中を切らさなかった点は他の野手も是非見習って欲しい。
運もなかった。
8回に入江大生が打たれたタイムリーは当たりそこないの大きく弾んだゴロがゆっくりと三遊間を抜けて行くというコースヒットだったし、その後の関根大気のホームへの送球も普段ならあり得ないほどコースがズレていた。
しかし、こう言う敗戦はチームも我々ファンもあまりダメージを受けない。長いシーズンの中でこう言う日もあると言うのは想定内で、明日の試合で頑張ろう、と切り替えて行くことができる。
ところで、交流戦に入ってから2試合の現時点で気になっていることがある。
桑原将志の打順が8番であることだ。何故なのだろう?
勿論、采配を批判している訳ではない。意図を知りたいと思っているだけだ。
普通に考えて、打率 .317(チーム3位、リーグ6位)、OPS .784のバッターを8番に置くというのはもったいない感じがする。
色々考えてみたが、これが正解という答えはまだ見つかっていない。
ただ、この変則的な起用は同じく変則的と言って良い佐野恵太のトップバッターとしての起用と連動しているのではないか、と言うことはほぼ間違い無いと思う。
昨日の打順をずらして、8番を起点にした打線に書き直して見よう。
1番 桑原将志
2番 京田陽太
3番 佐野恵太
4番 関根大気
5番 宮﨑敏郎
6番 牧秀悟
7番 T. オースティン
8番 楠本泰史
9番 戸柱恭孝
どうだろう。4番の関根大気と6番の牧秀悟とを入れ替えれば全く違和感のない打順であり、佐野恵太の3番や宮﨑敏郎の5番などはむしろ定位置と言っても良い。
つまり、この打線は1、2番と8番と言う2箇所が攻撃の起点となるダブルチャンス打線とでも呼ぶべきものなのではないだろうか?
実際、今日の試合の数少ないチャンスの一つは3回表一死から桑原将志がレフトへのツーベースヒットで作ったものだった。
この後、京田陽太がバントで送って二死三塁となり、佐野恵太はフォアボールを選んで二死一、三塁。しかし、続く関根大気を打席に迎えたところで田中将大がギヤを上げた。
ワンボールの後、外角一杯のストレートでストライクを取ると、次は一転して内角一杯、審判によってはボールと言う判定もあるくらいにギリギリのところへストレートを投げ込んで1-2と追い込んだ。
ここまでの所でピッチャーの勝ちと言って良いだろう。
4球目はやや甘いスライダーだったが、関根は外野フライにするのが精一杯だった。
結果は出なかった。しかし、このアプローチは間違っていないように思う。
ということで、8番桑原将志の背景が何となく理解できたところで、対楽天第三戦の打順を予想してみよう。
1番 佐野恵太(レフト)
2番 関根大気(ライト)
3番 宮﨑敏郎(サード)
4番 牧秀悟(セカンド)
5番 T.オースティン(DH)
6番 N. ソト(ファースト)
7番 山本祐大(キャッチャー)
8番 桑原将志(センター)
9番 京田陽太(ショート)
故障が心配されたソト選手は左足の人差し指(足も人差し指って言うんですね。人は指せないだろうと思うんですけど)の炎症で試合出場に支障は無いとのことなので、早々に復帰するものと予想した。
この打順で下位打線から着火する大量得点と言うのを久しぶりに見せてもらいたいものだ。
ベイスターズの先発は東克樹。このところ一回おきに好投しているので、今回は好投する順番だ。
がんばれ東。負けんなよ!
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