mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

投打がかみ合うとはこのことか 久しぶりの完勝





今日の午後はイースタンリーグの試合があり、ベイスターズは西武に5-1で快勝した。


先発の石田裕太郎投手はドラフト5位で中央大学から入団したばかりの新人だが、力のあるストレートと落ちの良いシンカーの制球が素晴らしく、大崩れしない投球術を身につけているようだ。


今日は6回、プロ入り後の自己最多となる109球を投げて被安打5、与四死球3、失点1で勝利投手となった。


今は徐々にイニング数を伸ばしている段階のようだが、今シーズン中に1軍デビューの可能性もあるだろう。


打者の左右を問わず、両コーナーにストレートを投げ込むことのできる再現力の高さは「勝てる投手」の要件の一つだと感じている。


新人野手の方もこの日、度会隆輝、石上泰輝、井上絢登の3人がスタメン出場しており、いずれもファームでの打率が3割を上回る活躍を続けている。


特に井上選手は今日の試合で2打席連続となるホームランを放っており、近いうちにもう一度1軍の試合でチャンスをもらえるのではないだろうか。



さて、本題に入ろう。


今日のベイスターズの先発はアンソニー・ケイ投手。


初回は先頭の濱田選手にストレートを芯で捉えられるなど、立ち上がりこそ高目に浮いてやや甘く入るボールが多かったが援護点をもらってから大胆に攻める投球が出来るようになった。


今日の試合に限らず、ケイ投手の投球は十分にNPBで通用する力がある。


常時150キロを上回るフォーシームは打者を押し込み、ファウルや空振りでカウントを整えることができるし、曲がり幅の非常に大きいスライダー(スイーパーと言った方が良いのかも知れない)は左打者の外角、右打者の内角低めに決まって高い空振り率を示す。


これに加えて、右打者の外角に決まるチェンジアップが機能すればなかなか打ち崩すのは難しい。


8回、120球、被安打4、奪三振8、与四球1、失点0という堂々のHQSはこれらの球種を全て適正に使った結果だ。



彼はピンチになると熱くなってしまうというメンタル面が少し心配ではあるが、今日の試合では捕手の山本祐大がピンチを迎えたタイミングでマウンドに歩みより言葉を交わすなど、間をとったこともあり安定しているように見えた。


最大のピンチは4-0で迎えた7回裏、先頭の村上宗隆にツーベースを打たれた場面だったが、ここで、サンタナ、赤羽を三振で打ちとるなど、走者を進めることなく3つのアウトを取ることができた。


三振が欲しいところで狙って取ることができる、彼のスイーパーはそれだけのキレがあるボールだということだろう。


昨年以来ベイスターズの弱点と言われている所謂「裏ローテ」だが、ケイ投手が先頭で引っ張ってくれれば上位チームとも5分の戦いができそうだ。


攻撃面では、右ハムストリングの軽い肉離れで登録抹消された牧秀悟の穴を埋めるべくチーム全体が奮起し、先発野手全員の11安打、2本塁打、7得点と久しぶりに打線がつながった。


まずは2回、球威、制球共にもう一つだったヤクルト先発の小川投手から先頭の宮﨑敏郎がヒットで出塁すると続く山本祐大はサード左に強烈なゴロを放つ。


守備範囲だと思ったがバウンドが合わなかったか、サードの村上宗隆はこの打球に触れることができずレフト線を破るツーベースとなり無死二、三塁。


続く森敬斗は三振に倒れたが、スタメンでセカンドに入り、牧から「かまして来いよ」とハッパをかけられていた林琢真がインコースのボールを思い切り引っ張って一塁線うぃ抜けて行く鋭いゴロのヒット。


2人の走者が還って林も俊足を飛ばしてサードまで達した。プロ入り後初のスリーベースヒット。



続く3回には、まず佐野恵太が小川投手のカットボールを叩いてバックスクリーンに届くソロホームラン。


その後、宮﨑敏郎もアウトコースのストレートに逆らわずバットを出してライトスタンドにギリギリ届くソロホームランを放ち、4-0とベイスターズ優位の展開を決定づけた。


4回から6回は立ち直り気配のライアン小川と2番手のエスパーダ投手に三者凡退に抑えられたが、8回の攻撃で3番手の長谷川投手に対しタイラー・オースティンのツーベースと佐野恵太の四球そして筒香嘉智のセンター前ヒットで一死満塁のチャンス。





ここで、まず宮﨑の内野ゴロの間に1点。さらに、二死二、三塁で山本祐大がセンター前に運んで2者が生還した。


これで7-0、試合をほぼ決めるダメ押しの追加点となった。


9回裏には坂本裕哉が登板し、オスナ、村上、サンタナのクリーンアップを3人で打ちとりゲームセット。


ヒーローインタビューは勿論ケイ投手で、牧の不在について問われると「早く帰って来て欲しい」と言っていた。


彼の言う通りシーズンはまだ序盤で、これから巻き返すチャンスは十分にある。





佐野、宮﨑、山本のマルチを含む野手全員の11安打、ケイと坂本の完封リレーで勝ちパターンのリリーバーは温存できた。


まさに投打の噛み合った完勝で3連線の最初をとることができた。


この勢いを活かすも殺すも明日次第。


予告先発は不調で抹消されていたジャクソン投手だがファームでの直近の登板は5回、被安打4、与四球1、失点0と結果を出しており期待できそうだ。


ジャクソンも投球自体には力があり、自滅しなければ十分に通用するはずだ。


交流戦前に借金を完済するために(現時点では借金2)、明日の試合は非常に重要な意味を持つと思う。


頑張れベイスターズ!