久しぶりに出た“良い方のハマちゃん”の完投で首位に並んだ
首位ジャイアンツとの3連戦は負け越したものの、昨日の第三戦は投打が噛み合った非常に良い勝ち方だったので、今日からの2位カープとのカードも期待が持てそうだ。
初戦の先発は誰だっけ、あっ、そう言えばハマちゃんだった。
前回の登板時にスワローズの打者たちの待球作戦で粘られ、4回で100球を超えて降板した姿が思い出される。
ああ、またハマちゃんの苦しそうな、バツの悪そうな顔を見ることになるのか。
あれを見ていると辛くなってくるんだよな。
獣神ライガーのマスクかなんか被って投球してくれないかなあ。
私の心には梅雨空のように濃淡の異なる様々なグレーの雲が重なり合って垂れ込めているのであった。
しかし、その梅雨空の下、今日こそは“良い方のハマちゃんの順番に当たってカープの打者達をキリキリ舞いさせてくれるのではないか”と言う淡い期待も持っていた。
私の人生を通じた統計データでは、“淡い期待”は9割がた裏切られることになっている。
きっとまた、初回からフォアボールの嵐で塁上にランナーが渋滞するような状況になるのだろう、と思っていました。
思っていましたが、淡い期待が叶うことってあるんだね。
ああ、神様って居るんだね。
結論から言うと、今日の濵口遥大投手は力強く、しかもよく制球された(!)ストレートを軸に、得意のチェンジアップにスライダーやフォークボールも織り交ぜて素晴らしいピッチングを見せてくれた。
9回を123球で投げ切り、被安打4、奪三振8、与四球2、死球1、失点1(自責0)の完投勝利を飾った。
ハマちゃんってこんなにコントロール良かったっけ、と思うほどコースにビタっとストレートが決まり、低めのワンバウンドするようなチェンジアップで空振り三振がとれていた。
1失点というのも7回一死二塁で難しいショートゴロを処理した森敬斗の悪送球がカメラマン席に飛び込んだためで、あれが無ければ完封の可能性もあった(自責点はなし)。
なんだ、やれば出来るじゃないか、と思うのだが、また次の登板はどうなるか見当もつかないのがハマちゃんなんですけどね。
試合後のヒーローインタビューで本人も言っていた通り、9連戦の7戦目で、このところ疲弊気味のリリーバー達を昨日のケイ投手に続いて休ませることができたのはチーム全体にとって大きな価値を持つ。
ハマちゃんの久々の快投は打線が序盤から活発で、カープ先発のアドゥワ投手から得点を重ねたことによる部分も大きいだろう。
初回、梶原昴希がゴロで一、二塁間を破るヒットで出塁すると、タイラー・オースティンの休養日で久しぶりに2番に入った度会隆輝もどん詰まりが幸いしたポテンヒットで無死一、二塁のチャンス。
ここで好調の佐野恵太がインコースのボールを掬い上げた。
ポコン、という音が聞こえたような打球は詰まって見えたが思いのほかのびて、ライトのコーナーの辺りまで飛ぶタイムリーツーベースヒット。
牧秀悟は三振で倒れたが、宮﨑敏郎のセンターへの犠牲フライで2-0として、幸先の良いスタートを切った。
2回裏にも、一死走者なしで打席に入ったハマちゃんが強烈なピッチャー返しでアドゥワ投手のグラブを弾き、予期せぬ方向に向かった打球が名手菊池選手のエラーを誘った(投手強襲の内野安打としても良いとは思うが)。
すると、またもや梶原、度会の連打で一死満塁となり、佐野恵太のセンターへの犠牲フライで1点追加。3-0とリードを広げた。
浅いフライだったがハマちゃんがタッチアップから必死に走って生還した。
思うに、今日のハマちゃんは攻守ともにかなり必死だったようだ。
さらに、3回裏には、二死から京田陽太がセンターへのツーベースで出塁し、続く森敬斗がコンパクトに強振してライトの右をライナーで破るタイムリーツーベースで加点。4-0とした。
ベイスターズの勝利を決定的なものとしたのは4回裏の牧秀悟のツーランホームラン。
二死からライト前ヒットの佐野恵太を一塁に置いて、アドゥワ投手の変化球(フォークボールかな)が真ん中やや低めに来たのを見逃さず、上手くすくって左中間スタンド最前列まで運んだ。
これで6-0となり、試合をほぼ決めたと言って良いだろう。
昼の試合でジャイアンツがタイガースに2日連続の完封で敗れたため、ともに貯金5で並び、ベイスターズはゲーム差無しの単独2位に浮上した。
とは言っても、セントラルリーグのペナントレースは、現在、1〜4位までがわずか0.5ゲーム差の中でひしめく大混戦なので、巨人、横浜、広島、阪神の4チームはほぼ横一線と考えた方が良い。
今はこれで良い。
オールスターが終わり後半戦が再開された時点で、上茶谷大河、ウェンデルケン、伊勢大夢が1軍に戻ってくるタイミングで、強力なブルペンを背景にロングスパートをかけ始めると言うのが優勝への中央高速だと思う。
明日の先発は新人の石田裕太郎。
玉村投手との同学年対決だ。
そろそろ相手打者に対策され始める頃だが、石田投手自身も語っていたように、こちらも負けじと対策を練っている筈だ。
頑張れ石田、負けんなよ!
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