mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

誤審は残念だが もらったチャンスを活かしたことを賞賛しよう





昨夜のアンソニー・ケイは良かったですね。


昨年のポストシーズンでの快投を再現できたと思います。




初回にアウトローの158キロのストレートで大山選手から見逃し三振を奪ったボールは今までのベストピッチだった。


球威十分のストレートで押し込みながら、右打者のインコースに食い込む140キロ台後半のカットボールで面白いように空振りを奪っていた。



最大のピンチだった3回裏無死一、二塁の場面で、3番佐藤輝明、

4番森下、5番大山を三者連続空振り三振に打ちとった投球は圧巻だった。


7回、98球、被安打4、奪三振8、与四球1、失点0の堂々たるHQSで昨日の延長戦で疲弊気味のブルペンも救ってくれた。


2番手の坂本裕哉が8回に佐藤輝明選手に同点ツーランを打たれたために勝ち投手にはなれなかったが、このピッチングを続けていけば二桁勝利はついてくるだろう。


坂本投手はホームランだけはダメな場面で好調の佐藤輝明選手にまん真ん中のストレートを投じて被弾したことを反省材料として欲しい。



これは、彼だけでなく、山本祐大捕手にも考えて貰いたいところだ。


さらに言うと、坂本投手は左でありながら左打者を苦手にしている

傾向があるので、左対左と言う定石で采配したと思われる首脳陣にも

改善を求めたい。


非常に打ちづらかった阪神先発のデュプランティエ投手から6回に梶原昴希のタイムリーで1点先制し、8回にも二死から好投手の桐敷選手に対して梶原、牧の連打で1点をもぎ取ってリードを広げる、と言う形で積み上げてきたものが1球で崩れてしまった。




と言うことで2-2の同点で試合が振り出しに戻った9回表一死一塁で問題のプレーが起きた。


マウンドには昨夜炎上したゲラ投手。


タイガースの勝ちパターンの一角を占めるべき投手なので、リベンジという意味でベンチはこの大事なマウンドに送り込んだと思う。


先頭のオースティンはレフトフライに倒れたが、続く宮﨑敏郎がヒットで出塁。


恐らくタイガースバッテリーはちょっと嫌な感じがしたと思うが、佐野恵太を2-2から外角に逃げていくフォークボールで空振り三振に打ちとり一安心。



と思ったところが、佐野選手のバットがボールに掠ってキャッチャーが捕球できなかったためファウルという判定。


ビデオでは空振りであることが明白だったと思うが、タイガース側の抗議により審判団が協議するも判定は変わらず。


今後はこうしたプレーもリクエストの対象にするなどルールの改善が必要だろう。


結局、この判定が勝敗を分けた形となった。


昨夜のこともあり動揺したゲラ投手は大きく外れたボール球を2球続けてフォアボール。


一死一、二塁となり、ベイスターズベンチは二走の宮﨑敏郎に代えて林琢真を代走で送る勝負手を打ち、これに応じてタイガースの外野陣は前進守備を敷く。


そして打席にはしぶとい山本祐大。


彼は捕手目線で併殺を欲しがるタイガースバッテリーの配球を読んでいたと思う。


1-1からゲラ投手が投じた外角に逃げていくスライダーを思惑通り引っかけることなくセンター方向に打ち返した。



定位置であれば、守備範囲の広い近本選手は追いついていたと思うが、打球は前進守備の彼のはるか頭上を超えていった。


2点タイムリースリーベース。さらに続く森敬斗の犠牲フライで5-2と試合を決定づけた。


9回裏にはダブルストッパー役の山﨑康晃投手が登板し、代打糸原選手にはストレートを捉えられてヒットを許したが、その他はフライアウトを三つ重ねてゲームセット。


山﨑投手は昨年8月以来のセーブを挙げ、通算232セーブ、名球会入りまであと18セーブまで漕ぎつけた。




誤審で掴んだ勝利ということで少しモヤモヤするところはあるが、これで引き分けを挟んで三連勝。


見方を変えれば、不可抗力で与えられたチャンスをしっかりと得点に結びつけるしたたかな実力をチームが身につけた、ということもできる。


不運なピンチには動揺せずに守り抜き、幸運なチャンスでは隙につけ込みモノにする、と言うことを続けていくのは長いペナントレースを勝ち抜けるために重要なことだと思い知らされた試合だった。