佐野恵太復活 4連勝で仙台へ
先発トレバー・バウアーの初球がヤクルト先頭の北村選手にものの見事に打ち返され先制のソロホームランとなった。
まん真ん中のストレートとは言え、150キロ超のボールがこれほど簡単にスタンドまで持っていかれるのはボールが走っていないのか、と不安に思った。
おそらく本人も同様の印象はあっただろう。
その後もヤクルト打線はストレートに積極的に手を出し、ハードヒット率も高かった。
チームオーダーでストレートを狙っていくという戦略があったのだと思う。
バウアー・松尾のバッテリーはこれを察して、ナックルカーブを要所で使い、カットボールでタイミングをずらす配球にシフトして、2回以降は無難に無失点のイニングを続けた。
一方、ベイスターズは初回、先頭の桑原将志がヤクルト先発のアンダースロー右腕下川投手の3球目を捉えレフトへのツーベースヒット。
先制された直後にチームを勇気づける一打は打線を引っ張るトップバッターの真骨頂だった。
その後、タイラー・オースティンの外野フライと佐野恵太の犠牲フライで桑原が生還。
すんなりと同点に追いつけたことがその後の展開を楽にした。
下川投手はオイシックスから育成契約で入団し、支配下登録されたばかりの若手だが、いわゆる初ものであり、変則の下手投げということもあってなかなか攻略できない。
それでも、4回に佐野恵太が真ん中に入ったストレートを振り抜いてライトスタンド上段まで達するソロホームランを放ち2-1と逆転した。
5回表、味方が逆転してくれた直後の先頭打者の重要性はバウアー投手も十分に分かっていたはずだが、赤羽選手に詰まりながらもセンター前に運ばれる。
そこから、中村選手と岩田選手の内野ゴロで二死三塁となった。
ここで、ヤクルトベンチは好投の下川投手を54球でスッパリと諦め、代打山田哲人のカードを切ってきた。
初めから短いイニングで代える予定だったのかも知れないが、結果的にはこの采配が当たった。
2球目にスイングを仕掛けた山田選手の打球は完全に詰まったどん詰まりのサードゴロだったが、三森大貴の懸命のダッシュと素早い送球にもかかわらず一塁はセーフ。
バウアー投手にとっては非常に不運な形で同点に追いつかれた。
その後、6回と7回は両チーム得点なく2-2の同点のまま、8回表にヒット2本と四球で二死満塁のピンチとなり、打席には4番オスナ選手という勝負どころを迎えた。
3球目はバウアー投手のこの日110球目だったが、最速の156キロを計測したストレートで高く上がった外野フライに打ちとった。
捕球時に桑原と度会が交錯しかけ、バウアー投手も肝を冷やしたようだったが、なんとかことなきを得た。
そして、ピンチの後にはチャンスあり、の言葉通り、8回裏一死走者なしでバウアー投手の代打梶原昴希がヤクルト4番手星投手から左中間フェンス直撃のツーベースで出塁した。
昨日の打席を見る限りでは期待できないかと思っていたが、一夜で何があったのだろうかと疑うほどのしっかりした打撃だった。
桑原将志はショートゴロに倒れたが、タイラー・オースティンは3-0とカウントが悪くなってから敬遠。
そして、好調の佐野恵太のところで高津監督は左の田口投手を投入した。
今年の田口投手は結構打たれている記憶があるのだが、監督の信頼は揺るがないということか。
佐野選手は初球のスライダーは空振りしたが、2球目のストレートが真ん中高めに入ったところを捉えて右中間へのタイムリーツーベース。
俊足のセンター岩田選手が追いついたため一走は生還できなかったが、貴重な勝ち越し点が入り、この回降板していたトレバー・バウアーに勝利投手の権利が生まれた。
9回のマウントにはもちろん入江大生。
先頭の澤井選手にはストレートで追い込んでから外角に逃げながら落ちていくフォークボールで三振。
しかし、この回からマスクを被った山本祐大がこのボールを大きく後逸してしまい振り逃げが記録された。
守備力が高い山本選手だが、先日の二塁への悪送球など、このところ大きなミスが目につく。
チーム内の競争が焦りを招いて悪い影響を及ぼしていなければ良いのだが。
その後は、バントで走者をセカンドまで進められるも、サンタナ、岩田と150キロ台半ばのストレートで三振に打ちとってゲームセット。
ネクストバッターズサークルには宮本丈選手がいて、サンタナ、岩田のどちらかのところで彼が出ていたら怖かったな。
3-2の接戦をものにして4連勝、貯金は5に増え再び2位に浮上した。
交流戦前に勢いをつけることに成功し、火曜日から仙台での楽天戦に向かう。
先発は東克樹、アンソニー・ケイ、アンドレ・ジャクソンの3本柱となりそうなので、2カード続けてのスイープを期待したい。
筒香嘉智が一足先に仙台入りしているそうなので、彼がDHに入る可能性が高い。
まずは火曜日の初戦をエース東でしっかり勝ちたい。
楽天の先発はおそらく内投手、190センチの長身から投げるストレートとスプリットが持ち味のようだが、ベイスターズ打線が苦手とする対応でも無いように思う。
首位阪神がパリーグ首位の日本ハムと対戦する間にゲーム差を詰めることを期待しよう。







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