mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

交流戦に向けてチーム状態を上げて行くためのキーポイント




今年の交流戦は5月30日から楽天とのカード(楽天モバイル)で始まる。


従って、セリーグのチームとの対戦は今週で一区切りとなり、再開するのは6月23日の阪神戦(横浜スタジアム)ということになる。


これまでにも、セリーグでは絶好調だったチームが交流戦で大失速したり、逆に交流戦から怒涛の快進撃を始めたり、と言う予測不能な大変動が何度か起きている。


対戦数の少ないピッチャーを打ちあぐねたり、逆にそれぞれのリーグでは通用する投手が打ち込まれたり、DHの使い方に苦労したり、大変動が起きやすい背景にはいくつか理由があるのだろう。


今年のベイスターズは交流戦でどのような成績を残し、6月23日の阪神戦をお互いにどのような順位で迎えることになるのだろうか?


交流戦に向けた助走区間とも言える今週に戦いで注目すべきキーポイントを整理してみたい。



【先発投手陣の混乱は収まったのか】


今週のカードは前半が東京ドームでの巨人戦で後半がバンテリンドームでの中日戦。


予想される先発は次のようなマッチアップだ。


23日 ベイスターズ 平良 ジャイアンツ 赤星

24日 ベイスターズ 石田 ジャイアンツ 戸郷

25日 ベイスターズ 東  ジャイアンツ 山崎伊織


26日 ベイスターズ バウアー  ドラゴンズ 松葉

27日 ベイスターズ ガゼルマン ドラゴンズ 小笠原

28日 ベイスターズ 今永    ドラゴンズ 髙橋宏斗


6連敗中は先発がことごとく序盤で失点し試合を作ることができなかった。


先週の東克樹の好投からその流れは好転したように見えるが、このまま収束するのか、それとも未だ混乱が続くのかはっきりしない。


今週の6人の先発投手たちがそれぞれ課題を明確にして、しっかりと修正できるかどうかが鍵ということになる。


中でも週初めの先発を任された平良拳太郎のピッチングが重要だ。


開幕以降好調が続いたが、ここ2試合ほどは打ち込まれている。


前回登板の5月14日の阪神戦では3回1/3、被安打8、与四球1、被本塁打1、失点6で早々にノックアウトされた。


あの日は7-15で打ち負けた試合だったが、乱打戦に火がついたのは、初回の阪神の攻撃、二死一、二塁で5番佐藤輝明を打席に迎えたシーンだった。


1-2と追い込んでからの5球目はアウトローの素晴らしいストレートで平良はベンチに向かって歩きかけたが判定はボール。



あの時は非常に嫌な予感がしたが、平良も一度緊張が途切れたように見えた。


次の投球は外角低めに外れる変化球でフルカウント。そして、最後の一球は膝下を狙ったストレートがシュート回転してやや甘く入ったように見えた。


すくうようにスイングした佐藤の打球はグングン伸びて行き、ライトスタンドへの先制スリーラン。


その後、宮﨑と牧の連続本塁打などで味方が一時逆転するシーンもあったが、その直後、再び平良はつかまり同点に追いつかれる。


そして、代わった三嶋一輝が満塁ホームランを佐藤輝明に浴びて試合はほぼ決まった。


この日の試合で見えた課題は勝負どころでの制球だったと思う。


ここぞと言うところでボール数個分甘く入ることがしばしばあった。恐らく、審判のストライクゾーンの問題もあり難しかったのだろうと思うが、やはりこうした状況でも試合中に修正がきくようにならないと二桁勝利と言うのはなかなか難しい。


あれから約10日を経てしっかりと修正し、彼本来のコマンド能力の高さを発揮してくれることを期待している。


まずは先陣をきる平良投手の出来がその後の先発投手たちの流れを作ることになるだろう。


そしてもう1人。ファームでの調整登板から中4日で中日との初戦に登板する可能性が高いトレバー・バウアーが勝てるかどうかも先発投手陣全体のムードを決める重要な要素になると思う。


そのバウアーの日曜日の登板をインターネット配信で見ていたが、初回の先頭打者にいきなりホームランを打たれて先制されるなど立ち上がりは広島戦での炎上から修正できていないように見えた。


しかし、この回と2回をヒットを複数打たれながらも追加点を許さず抑えると、3回以降は立ち直って6回1失点で何とかまとめた。


この登板ではストレートも変化球も低めに集めようと言う意図が感じられ、特に3回以降はそれがかなりの確率でできていたと思う。



また、クイックモーションについても改善されていたのか、盗塁を2回刺すと言う場面もあった。


バウアーはNPBに適応して勝てるピッチングと戦術を見出したのだろうか?


正直言って未だよくわからない。


低めに決まったストレートは威力があるように見えたが、高卒2年目の松川選手に簡単にヒットを打たれていたし、どうも良く分からない。


あれほどのボールが何故ファームの選手にまでジャストミートされるのか、そして、その打球が不思議なほどヒットゾーンに飛んで行くのは何故なのか。


BABIPが異常なほど高い(フェアゾーンに入ったホームラン以外の打球がヒットになる確率すなわちBABIPは.300程度に収束すると言われているが、前回登板のバウアー投手は.500を超えていた)のは本当に運が悪いだけなのか?


未だ釈然とはしない。


その答えは26日の中日戦で明らかになるかも知れない。



【指名打者は誰にするのか】


30日からの楽天戦はアウェーなので指名打者を使うこととなる。


タイラー・オースティンの打撃の状態が上向いていれば議論の余地などなく彼を起用することになるのだが、昨夜のゲームの延長12回裏最後のバッターとなった打席を見ていると未だ本調子には程遠いように思えてしまう。


ラミレス前監督が唱えていた、打撃が本調子になるまでには50打席必要だ、と言う理論に従うと、彼は未だ一軍の試合で3回しか打席に入っていないので仕方ないとも言える。


交流戦でオースティン選手が威力を発揮するように、今週からソト選手に代わってファーストのスタメンで6試合出場させてみる、という投資を三浦監督はする気があるだろうか?


それとも、打てなくても交流戦で彼をDHとして使い続けて行くことでその後のセリーグの試合で活躍するための準備をさせるのだろうか?


昨シーズンと同様、これからずっとオースティン選手を1打席限りの代打で起用するのであれば、昨年と同様、彼の打棒が爆発するような状況は当分期待できないことになってしまう。


ライブBPのような実戦形式の練習の場合、ある程度は試合で打席数をこなすのと同様の効果が期待できるのだろうか?


ともかく、これから交流戦にかけて、オースティン選手の起用法には注目する必要がある。


今週も彼を代打として使い、交流戦では佐野選手あたりを指名打者にしてレフト関根、ライトに楠本泰史、大田泰示、神里和毅などを起用するようだと、首脳陣のオースティン選手に対する現状認識は厳しいと見るべきかも知れない。