mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

今永昇太は日本を代表する左腕になった



11月9日 侍ジャパンシリーズ 対オーストラリア代表第一戦


日本代表 8 ー 1 オーストラリア代表


勝利投手 今永昇太
ホームラン 村上宗隆(5回裏ツーラン)


序盤はエラーからオーストラリアに先制を許したが、直ぐに逆転し、5回に村上宗隆のツーランホームランが出てからは打線に火がついて大量点を挙げ、初戦に勝利した。



【ドラフト1位松尾汐恩の契約】


ベイスターズのドラフト1位、大阪桐蔭の松尾汐恩選手が、今日、大阪試合のホテルで入団交渉に臨み、契約金1億円、年俸1100万円で合意したという報道があった。


背番号は5で、これは今年まで倉本寿彦がつけていた番号だ。さらに遡ると、現在はチーフ打撃コーチ(正式には来季からで、現在は野手総合コーチ)の石井琢朗さんが現役時代につけていた。


1998年優勝時の印象が強いため、ベイスターズの背番号は石井さんというイメージがある。


つまり、内野手の背番号だ。


松尾選手はショートも守っていたことがあるので、プロ入り後、内野手転向の可能性もなくはないのだろうか?


いや、それはちょっと考えすぎか。本人も色紙に”正捕手”と書いているしね。



松尾選手のコメント。


“本当に良い番号をもらったと思います。


偉大な先輩が築き上げてきた番号だと思うので、自分もそういった選手になれるように頑張りたいと思います”


岡田新阪神監督が“どうせ引退試合みたいなもんやろ”と揶揄する合同トライアウト翌日に、期待の新人の明るいニュースを見るとやはり色々と考えさせられる。


昨日のトライアウトに参加した選手たちもかつては同じように希望を持ってプロ野球選手としてのキャリアをスタートさせたのだ。


松尾選手が今日の船出からどう言う選手人生を送っていくのか、チームのファンとしてこれから長く見守って行きたいと思う。



【今永昇太の奪三振ショー】


日本代表の対オーストラリア第一戦で先発を任されたのは我らが今永昇太だった。


初回こそストレートで差し込ませながらも詰まったヒットにされ、味方のエラーが絡んで先制点を許したものの、その後はストレートの球威と後半制御できるようになってきたチェンジアップのコンビネーションで三振を量産した。


初回の失点は、一死一塁の場面でライト前に落ちるポテンヒットを捕球したライトの佐藤輝明が三進するファーストランナーを刺そうとサードに投げた送球をサード村上が後ろに逸らして走者がさらにホームに還ってきたと言うもの。


佐藤選手のエラーということになったが、普通のワンバウンドであり、村上選手が取れなかったのは意外だった。バウンドが変化したのだろうか?


そして、今永自身も降板後にコメントしていたが、彼のサードバックアップが遅れた点も含めてやや残念なプレーだった。侍ジャパンがWBCで勝ち上がっていくためにはこういったプレーの精度を上げていくことが必要だろう。


今永昇太は4回、64球を投げて、ストレートの最速は151km/h。


被安打3、無四球、10奪三振、失点1(ただし自責点は0)という成績で、12個のアウトのうち実に10個を三振で奪った快投を見せてくれた。



オーストラリア代表の打者たちは、回転数が多くホップ成分の強い今永投手のストレートにかすりもせずに空振りというシーンが目立った。


特に3回以降は今日マスクを被った森友哉の勧めで高めのストレートを多用したこととチェンジアップがコントロールできるようになって緩急をつけられるようになったことから打者を圧倒する投球ができていた。


本人は三振が多い割にはあまり良い内容ではなかったという趣旨のコメントも出していたが、やはり未だMLBの滑るボールに慣れておらず、特にカットボールが決まらなかった点が不満なのだろうと思う。


3月の本番までに未だ時間はあるので、この点は修正可能だろう(むしろNPBの開幕直前に行われるWBCでMLB仕様のボールが馴染みすぎると来シーズンの開幕に影響が出るのではないかと少し心配になる)。


今日の今永投手はマウンド上でも終始落ち着いて堂々としており、文字通り、バッターを次々に三振に打ち取っていく姿は日本を代表する左腕に成長したことを物語っていた。


彼も遠からずMLB挑戦という話が出るのだろうが、是非、ベイスターズの優勝という悲願を達成して、その先にある米国挑戦という夢を掴んで欲しいと願っている。



【牧秀悟の成長】


前2戦は3番ファーストだった牧秀悟だが、今日のオーストラリア戦では5番セカンドでスタメン出場した。


サード村上、ファースト岡本という二人の大砲の存在を考えると、牧はやはり山田哲人の調子や状態を見ながらセカンドで併用という形になるのだろうか。


ファーストでも良い守備を見せていたので、岡本選手との間でも同様に併用ということも考えられる。今回の起用法を見ていると、栗山監督は牧選手を侍ジャパンの主軸の一人として使い育てる意図を持っているように感じる。


今日は2回の第一打席でヒットの村上選手を一塁においてライト前への安打を放ち、無死一、二塁とチャンスを広げて岡本選手の逆転タイムリーのお膳立てをした。


第二、第三打席は凡退したが、6回の第四打席ではフルカウントまで粘って8球目をライト右側に鋭いライナーを打った。右翼手のケネリー選手のジャンピングキャッチというファインプレーでタイムリーヒットにはならなかったが良い打席だったと思う。


全体として日本代表の主軸として恥ずかしくないどころか堂々としたプレーを見せてくれていた。


牧選手は高いレベルに行くと自分の課題を理解し、そこで求められる高い技術を自分のものにしていくことができる”学習オバケ”のようなところが最大の長所だと思う。


従って、WBCという高いレベルでの試合に出場することによって、彼はきっとさらに高い次元に成長してくれることだろう。


これでまだ24歳なんですよ、お客さん!