mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

バウアーの叫びはチームに火をつけたか




7月最初の試合。


先発のトレバー・バウアーは久しぶりに高めに浮いたボールが多く、そこをドラゴンズ打線に狙われた。


初回先頭の大島洋平に初球を捉えられ、ライトへのツーベース。そして一死後に髙橋周平のやや詰まった当たりがレフト前ヒットとなり早くも先制を許した。


髙橋周平がセカンドを狙って二死走者なしとなるも、続く細川成也をストレートのフォアボールで歩かせ、さらに石川昴弥のヒットで再び一、三塁のピンチ。


この回は何とか追加点を許さず切り抜けたが、波乱の立ち上がりだった。


続く2回は大和のエラーでノーアウトの走者を出した。試合前の雨の影響でボールが上手く握れなかったか、悪送球。しかし、ベテランの大和はそんな言い訳はしないだろう。


走者を出してからもバウアーはピリッとせず、二死から大島に2打席連続のヒットを許して一、二塁のピンチとなり、岡林勇希にセンター横への鋭い打球のタイムリーツーベースヒットを打たれた。


2回まででヒット5本、フォアボール2つ、エラーによる出塁1つ。これで良く2点で済んだものだ。


恐らくこの時点で既にバウアーは自分自身とチームのパフォーマンスに対する不満とイライラが溜まっていたのだろう。


打線の方はと言うと、長身のメヒア投手が投げ込む角度のあるストレートとキレの良い変化球に手も足もでない。


6回終了時点までにソトが放ったヒット一本のみ、フォアボールもなく、2塁すら踏めないと言う無抵抗ぶりだった。


バウアーが自分とチームに対する不満を爆発させたのは6回表だった。


それまでも記録にはならないエラーがいくつかあったが、この回も先頭の石橋の打ったゴロが高く弾み、ソトと牧の連携が機能せず内野安打となった。


さらに、龍空は三塁線へのセーフティバント。これをセーフにしてしまったのも良い守備とは言えなかった。


そして、極め付けは挟殺プレーで伊藤光が状況判断の悪い追い方でオールセーフとしてしまった。


ここでバウアーが激怒し、何度も吠えた。


もちろん、こうした振る舞いはチームの一員として褒められたものではないし、自制するメンタルを鍛えるべきだと思う。


しかし、ここ数試合、淡々と負ける姿を見てきた身としては、本心をストレートに表現するこうした姿を歓迎したい側面もある。


バウアーは勝利に、そして優勝に執着して必死にプレーするからこそ、チームの和を乱すと言うような懸念をする以前に勝負師として自分にも仲間にも腹が立ってしようがなかったのだと、私は思う。


フェアプレーとチームプレーが賞賛されるべきなのは勿論だが人間が必死に行なっている以上、こうした感情の発露も禁止すべきでは無いと思う。



バウアーのこの「本気」はチームメイトに伝わったのだろうか?


たまたまかも知れないが、8回には先頭のソトが追い込まれてからレフト線を破るツーベースヒットで出塁し、大和も四球を選んで好投のメヒア投手をマウンドから下ろすことに成功した。


そして、2番手の清水達也投手に対して、三浦監督は代打攻勢をかける。


一番手の宮﨑敏郎は低めグレーゾーンのフォークボールを見逃し三振に倒れたが、続く楠本泰史が2-2からやや甘いフォークボールを上手く掬いライトへのタイムリーヒットでまず一点。


さらに、一死満塁の場面で1番関根大気がセカンドゴロを打ち、これが併殺崩れとなる間にサードランナーが生還して2-2の同点に追いついた。


ここで同点にしていなければ、9回にはライデル・マルチネスが登板してノーチャンスになる可能性が高かった。まさにギリギリのタイミングで追いついたと言うことになる。


しかし、打線はこれ以降もつながったとまでは言い難い。


9回裏には先頭の佐野恵太が左中間を破るツーベースで出塁し、牧秀悟が申告敬遠で無死一、二塁となったが、ソトの代走で5番に入っていた神里が送りバント失敗。


一旦はセーフとなったが、その後リクエストで判定がひっくり返る微妙なタイミングだったが、バント自体が良くはなかった。


ファーストの福田選手がチャージして来ている状況で、その目の前に捕球してそのまま投げやすいようなバウンドのバントをしてしまった。


その後、大和のヒットで一死満塁となりチャンスはつながったが、柴田竜拓の打球はショート正面のライナー。サードランナーの牧秀悟が飛び出しておりゲッツーでスリーアウト。


牧は打球判断が稚拙だったと思う。もしあのあたりが抜けるのであれば焦ってスタートを切る必要はないし、ライナーで捕球される可能性があるのであれば慎重に見極める必要があった。


11回には先頭の桑原将志がセンターへのヒットで出塁したが、二死まで一塁のままとなり、盗塁を仕掛けると右足に異常を発して歩くこともままならずベンチに退いた。


先日の左ふくらはぎの肉離れに続いて、今度は右足。残念だが、しっかりと治して復帰するしかない。



12回にも、今日はライデル・マルチネスを苦しめた、


二死から柴田が二遊間を破るヒットで出塁すると、続く楠本は良い当たりのセンターライナー。万事休すかと思ったが、センターの岡林選手が真正面の打球の目測を誤り捕球できず、二死ながら一、三塁のチャンスを作った(記録はヒット)。


しかし、続く戸柱は芯で捉えた当たりだったがショートゴロとなりゲームセット。


戸柱はファーストにヘッドスライディングを試みたがタイミングはアウト。


戸柱はベース上でうつ伏せになったまましばらく起き上がらず、その後ピカチュウヘルメットを叩きつけて悔しがった。


ポケモンとのコラボレーションと言うことを考えればこれも褒められた行為では無いだろう。


しかし、本当に悔しかったら悔しがる以上に適切なことは無いと思う。




バウアーの叫びで火がついたのは、むしろブルペンの投手たちだったのかも知れない。


このところ終盤で失点することの多かったリリーフたちだが、今日は久しぶりにほぼ完璧な継投を見せた。


7回の上茶谷大河は先頭の細川成也にツーベースを許したが、後続を打ちとって無失点。


その後、8回から、久しぶりの一軍のマウンドとなる田中健二朗、山﨑康晃、ウェンデルケン、森原康平、そして最終回を伊勢大夢が全員三者凡退に打ちとり、1人も走者を許さなかった。



特に、このところ不安定な内容だった山﨑康晃と伊勢大夢が気迫のこもった投球で二者連続三振などピシャリと抑えてみせた


2人とも渾身のストレートがアウトローにズバリと決まるなど、久しぶりに隙のない内容だった。


トレバー・バウアーの叫びでチームに火がついたかどうかは未だ分からない。


明日の試合では、勝敗以上に、選手たちがそれぞれ自分の感情をどのようにコントロールし、あるいは時として奮い立たせ、それをどの様に表現するかにも注目して見ていきたいと思う。


彼らは、死んでも優勝したいと言う感情を隠さず、プレーでアグレッシブに表現してくれるだろうか?