mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

帰ってきた頼れる佐野が震えて放った決勝打





今日から甲子園でのタイガース3連戦。


初戦はビーズリーとジャクソンと言ういずれも安定した外国人投手の先発となった。


戦前の予想通り緊迫した投手戦となったが、先制したのはベイスターズ。


先頭の梶原昴希が0-2と追い込まれてから3球目をライト前に運んで出塁。


続く度会はセカンドゴロに倒れたが、これが進塁打となって一死二塁。


オースティンは三振に打ち取られたが、3-0からの4球目に梶原がビーズリーのフォームを完全に盗んで三盗を決めた。


阪神バッテリーにとっては、昨夜の逆転負けの原因となったカープ羽月選手の三盗を思い起こさせるようなシーンだった。



二死三塁での得点確率は3割以下だったと記憶しているので、チャンスを逃すかと思いつつ見ていたが、牧秀悟がしっかりと4番の仕事をした。


初球の高めのボールをしっかりと捉えてレフトフェンス直撃の先制タイムリーツーベースヒット。



1-0として先発のアンドレ投手を盛り立てた。


そのジャクソン投手はフォーシームの力はあるものの制球がばらついており、本調子では無いように感じた。


序盤戦では高めに抜けるストレートでカウントを悪くすることも何度かあったが、得意のチェンジアップをほぼ狙い通りに操れていたことが救いだった。


4回裏の二死一、三塁そして5回裏の一死三塁のピンチをいずれも無失点で切り抜けた粘りも、実は、ジャクソン投手の大きな長所なのかも知れない。


今日は6回、107球、3安打、奪三振3、与四死球3は立派なQSと言って良いだろう。



ブルペン酷使の折から、ベイスターズベンチはジャクソン投手をもう少し引っ張るかと思ったが、7回のマウンドには2番手の坂本裕哉が上がった。


その代わりバナ、先頭の梅野選手のショートゴロを捕球した森敬斗が一塁へ悪送球して出塁を許した。


エラーのランナーは得点に絡む、と言うのは野球あるあるだが、今日も悪い予感は当たってしまった。


送りバントと代打渡邉選手のセンター前ヒットで一死一、三塁とされると、5回裏一死三塁の局面で三振に倒れた近本選手が今度こそはとセンターに犠牲フライを放った。


1-1に追いつかれてジャクソン投手の勝ちは消えた。


その後、9回にも京田のヒット、小幡選手のエラー(落球)で二死一、三塁のチャンスを掴んだが、度会隆輝の捉えたように見えた打球はセンター正面のライナーでチャンスは潰えた。


このところ苦しい運用の続く我が社のブルペンだが、昨夜の平良拳太郎の完封で一息つけたのが大きかった。


8回には中川虎大、9回はウィック投手が登板していずれも危なげなく抑えた。


そして延長10回表ベイスターズの攻撃。


先頭の3番オースティンが5番手の石井大智投手の2球目を引っ張って三遊間を抜けるゴロヒット。


石井投手は昨夜のカープ戦での逆転負けの当事者だっただけに、このノーアウトのランナーは堪えたのではないだろうか。


デジャブのようなワイルドピッチでオースティンはセカンドへ進み、さらに追い込まれてから徹底的に右打ちを狙っていた牧秀悟のセカンドゴロの間にサードへ進んだ。


ここで打席に入ったのは、7月に入ってから16打数6安打と当たっている佐野恵太。


試合後のインタビューで本人が語っていたように、オースティンのヒットと好走塁、牧秀悟のチームプレイに徹した進塁打を見て勝利を目指すチーム全体の執念を感じていた佐野は震えながら打席に入り、


”絶対にオレが決める“


と言う強い気持ちを持っていた。


オースティンに代わって俊足の林琢真がサードランナーとなった時点でタイガース首脳陣は内野前進の守備体形を敷いていたが、佐野選手は1-1からの3球目を叩きつけ、打球は前進守備のセカンドの横を抜けるタイムリーヒットとなった。



土壇場で2-1と再び突き放すことに成功したベイスターズは10回裏、森原康平をマウンドに送った。


森原は2番中野、3番森下を三振に打ちとり二死とした後、大山、佐藤にコースヒットを打たれたが、最後は島田選手をファーストゴロに抑えてゲームセット。


ベイスターズのチームとしてのまとまりと全員の意思の力を感じる好ゲームだった。


これを続けて行けば自ずと道は拓けることだろう。


そして、森、バント練習しろよ!